神奈川出身ゆえの皮肉? Suchmos(サチモス)が会心の新作 (3/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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神奈川出身ゆえの皮肉? Suchmos(サチモス)が会心の新作

連載「知新音故」

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小倉エージ週刊朝日#小倉エージ#知新音故
ロック、ソウル、ジャズ、ファンク、ヒップホップが混在した音楽性を持つSuchmos(サチモス)

ロック、ソウル、ジャズ、ファンク、ヒップホップが混在した音楽性を持つSuchmos(サチモス)

バンドの自由な発想で生まれた『THE ASHTRAY』(F.C.L.S. KSCL-3062)。初回生産限定盤(同3060~1)は、昨年のZEPP東京での公演を収録した10曲入りDVD付き

バンドの自由な発想で生まれた『THE ASHTRAY』(F.C.L.S. KSCL-3062)。初回生産限定盤(同3060~1)は、昨年のZEPP東京での公演を収録した10曲入りDVD付き

「FUNNY GOLD」は、1970年代のAORテイストがうかがえる官能的なラヴ・ソング。“火が点いた今夜”と歌われ、情交の後の光景を思わせる歌詞が続く。

「ONE DAY IN AVENUE」は、ピアノのリフ、ベースの繰り返しが特徴的で、後半にはシンフォニック・ロック的展開に。“まだやるのかい? モンキービジネス”“肝心な内容無いもの 売り捨てる世の中”“知りたいのは 不倫?不幸?”といった歌詞からはメディア批判がくみ取れる。

 アルバムを締めくくる「ENDROLL」はスローなソウル・ジャズ風のインスト主体の曲で、ハミングをフィーチャーしている。メンバーを紹介する歌詞が記されているが、実際にはノイジーなボイス処理による。

 サチモスが本作で示したのは、ポップで親しみやすい曲だけでなく、音楽的な幅を広げながら独自のスタイルを追究する姿勢だ。“男気あふれるバンド”という印象も強くなった。ソウル・ロック、ソウル・ジャズなどを基盤にし、ギター演奏に顕著なロック的展開も見せるライヴも見逃せない。(音楽評論家・小倉エージ)


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小倉エージ

小倉エージ(おぐら・えーじ)/1946年、神戸市生まれ。音楽評論家。洋邦問わずポピュラーミュージックに詳しい。69年URCレコードに勤務。音楽雑誌「ニュー・ミュージック・マガジン(現・ミュージックマガジン)」の創刊にも携わった。文化庁の芸術祭、芸術選奨の審査員を担当

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