――総選挙の前に、好きな人、つまり須藤さんが結婚する方に出会っちゃったわけですね。

「はい。その時はつらかったです。好きな人ができた、だけどそれまで人を好きになるという経験がなかったので、それが本当に『好き』という気持ちなのかどうなのか分からなかったですし」

――告白はお相手から?

「そうです。やばいどうしよう、両思いになっちゃったって(笑)。これは決断の時だと思いました。」

――決断したんですね。

「はい、即OKしました(笑)。好きだったので」

――総選挙で発表しようというのは、須藤さんの判断だったんですか?

「そうです。家族などには相談はしていましたが。好きな人が出来た時点から卒業のことを考えていました。それが両思いになった。でも、今思うと、(会見など)発表する場を設定したりすると、きっとスパッとやめられなかったという気がします。だから、総選挙という生放送で、あの場で言ったことで、一気にいろんなことを切り替えることができたのかなって思います」

ーー須藤さんが結婚を発表した直後、NMBのメンバーたちが、驚きながらも一斉に祝福していた姿も印象的でした。

「私の発言を、一瞬、冗談で言っているのかと思ったメンバーもいたでしょうし。あの日は台風が来たことで観客を入れない状態での発表でした。だからこそメンバーは盛り上げないといけない。すごいヘンな空気になったところを、とっさの判断で率先してNMBのメンバーは盛り上げてくれた。それなのに、一緒に盛り上がるメンバーも『同類だ』とか一部で批判されてしまったのは、すごくつらくて申し訳なかったです。

――アイドル活動を通して、印象深かったのはどんなことですか?

「NMBに入ってまだ間もないころにシングル『ドリアン少年』でセンターを務めさせていただきました。真ん中で踊るのは、アイドルとしてはすごいことなんですけれども、それ以外にも、マージャンの冠番組を持たせていただいたり、大好きなラップのラジオをやらせていただいたりとか。アイドルじゃなかったらやれなかったこと、出会えなかった人たちとお仕事できたことがうれしかったですね。でも一番はNMBに入る前からの自分の夢だった、哲学の本を昨年出せたことです」

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