田原総一朗「陸自を多国籍軍派遣へ 軍事力強化の狙いは?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「陸自を多国籍軍派遣へ 軍事力強化の狙いは?」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗週刊朝日#田原総一朗
田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

(イラスト/ウノ・カマキリ)

(イラスト/ウノ・カマキリ)

 だから、それを抑えるのが政府の役割、つまり、防衛大臣の役割であり、総理大臣の役割だというのである。冷戦中は、米国はソ連と対立し、西側の極東部分、つまり日本を防衛する責任を有していた。だが、冷戦が終わって、米国は、日本に安全保障での責任強化を強く求めた。それが現在の安保条約の、日本が外国から攻撃されたとき米国は日本を守るが、米国が攻撃されても日本は何もしない、という片務条約ではなく、日本も米国を守るという双務条約にせよ、ということであった。それで、安倍内閣は2015年に集団的自衛権の行使容認に踏み切ったわけだ。安倍首相は、16年の秋、私に「集団的自衛権の行使容認を決めるまで、米国はヤイノヤイノと責め続けた。だが、集団的自衛権の行使容認を決めたら、米国は何も言わなくなった。満足している。だから、憲法改正の必要はなくなったのだ」と語った。だが、トランプ大統領になって、日本に超高価な武器を買え、と求め、防衛費の大幅な増額を要求している。これは実は陸自や海自にとっては望ましいことなのである。陸自や海自を強化できるからだ。だが、歯止めなき軍事力強化は、憲法で平和国家であると謳っている日本にとっては、大問題である。それを防衛大臣や総理大臣は抑えることができるのか。トランプ大統領とどういう交渉ができるのか。

週刊朝日  2018年10月5日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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