佳代さんの亡くなった夫と親しかった男性は、「母子家庭だと思われるのが嫌だ」という佳代さんの希望を受けて婚約。

 お金の話題が出るようになったのは、小室さんが国際基督教大学(ICU)への入学を決めた2010年秋。佳代さんは、小室さんの入学金と授業料を出してほしい、と男性に依頼。〈金額¥453,000(学期毎) 口座番号は明日伺った際に〉とメールで送った。

「金額が大きいので振り込みをためらっていると、佳代さんは圭君の優秀さを強調しながら、生活に苦しむ様子をメールで何通も送ってきました」(男性)

〈将来は王子が責任持って私達の面倒をみてくれると宣言しているので、オオブネに乗った気持ちで人生を愉しみましょう(略)冬学期授業料どうぞ宜しくお願い致します〉(2010年10月23日付メール)と、男性の将来を担保するようなメールが送られてきたことも。

 11月1日に男性が大学の授業料を振り込むと、その日の夕方に、佳代さんから〈授業料お世話様です。明日確認させて頂きます〉と絵文字付きのお礼メールが送られてきた。

 11年3月11日に東日本大震災が起こると、佳代さんは「原発が怖い」と圭さんを連れて九州の親戚のもとに避難。3月16日に、佳代さんからメールで、〈申し訳ありませんが、当分の生活費をお借りしても良いでしょうか。(略)とりあえず10万円程お願いできますか〉とメールが届いた。気がつけば、振込額は200万円を超えていた。

「深夜に彼女から電話がかかってくると、決まってお金の催促でした。『10万円ヘルプしてください』『携帯電話代を8万円お願いします』『生活が苦しい。振り込みをお願いします』と」

 それでも男性は、婚約者の佳代さんと、借用書を交わすようなことはなかった。というのも婚約から間もない10年10月には、互いの家計について綿密に相談する間柄だったからだ。同月16日に、佳代さんが男性に送ったメールには、率直な心情がつづられている。

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