歩くのも速く、「廊下でよく追い抜かされました(笑)」(同)。

 会議中は目を閉じていることもあったが、肝心なときはぱっと目を開け、的を射た質問をする。

「あれ、先生、寝ていらっしゃいませんでしたか(笑)」

 日野原さんとの出会いが医師としての原点となったという筑波大学の精神科医・高橋晶医師は話す。

「医師は長生きが大事。誰よりも健康的であることがいい医師の条件だと思う」

 今回、医師らが口をそろえてこう言った。無理をせずに、自分に合った方法で、笑顔と感謝を忘れずに生きよう、と。背負うものが増えると、歩みが鈍る。でも、歩こう。そうすれば不安や悩みもどこかに去っていくのかもしれない。それが医師お墨付きの健康法だ。(本誌・大崎百紀)

週刊朝日 2018年1月26日号