稀勢の里は大けがじゃない? 大相撲が10倍楽しくなるSUMOトーク (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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稀勢の里は大けがじゃない? 大相撲が10倍楽しくなるSUMOトーク

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鳴戸勝紀(本名・安藤カロヤン)/元大関琴欧洲。1983年2月19日生まれ、ブルガリア出身。2001年ヨーロッパ相撲選手権大会に団体で優勝。02年、来日し佐渡ケ嶽部屋に入門。06年1月、19場所で大関に昇進し、08年5月場所で幕内初優勝。14年3月場所で引退。通算成績537勝337敗63休(撮影/鈴木愛子)

鳴戸勝紀(本名・安藤カロヤン)/元大関琴欧洲。1983年2月19日生まれ、ブルガリア出身。2001年ヨーロッパ相撲選手権大会に団体で優勝。02年、来日し佐渡ケ嶽部屋に入門。06年1月、19場所で大関に昇進し、08年5月場所で幕内初優勝。14年3月場所で引退。通算成績537勝337敗63休(撮影/鈴木愛子)

 7月9日から始まる名古屋場所が間近に迫り、熱戦が期待されている大相撲だが、その展望や注目の力士などが気になるところ。大相撲講座の講師も務める、角界きっての相撲文化の語り手である西岩親方(元関脇若の里)と、4月に新しく部屋を興したばかりの鳴戸親方(元大関琴欧洲)に、自ら相撲を取ったこともあるスー女(相撲女子)ライター・和田靜香氏が聞いた。

*  *  *
──大相撲のすごさは、全力で戦う相撲を15日間にわたって取り続けることだと常々感じています。

鳴戸:そこがほかのスポーツとの違いで、一番難しいところです。

西岩:見る人たちは「もう千秋楽、早いね~」って言いますけど、いやいや、長いって思ってました。

鳴戸:若いころは稽古したことがどれだけ土俵で出せるか、ワクワクしていたけど、引退間際のころ、3日目から疲れてた。

西岩:15日間、いいときもあれば、悪いときもあるんです。でも、横綱や大関になる人は調子が下がったときも勝てるんですね。

──稀勢の里のように考えられない大けがしても勝てるような?

鳴戸:そんな大けがじゃないですよ!

──えっ、違うんですか?

西岩:周囲はそう言いますが、稀勢の里は大けがしたとも、痛いとも言ってませんよね。みんな、想像で言ってるだけなんです。

──そう思っていました。

鳴戸:大相撲中継の解説席でも言いましたが、大けがじゃなくて、けがをしたことで十分稽古できなかったから調子が上がらずに勝てなかったんです。私も大関に上がってすぐ、場所前に左ひざを脱臼しましたが、それまでの稽古の貯金で9番勝ったんです。ところが次の場所は稽古ができず、勝てない。稀勢の里もそうだけど、けがを治すまでの準備期間が必要なんです。

西岩:実は僕もけがが多くて手術を9回もしてるんですけど、親方には「弱いからけがするんだ」と言われましてね。

鳴戸:けがは土俵の上で治せ、ってね。

西岩:土俵の砂をつければ治る、つまり土俵で稽古しながらけがを治すっていう教えでしたね。今、若い衆に同じことを言うと、患部に砂をつけて「親方、治りません」って。

鳴戸:(笑)ほんとに?


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