丸山氏が、宮里優作選手の快挙について語った(※写真はイメージ)丸山氏が、宮里優作選手の快挙について語った(※写真はイメージ)
 プロゴルファーの丸山茂樹氏が、宮里優作選手の快挙、自身のキャスター挑戦での失敗談について語った。

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 いやいや、ビックリしました。国内男子ツアーの「ホンマ・ツアーワールドカップ」(10月5~8日、愛知・京和CC)で、宮里優作(37)が4日間72ホールをノーボギーで回って通算6勝目を挙げました。4日間ボギーなしの優勝は、記録の残る1985年以降の国内男子ツアーで初めてだそうです!

 確かに僕も見たことないですね。2002年にアイルランドであった世界選手権シリーズの「アメリカン・エキスプレス選手権」で、タイガー・ウッズ(41)が初日から71ホールずっとボギーなしで来て、最後の最後にボギーをたたいてしまったってのは覚えてますけどね。あれを思い出しながら、優作の最終日を見てました。

 13番のバーディーのあとはパーが続いて、どんな心境なんだろうなと。18番で50センチのパーパットを決めた瞬間、LINEで祝福のメッセージを送りました。まあ、すごい記録というか、快挙ですよね。どんなコースであれ、どんな状況であれ、72ホールすべてボギーなしっていうのは、ハンパじゃないですね。いつも出入りの激しいゴルフをする人がね。

 典型的な大器晩成型ですよね、優作は。20代の鬱憤(うっぷん)を、ここ何年かで晴らしてるような感じでね。それはもう人それぞれのゴルフ人生ですから、活躍は遅くても早くてもいいんじゃないですか? 優作のように遅めに活躍してる人って、幸せだと思います。プロゴルファー冥利(みょうり)に尽きると言えるんじゃないですかね。

 
 優作は今年出場した海外の試合で周りのプロの道具を観察して、易しめのクラブに変えたって話もしてますね。もちろん20代のころとパフォーマンスは違いますから、自分のやりやすいようにやるのがベストですよね。

 この試合では2日目に70歳の尾崎将司さんが70で回って、レギュラーツアーで2度目となるエージシュートを達成されました。最近はジャンボさんの明るいニュースがなかったから、これでモチベーションも高まったでしょうね。「今年ダメなら引退だ」なんて話もされてるんで、僕が言うのも何ですけど、ジャンボさんには思い残すことなくゴルフをしていただきたいと思います。

 前にもお知らせしましたように、今月はNHKさんの「サンデースポーツ」でマンスリーキャスターを務めさせてもらってます。もちろん生放送ですよ。放送の始まる3時間ぐらい前に局に入って、いろんな段取りをして、いざ本番です。ゲストじゃないんで、いろいろしゃべるシチュエーションがあって。まあ、それはそれは緊張しますよ。

 8日の放送では何回もかんじゃって……。というのも、目が悪くて、僕のしゃべる内容を書いてくれてる「カンペ」がよく見えないんです。乱視だから、字と字がくっついてると、全部「憂鬱(ゆううつ)」みたいにぐっちゃぐちゃな字に見えてきちゃって。ヤマ勘でやったんですけど、どうしてもかんじゃって。テレビを見た仲間から「珍しくかんでたね」なんて言われて。次はちゃんとコンタクトレンズしていきます!

 まあ、神経を使いますよ。緊張感を保ちながら、頑張ってやっていきます!

週刊朝日 2017年10月27日号

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丸山茂樹

丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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