認知症を予防する「有効」な脳トレとは? “ボケたま記者”が挑戦

介護を考える

2016/09/23 07:00

「現時点では、65歳以上だとパソコンを使いこなせない方が多いので主流にはなっていません。5年、10年たてば間違いなくパソコンを使った脳トレが主流になっていくでしょう」

 朝田医師が以前から注目しているのは、米国で生まれた、コンピューターを使う認知トレーニング「ブレインHQ」。今年7月にカナダで行われた国際アルツハイマー病学会で「認知症防止に効果あり」と報告された。

 発表したのは、南フロリダ大学のジェリー・エドワーズ博士(老年学)。エドワーズ博士ら研究グループは65歳以上の高齢者2785人(平均74歳)に記憶術や論理術、情報処理スピードトレーニングなどをさせて10年間追跡調査した。記憶術というのは例えば、サル、魚、窓など関連のない言葉を覚えるトレーニング。論理術は例えば13、17、19、23などと素数を並べる。情報処理とはコンピューターを使った視覚トレーニングである。

 その結果、認知トレーニングをした人たちは、何もしない人たちよりも認知症発症率が低かった。とくに、コンピューターを使ったスピードトレーニングをした人たちが記憶術や論理術のトレーニング経験者より低かったという。

 この研究で使われたスピードトレーニングは、「ブレインHQ」というコンピューターソフトの中の「ダブル・ディシジョン」といわれるものだ。画像の中に車2台と道路標識が出る。スタートボタンを押すと、2台のうちの1台の車と標識が出て、数秒後に消える。訓練者は車の種類と標識のあった場所を画面で答える。正解すれば、画像の点滅が速くなる。あっという間に車と標識が消えてしまう。障害物も標識を見にくくし、混乱させる。

 ミーハーで新しいもの好きなぼくは何でも挑戦したい。米国のブレインHQの知的所有権を持つポジット・サイエンス社と日本での販売権を契約しているのは、コーヒーなどで有名な「ネスレ」だ。

 ぼくは1カ月の無料体験をした後、月額2160円を払って「ネスレ ウェルネスクラブ」会員になった。4月から本格的にゲームを開始。ブレインHQには注意力、脳の処理速度、記憶力、人付き合い力、マルチタスク、空間認識力という6項目がある。各項目3~5種の計23種のゲームがある。

 アルツハイマー病学会での発表後、ダブル・ディシジョンに挑戦した。最初は車と標識が画面から消えるまでに数秒あるので指先で正解をタッチできる。でも、すぐに速度が上がり、車を間違えたり、標識の場所を間違えたりする。何度やっても600ミリ秒より速くなることはなかった。なかなか上達しない。

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