小出恵介 (c)朝日新聞社
小出恵介 (c)朝日新聞社

 俳優の小出恵介(33)が所属する大手芸能事務所「アミューズ」は8日、小出が未成年の女性と飲酒し不適切な関係を持ったなどとして、無期限の活動停止を発表。

 9日発売のFRIDAY(講談社)が、未成年の女性と飲酒する写真や、不適切な関係について報じるのを受けての対応だ。小出が出演予定のNHKの連続ドラマが放送中止になるなど、芸能界に大きな波紋が広がっている。

 関係者によると、報じられる内容は、小出が5月に大阪で17歳の女性と飲酒し、複数回にわたり不適切な関係を持ったというもの。アミューズによると、小出は報じられる内容について事実と認めているという。

 アミューズと小出は、会社のホームページ上に、おわびのコメントを掲載した。小出は「この度の私の軽率極まる行動により、関係各位の皆さまに甚大なるご迷惑、ご心配をおかけしましたことを心より深くおわび申しあげます。そして何よりも相手の方のお気持ちを察するに、おわびしてもしきれませんが、本当に申し訳ない気持ちで一杯です」としている。

 アミューズの担当者は取材に対し、「FRIDAYの報道に一部相違はあるが、飲酒行為と不適切な関係を持ったことについては本人も認めています。本人と話し合ったうえで、無期限の活動停止を決めました。解雇ではなく事務所に籍は置いています」と答えている。

 人気俳優だったこともあり、影響は各方面に広がっている。小出は10日から始まる、NHKの全6回の土曜ドラマ「神様からひと言~なにわお客様相談室物語~」の主演だった。

 アミューズからの連絡を受けて急きょ放送中止が決まった。放送直前に連続ドラマが中止になることは、極めて異例だ。BSプレミアムで1~2月に放送していた「幕末グルメ ブシメシ!」に、差し替えられるという。

 小出が過去に出演していたNHKの番組についても、オンデマンド配信を休止する。朝ドラ「梅ちゃん先生」では、ヒロインの堀北真希の兄役。梅ちゃん先生もNHKの配信では見られなくなる。

 日本テレビで7月から始まるドラマ「愛してたって、秘密はある。」への出演も決まっていたが、こちらも降板した。アミューズによると、撮影はまだ始まっていなかったという。

 小出は高校野球を舞台にした人気ドラマ「ROOKIES」(TBS・2008年)で真面目な主将を演じた。駅伝を題材にした「風が強く吹いている」(09年)で映画初主演を果たすなど、爽やかなイケメン俳優として活躍していた。

 イメージとはかけ離れた今回の不祥事。おわびのコメントでは「全てのご批判や処罰を真摯(しんし)に受け止め、私自身の取るべき責任を果たしていきたい」としている。

 今後警察が捜査する可能性もあり、責任を果たして芸能界に復帰するのは、当面難しそうだ。(本誌・秦正理)

※週刊朝日オンライン限定記事

著者プロフィールを見る
秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

秦正理の記事一覧はこちら