徹底検証「原子力行政の闇」官邸主導のもんじゅ廃炉の裏 (2/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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徹底検証「原子力行政の闇」官邸主導のもんじゅ廃炉の裏

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週刊朝日
高速増殖炉もんじゅ (c)朝日新聞社

高速増殖炉もんじゅ (c)朝日新聞社

 河野氏は自民党議員の意識が変わりつつある理由をこう解説する。

「経産省の説明を鵜呑みにしていたが、福島原発事故後に説明を聞いたら辻褄が全然合っていないことに気がつき始めた。経産省は原発事故後には電気が不足しないために原発は必要と言っていました。だが、全部の原発が止まっても足りている。その次は燃料費が上がって国富流出だという。ところがこれも本当に上がっているのかさえ怪しい。つまりインチキがばれてしまったのです。安倍政権は原発への依存度をできる限り低減させると公言している。ところが実際には経産省と電力会社が描いた絵の上にのってしまっているのが現状です」

 その代表的なのが、高速増殖炉もんじゅを巡る動きだ。

 もんじゅは、発電しながら消費した以上の燃料をつくり出す「高速増殖炉」の開発段階でつくられた原型炉。増殖した燃料を使って繰り返し発電すればエネルギー問題の解決につながる。もんじゅで発電技術を確立し、核燃料サイクルを実現するのが国の当初の計画だった。だが、水で冷やす一般の原子炉と違い、高速炉は中性子を「増殖」させるために金属ナトリウムを冷却材に使う。ところがナトリウムは空気中の水分と反応するだけでも爆発するため制御が難しく、1995年に冷却配管からのナトリウム漏れで火災事故を起こした。

「事故後に当時の運転主体だった『動力炉・核燃料開発事業団』が公表した事故映像ではナトリウムが飛び散った映像などをカットし、情報隠しと問題になりました。その後、2度にわたる組織の統合再編を経て、ようやく10年の試験運転再開にこぎ着けましたが、すぐに重さ3トンを超える装置を炉内に落とす事故を起こし、12年には1万点近い機器の点検漏れも発覚するなどトラブル続きだったのです」(原子力関係者)

 度重なる不祥事を受け、原子力規制委員会は昨年11月、当時の馳浩文科相に新たな運営主体を特定することなどを求める勧告を出す。


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