九州場所会場内の役員室から出てきた貴乃花親方 (c)朝日新聞社
九州場所会場内の役員室から出てきた貴乃花親方 (c)朝日新聞社
貴乃花部屋・景子夫人 (c)朝日新聞社
貴乃花部屋・景子夫人 (c)朝日新聞社

 大相撲の冬巡業が、12月3日から始まるが、日馬富士から暴行された貴ノ岩は引き続き、休場することになった。

【写真】後援会を管理する景子夫人

 貴ノ岩の休場理由について貴乃花親方に代わって巡業部長代理を務める春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)「まだ何も聞いていない」と困惑しているという。

「貴ノ岩は部屋から出ずに引きこもっているみたいです。カーテンが閉められ、部屋も段ボールのようなもので窓から見えないようにしていた。貴乃花親方も頑なに沈黙しているし、ちょっと異様ですよね」

 こう語るのは貴乃花一門の支援者だ。

 メディアに貴乃花部屋は“秘密主義”というレッテルを貼られているが、「普段はそんなことはなかった」という。

 貴乃花はモンゴル出身者が嫌いで、横綱白鵬らと戦っていると報じられているが、貴ノ岩の先輩だった元力士はこう言う。

「師匠(貴乃花)がモンゴル勢と戦っているわけではないでしょう。だって、岩ちゃん(貴ノ岩)も、モンゴル人なんだから」

 相撲界では名横綱の部屋では関取が育てられないというジンクスがあるが、優勝22回の貴乃花もそう。

「貴乃花部屋で、幕内にいるのは現在2人だけ。関東高等学校相撲選手権で2連覇した貴景勝とモンゴル出身の貴ノ岩の2人。ほかにも、学生出身は幕下34枚目の貴健斗がいますが、貴ノ岩が期待の星だった」(貴乃花部屋の元力士)

 大相撲は“かわいがり”など暴力が横行した歴史があるが、貴乃花部屋は例外だという。

「一緒にサイパン旅行に行ったりしたことがいい思い出ですね。ビーチで相撲とりました。和気あいあいの部屋。暴力部屋とかじゃなかった。ほかの部屋でよく聞くような兄弟子の理不尽な行動はなかった。ほかの部屋だと兄弟子の派閥とかできている部屋もあったけど、そういうのもなかった」(貴乃花部屋OB)

 貴乃花部屋では外へ他の部屋の力士と飲みに行くことが禁止されているように報道されたが、そんなこともなかったという。

「他の部屋の力士と飲みに行くこともあります。特に巡業中は行きますよ。ただ、師匠自身はそういうのがあまり好きではなかったし、現役時代も飲み歩いたりしなかった。師匠は他の部屋との交流が好きな方ではない。『あんまり夜の世界に出歩くなよ』とは軽く言っていました。貴ノ岩はけいこはまじめ。でも、礼儀はなっていない面もあった。相撲が終わると、モンゴル料理店によく行っていた。ただ、そこから飲みに行き、遅く帰ることはなかったです」(貴乃花部屋関係者)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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