森友学園への内部調査で、源泉徴収票などから、系列の保育園の職員と重複し、名簿に名前はあるが、勤務実態がない教員が申請に含まれていたという。

 また幼稚園の元PTA会長の図越寛さんは、子供が支援の必要な園児として無断で補助金申請されたとして詐欺容疑などで告発、特捜部が受理していた。

「補助金を得るには保護者の同意書やサインが必要だと説明された。私はしていないので、サインを偽造して不正受給したのではないか」(図越さん)

 府の関係者によると、籠池氏は一部の不正受給を認めてはいないという。

「調査にきちんと資料を出してというと、大声で自己主張をとうとうと語り、話にならない。なぜ悪くないのに、資料が必要なのかと。本当に杜撰です。森友学園がもし小学校を開校していればもっと、大変なことになっていた」(同)

 「寄付者リスト」が解明される日は来るのか。特捜部の捜査に注目したい。(ジャーナリスト・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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