トヨタ自動車の寄付を受け、抜群の教育環境を誇る豊田工大(豊田工大提供)
トヨタ自動車の寄付を受け、抜群の教育環境を誇る豊田工大(豊田工大提供)
偏差値は合格率50%をボーダーラインとする(東進提供)*センター利用型入試のため、同型の基準偏差値を使用。一般入試よりも値が高い傾向あり。「実就職率(%)」は、就職者数÷〔卒業(修了)者数-大学院進学者数〕×100で算出。データは、各大学発表による2017年の就職状況(調査・大学通信)*金沢星稜大学は、大学が公表した2016年の就職状況
偏差値は合格率50%をボーダーラインとする(東進提供)
*センター利用型入試のため、同型の基準偏差値を使用。一般入試よりも値が高い傾向あり。
「実就職率(%)」は、就職者数÷〔卒業(修了)者数-大学院進学者数〕×100で算出。
データは、各大学発表による2017年の就職状況(調査・大学通信)
*金沢星稜大学は、大学が公表した2016年の就職状況

 少子化で定員割れする大学が多い中、その復活ぶりが「北陸の奇跡」と呼ばれる金沢星稜大(旧金沢経済大)。ほんの15年前までは、「名前を書けば入学できるかも」と言われるBF(ボーダーフリー)判定の大学だった。当時は400人の定員に日本人の新入生は300人。留学生で埋め合わせた時期もあった。

【図表】学生が“後伸び”する大学一覧はこちら

 それが一転。就職先一覧には日本銀行、三井住友海上火災保険、野村証券、ANA、JRなど、一流企業がズラリと並ぶ。

 奇跡を起こしたのは、堀口英則就職支援室長だ。

「私は元リクルートですので就活はお手の物です。学生を就職させること自体は、そう難しくはありません。最近では他大学より採用してもらえる学生を育てられているのでしょうか、北陸地方では政府系金融機関や大手損保会社の事務系総合職は独占状態です」

 改革当初の15年前、新入生に行った性格テストの結果に仰天したという。

「自己卑下という指標は全国平均の5倍だった。ほとんど褒められたことのない子どもたちでした」

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