■珍しいイタリア産のIPAをワイングラスで


イタリア料理といえばワインで、というイメージが強いが、東京・青山の「ガル エデン」にはビールがズラリ。写真のビッラ・フレア(750ml3000円)は、ウンブリア州産のIPA。ホップの香りは強いが、味わいは重すぎず、まろやかだ。同国でオリジナルビールを醸造したこともある小林賢三店長が語る。「イタリアではビールはかなり飲まれています。IPAはサルシッチャ(ソーセージ)や青みの強い野菜、フリット(揚げ物)によく合いますよ」

ガル エデン
東京都渋谷区神宮前3‐6‐6/営平日11:30~15:30、18:00~22:30L.O.土11:30~22:30L.O.日祝11:30~21:00L.O./定休日:火

■スパイシーなカレーとの組み合わせは鉄板
「インド料理は香辛料が強いので、普通のビールだと負けてしまいます。合わせるには、スタウト(黒ビールの一種)かIPAがいい」と語るのは、「スパイスダイナー」の北村光店長。「特にIPAなら香辛料とホップが絡み合い、互いの魅力がいっそう引き出されます。これを知ってしまうと他のビールには戻れません(笑)」。こぶし花ビール(埼玉)は甘みがあり、志賀高原ビール其の十(長野)はホップの苦みが利いている(ともに850円)

スパイスダイナー
東京都千代田区永田町2‐11‐1山王パークタワーB1/営業時間:11:30~14:30L.O. 17:00~21:30L.O./定休日:土日祝

■青々しく強いホップとパクチーが最高の相性

08年発売の「インドの青鬼」(スモール480円、レギュラー730円、パイント950円、いずれも税別、以下すべて同)は、国産IPAの先駆け。当時まだ知名度の低かったIPAの「インド」と、ホップの青々しさを表すキャラクターとして「青鬼」を組み合わせた意外性のあるネーミングで、インパクトを与えた。

草原のような青々しいホップの香りが、飲んだ瞬間にダイレクトな衝撃を与えてくれる、アメリカンタイプのIPAで、一杯でも満足できてしまうほどの重めのボディと柑橘を感じる味。食事なしでも充分楽しめるが、特にコリアンダーとの相性は抜群! パクチーのせ焼き餃子(750円)は、ニンニクのほどよく効いた肉たっぷりの大ぶりな餃子と合わせることで、よりスパイス感がアップ。ここだけの話、“追いパク”もできるそうなので、パクチー女子はぜひスタッフに尋ねてみて。(パクチーは餃子の具には入っていないので苦手な人は避けることも可能)

YONA YONA BEER WORKS赤坂店
東京都千代田区永田町2‐14‐3東急プラザ赤坂2F/営平日11:30~14:30L.O. 16:00~22:30L.O./土日祝11:30~22:30L.O./定休日:年末年始のみ

週刊朝日 2017年7月21日号