春のスタートダッシュを期待したい(c)朝日新聞社
春のスタートダッシュを期待したい(c)朝日新聞社

「NPB(日本野球機構)をもう一度目指してやってみようと思った」

 4月5日に都内で開かれたトークショーで決意表明したのは元巨人の村田修一内野手(37)。昨季限りで巨人を自由契約となり、シーズン開幕直前の3月上旬に独立リーグのルートインBCリーグ栃木ゴールデンブレーブスと契約した。

「開幕に臨む気持ちの高ぶりはNPBの時と変わらない。全試合フルイニング出場し、栃木のために頑張りたい」

 と、村田は殊勝に語った。しかし、NPBへの未練を隠せなかったのか、トークショーに登壇した元ヤクルトの伊藤智仁氏(現・富山GRNサンダーバーズ監督)に「うち(富山)とやる4月末までは(栃木に)いてほしいな」と、冷やかされる場面も。

 MC役として同席した元近鉄の佐野慈紀氏(現・石川ミリオンスターズ取締役)は、村田の参戦がBCリーガーたちに好影響を与えるとして歓迎しながらも、「個人的には早くNPBに戻ってほしい。でもその前に(BCリーグの)記録をすべて塗り替えてほしい」とエールを送った。ブレーブスを運営する栃木県民球団によれば、村田はオープン戦と交流戦計7試合に出場し、21打数10安打で打率4割7分6厘、2本塁打、6打点と“格”の違いを見せつけている。しかし、スポーツジャーナリストは厳しい視線を送る。

著者プロフィールを見る
秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

秦正理の記事一覧はこちら
次のページ