写真はイメージです
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インターバル速歩 (週刊朝日2018年10月12日号より)
インターバル速歩 (週刊朝日2018年10月12日号より)
インターバル速歩で見られる効果の推移 (週刊朝日2018年10月12日号より)
インターバル速歩で見られる効果の推移 (週刊朝日2018年10月12日号より)

 お金をかけずにすぐに実践できる健康法、それは「歩くこと」。「1日1万歩」というように、「歩数」を気にしている人も多いことだろう。しかし、ただ闇雲に歩数を稼ぐだけでは、効率が悪く継続しにくいという。健康効果が得られやすい歩き方とは?

【おすすめの<インターバル速歩>とは】

 毎日のウォーキングのなかに、少し息のはずむ程度の「中強度の歩行」、つまり「速歩き」を含めることも大切だ。健康寿命を延ばすために最も大切な「体力」の維持・向上や、フレイル(虚弱)の予防に効果があるという。

 歩幅がせまくなってくると認知症リスクが高まるという研究結果もある。東京都健康長寿医療センター研究所副所長の新開省二医師によると、ウォーキングの理想的なフォームは背筋を伸ばし、「通常の歩幅+10センチ」で歩くこと。速歩きだと自然とこのフォームになりやすいという。40~64歳は1日30分、65~74歳は1日20分、75歳以上は1日7.5分、歩幅を広げた速歩きを、毎日のウォーキングに含めるのが理想だ。

「運動はあまり好きじゃないんですが、歩くことならできそうだと思って……」

 長野県松本市在住の平田美和子さん(66)は話す。季節の変わり目やちょっとした気温の変化で喉が痛くなったり、頭痛がしたりなど風邪のような症状に悩んでいた。運動をしたいがなかなかできずにいたとき、インターバル速歩(後述)のことを知った。気になっていたので、退職を機に体験講座に参加してみたところ、

「始めてみるとかなりの量の汗をかきました。最初、1日に何度も着替えていました」(平田さん)

 今までは、汗ばむと体調を崩すきっかけとなっていたが、インターバル速歩を始めてから1年半、一度も風邪を引いていないことに気がついた。「体調が少し怪しいな」というときも、次の日には回復している。免疫力がアップしたのか、口内炎もできなくなった。

「階段を上るときのような息が切れる運動は3分もすると、多くの人はやめたくなります。3分区切りのインターバル速歩なら、誰でも無理なくできるんです」と、信州大学大学院特任教授の能勢博医師は話す。

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