「アメリカの公務員に感謝しないと」司馬遼太郎賞受賞記者の弁 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「アメリカの公務員に感謝しないと」司馬遼太郎賞受賞記者の弁

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河嶌太郎週刊朝日
奥山俊宏・朝日新聞編集委員(撮影/河嶌太郎)

奥山俊宏・朝日新聞編集委員(撮影/河嶌太郎)

 第21回司馬遼太郎賞(司馬遼太郎記念財団主催)に、奥山俊宏・朝日新聞編集委員の『秘密解除 ロッキード事件』(岩波書店)が選ばれた。

 文芸やジャーナリズムの分野から創造性豊かな作品を選ぶ賞で、第1回はジャーナリストの立花隆氏に贈られた。現役新聞記者は初受賞。奥山氏は会見で「記録をつくり、保存し、それをオープンにしていくという、アメリカ政府の公務員の人たちの執念が私の筆力の不足を補ってくれたと感じました」と述べた。

 米国の公文書を丹念に読み、米国側からみたロッキード事件を解きほぐす著作。奥山氏は「米国の公文書は、日米首脳会談で、当時のニクソン大統領や田中角栄首相がどういう表情で、どういうふうに振る舞ったか、そういうところまで事細かく描写している。同じ会談に関する日本側の記録との違いは歴然としている」と話す。

 会見では森友・加計学園問題など日本の公文書に関する質問にも答えた。

「財務省にせよ防衛省にせよ、1年も経たない間に文書をどんどん廃棄していく。情報公開請求には『文書不存在』と回答する。森友・加計学園についてはつまびらかではありませんが、私もそうした回答を何度も経験してきた。それで歴史に対する責任を果たせるのかなと感じる。(日本政府の公務員も)歴史、あるいは、日本という国家に対する忠誠を尽くして記録はちゃんと残してほしい」

 11月には『パラダイス文書 連鎖する内部告発、パナマ文書を経て「調査報道」がいま暴く』(朝日新聞出版)を上梓している。(河嶌太郎)

週刊朝日  2017年12月22日号


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