粘り強いプレーが持ち味のダニエル太郎。錦織がけがに悩まされるなか、期待が高まっている (c)朝日新聞社
粘り強いプレーが持ち味のダニエル太郎。錦織がけがに悩まされるなか、期待が高まっている (c)朝日新聞社

 一人の日本人テニス選手に、錦織圭、杉田祐一に続く期待が高まっている。

 米国カリフォルニア州であったBNPパリバ・オープン、男子シングルス2回戦で世界ランキング109位のダニエル太郎(25)が、元世界1位で第10シードのノバク・ジョコビッチを7−6、4−6、6−1で破った。2日後の3回戦でレオナルド・マイエルに敗れたものの、大番狂わせだったことは確か。

 父親は米国人、母親は日本人のニューヨーク生まれ。数カ月で日本に移り、13歳までは日本で育った。その後、スペインのバレンシアに移り住んだ。2010年にプロになり、3、4年ほど前から徐々に頭角を現してきた。

 元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんはこう評する。

「ダニエル太郎のプレースタイルはすごく粘り強い。相手の攻撃に耐えながらチャンスを待つ。気持ちにも安定感があって、最近はそこに攻撃力が加わり結果が出せるようになってきました」

 杉山さんは、今回の快挙をきっかけに実力が開花するとみて、太鼓判を押す。

次のページ