日本シリーズで発揮した“カメラの目” 「リクエスト」導入で変化は? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本シリーズで発揮した“カメラの目” 「リクエスト」導入で変化は?

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

日本シリーズ第2戦。七回裏ソフトバンク2死満塁、中村晃の右前適時打で三塁走者に続き、二塁走者今宮が逆転の生還。捕手戸柱(c)朝日新聞社

日本シリーズ第2戦。七回裏ソフトバンク2死満塁、中村晃の右前適時打で三塁走者に続き、二塁走者今宮が逆転の生還。捕手戸柱(c)朝日新聞社

 これまでは、審判員が必要と判断した場合にのみ行われていたリプレー検証を、異議がある際に監督が要求することが可能になる。それ自体は大きな変化があるわけではないと思う。これまでも、微妙なプレーはすべて「確認」の意味を込めて審判団でリプレー検証してきたわけだし、ただ監督に権限が与えられたという程度。気になったのは、その検証の適用範囲となるプレーだ。これまでの「本塁打かどうかのフェンス際の本塁打判定」「本塁でのクロスプレーによるアウト、セーフ」「各塁の危険なスライディング(アウト、セーフの判定には用いない)」というものだったのが、「リクエスト」導入に伴い「すべての塁でのアウト、セーフの判定」に広げるという。

 大リーグが本拠30球場にカメラを幾重にも設置して「目を光らせている」のに対し、日本のレギュラーシーズンではそこまで求めるのは難しいだろう。さらに、大リーグのようなモニタリングする専用スタジオなどの設備もない。既存のテレビ映像を用いるが、角度によってあいまいさがどうしても残ってしまう。このことは、現場、フロントだけではなく、見ている側も知っておくべきで「万能なものではない」と考えておくべきだろう。

 ただ、日本シリーズといったワンプレーがシリーズ全体の流れを分けるような重要な試合は、カメラを張り巡らせてほしいと思う。これは審判へのリスペクトとは別の話である。今回の日本シリーズで「映像の力」を改めて感じた人も多いはず。カメラの設置を中継局に依存するだけでなく、常設などを日本球界全体で考えるべきだろう。

週刊朝日 2017年12月8日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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