やってみよう!自己肯定感チェックシート (週刊朝日2019年6月7日号より)
やってみよう!自己肯定感チェックシート (週刊朝日2019年6月7日号より)
マイナスの気や感情を逆転させるタッピング法 (イラスト・坂本康子 週刊朝日2019年6月7日号より)
マイナスの気や感情を逆転させるタッピング法 (イラスト・坂本康子 週刊朝日2019年6月7日号より)

 なんだかいつも気分がモヤモヤして。なんだかいつも自信がなくて。それはいま、あなたの「自己肯定感」が低くなっているからかもしれない。不安、イライラをコントロールし、前向きな気持ちをアップするテクニックを、赤根千鶴子氏が人気の専門家に聞いた。

【イラストで見る】マイナスの気や感情を逆転させるタッピング法

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 いま、自己肯定感本がブームだ。『自己肯定感の教科書』の著者で、現在までに1万5千人を超えるクライアントにカウンセリングを行ってきた心理カウンセラーの中島輝さんは「自己肯定感とは自分が自分であることに満足し、ありのままの自分を受け入れられるエネルギー」だという。

 だが、日本の子どもたちの自己肯定感(自分に対する肯定的な意識)は驚くほど低い。内閣府が発表している2013年度の「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」(日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの7カ国の満13歳から29歳までの男女が調査対象者)によると、「私は、自分自身に満足している」という設問に対して「そう思う」と答えた若者の比率は、アメリカが46.2%であるのに対して日本はなんと7.5%。この数字は調査対象の7カ国中、最下位だ。

「若者を中心とした調査結果ではありますが、そもそも子どもというものは周りの大人を見て育つものです。この数字からは、大人にも自分自身に満足していない人が多いという状況が見てとれるように思います」(中島さん)

 では大人各位。下の「自己肯定感チェックシート」をやってみよう。さて、あなたが丸をつけた項目は全部で何個あっただろうか。

「あまりいい結果でなくても、決して気にすることはありません。自己肯定感というものは何歳からでも後天的に育てることができますし、そのときの状況によって高くなったり低くなったりするのが当たり前なのですから」(同)

 中島さんは、自己肯定感を高めるためには“六つの感”をバランスよく持つことだと語る。自分には価値があると思える「自尊感情」、ありのままの自分を認める「自己受容感」、「自分にはできる」と思える「自己効力感」、自分を信じられる「自己信頼感」、自分で決定できるという「自己決定感」、自分は何かしらの役に立っているという「自己有用感」の六つだ。

 この中で特にシニアが意識しないといけないのは、

「『自己有用感』です。人や社会とのつながりを持って、そこで自分が何かしら役に立っているという自負を持って生きることは、やはり人生100年時代において大事なことなのではないでしょうか」

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