「加藤氏の岡山の地元後援会の幹部は加計学園の加計孝太郎理事長です。獣医学部の新設にあたっても『愛媛県文書』によれば、加藤氏が官房副長官時代の2015年 加計学園と面会して相談を受けていたと記されていた。加計学園関連のイベントなどにも、祝電を送っている。下村氏は加計学園側から提供された200万円を政治資金として届出ていないと政治資金規正法違反で刑事告発された(のちに不起訴処分)。また下村氏の妻は加計学園の教育審議委員に就任していた。そして下村氏が加計学園に紹介したとされるのが、獣医学部が新設された地元・今治市出身の山本国家公安委員長です」(愛媛県の地方議員)

 また加計学園の「文科省文書」で<「10/21萩生田副長官ご発言概要」「総理は『平成30(2018)年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ケ月でやる」「官邸は絶対にやる」>と記載されていた萩生田光一自民党幹事長代行も留任が決まった。

「加計学園、森友学園問題をうまく乗り切った連中がみんないいポストをもらっている。ある意味、口封じなのかもしれない。モリカケ疑惑の戦犯の麻生氏、加藤氏、下村氏、山本氏らなんて重要なポストにまともな神経なら就けない。あれだけのスキャンダルですよ。今回の人事は安倍首相のモリカケ疑惑を守り切った論功行賞にみえてしまうよ」(前出・自民党のベテラン議員)

 在庫一掃と論功行賞人事で来年の参院選を乗り切れるのだろうか。(本誌取材班)

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