ハヤシライス発明者は早矢仕さん!? “明治の料理”6つを食す (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ハヤシライス発明者は早矢仕さん!? “明治の料理”6つを食す

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菊地武顕週刊朝日#グルメ

ポーク早矢仕ライス。丸善・日本橋店3階 MARUZEN Cafe(東京都中央区日本橋2-3-10 本橋丸善東急ビル3F)、営業/9:30~20:10LO、休日/1月1日のみ(撮影/門間新弥)

ポーク早矢仕ライス。丸善・日本橋店3階 MARUZEN Cafe(東京都中央区日本橋2-3-10 本橋丸善東急ビル3F)、営業/9:30~20:10LO、休日/1月1日のみ(撮影/門間新弥)

■ハヤシライスの発明者は早矢仕さん!?

 ハヤシライスの語源は2説ある。ハッシュド・ビーフ・ウィズ・ライスが訛(なま)ったという説。ハヤシさんが作ったからという説。さてハヤシさんとは何者か? 「丸善」広報の川澄美佐緒さんは「当社創業者の早矢仕有的だと思われます」と語る。

 有的氏は幕末から明治初期に医者として働くかたわら、明治2年に「丸善」を創業。

「当時は年少の社員がたくさんおりまして、終業後に英語や会計を教えていました。有的はその夜食に、少年たちの栄養を考えて肉と野菜のごった煮をご飯にかけて提供していたようです」

 有的氏はこの料理を患者にも勧めていたという。

 ただし今とは異なり、味つけに使ったのは味噌か醤油だったと思われる。ドミグラスソースが日本に入ってきたのは、明治20年代以降。今のような味の料理が世に出たのは、明治30年代になってからのようだ。明治34年に亡くなった有的氏は、味の進化ぶりに驚いたことだろう。

「MARUZEN Cafe 丸善・日本橋店3階」東京都中央区日本橋2‐3‐10日本橋丸善東急ビル3F/営業時間:9:30~20:10L.O./定休日:1月1日のみ

■天ぷらの揚げ方を応用したフライが大成功

 洋食屋「煉瓦亭」が銀座に開店したのは、明治28年。横浜でフランス料理を学んだ木田元次郎氏は、勇んで本格的な西洋料理を提供したのだが……。

「日本人の口に合わないものが多かったようです。特に子牛のコートレットは、粉をつけた子牛の肉を油で焼いてからバターをのせるので、『しつこい』と不評だったそうです」(3代目店主の木田明利さん)

 そこで元次郎氏は肉を豚に変え、江戸時代から人気の天ぷらの要領で油で揚げきってしまうことを思いついた。

 明治32年に誕生した「ポークカツレツ」は大成功。料理開発に興味を覚えた元次郎氏は、様々な食材をフライにしてみた。

「その年のうちに、エビフライ、メンチカツ、カキフライの提供を始めたようです。カニもフライにしましたが、合わなかったので後にやめました」(同前)

 日本人に合う洋食の嚆矢(こうし)だ。

「煉瓦亭」東京都中央区銀座3‐5‐16/営業時間:11:15~14:15L.O.16:40~20:30L.O.(土祝は~20:00L.O.)/定休日:日


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