「カレンダーのつじつまが合わなければ、政治資金規制法違反や公職選挙法違反の疑いが出てくる。政治資金収支報告書の記載漏れは裏金作りの可能性も出てくるので、片山大臣にはちゃんと細かく、説明責任を果たしてもらいたい」
一方、週刊文春が報じた「口利き疑惑」でも進展があった。税務調査を受けた企業経営者が2015年に国税庁への働きかけを依頼し、見返りとして片山氏の私設秘書の税理士に100万円を支払った、と報道され、1日に文春側が片山氏と企業経営者の電話の音声データを公開。
「私はちょっと金額としてお高いんじゃないですか、ということだけは言いましたから」などと片山氏とされる人物の音声を公開した。
国会で確認を求められた片山氏は「自分の声かどうか、非常に聞きづらいので判別できない、絶対に違うかどうかも分からない」と逃げた。
さらに片山氏は国会で追及され、100万円を受け取った私設秘書とされる人物に対し、参院を出入りできる通行証を2011年10月から15年5月まで貸与していたと認めた。片山氏は1日の予算委で「秘書ではない」と答弁しており、矛盾が生じた格好だ。
野党から「私設秘書でないと通行証は入手できない」と追及されたが、片山氏は「私設秘書には法令上の定義がない」とかわした。そして片山氏は発行元である文芸春秋を提訴していることを理由に、「訴訟上の問題なので控えさせていただく」と具体的な説明を避け続けた。(本誌・上田耕司)
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