100歳超の「百寿」 要因は遺伝2割、生活環境8割

健康

2016/03/29 11:30

健康な状態で長生きするにはどうすればよい?
健康な状態で長生きするにはどうすればよい?

 日本は世界有数の長寿大国。平均寿命では、女性が86.83歳で世界1位、男性が80.50歳で同3位。アクティブで若々しい60代、70代も増えた。日本老年学会は、現在65歳以上とされる「高齢者」の定義を見直そうとしている。

 100歳以上の人口も増えている。厚生労働省の調査によると、100歳以上の人数は1963年には153人だったが、2015年には男性7840人、女性5万3728人の計6万1568人になっている。2050年には全人口の0.7%にのぼる見通しという。

 100歳以上の人は「百寿者」(センテナリアン)と呼ばれる。日本の百寿者研究の第一人者、慶応義塾大学百寿総合研究センターの広瀬信義特別招聘教授は、センテナリアンについて、こう話す。

「平成に入って百寿者が爆発的に増えました。背景には、脳卒中の死亡率の大幅な低下など医療の進歩もあります。ただ、百寿者は寝たきりや認知症のため、要介護度の重いケースが多い。脳や体の状態がよく、健康で元気な人が多いわけではありません」

 東京都在住の百寿者304人の調査結果を見ると、認知症もなく、自立して生活できている人の割合は2割に満たない。

 健康な状態で長生きするにはどうすればよいのか。

 広瀬教授は20年以上をかけ、全国の百寿者800人以上を調査してきた。調査項目は、医学的所見や遺伝子、認知機能、日常生活活動度、性格や幸せ感など。これまでの調査を解析した結果、百寿者の特徴が見えてきたという。

「糖尿病が少なく、動脈硬化も少ない、コレステロール値が低いなどの特徴がありました」(広瀬教授)

 110歳を超える“スーパーセンテナリアン”を見ると、脳卒中や心筋梗塞、がんにかからなかった人の割合がさらに高まるという。

 長年の研究で、長寿を司る物質は見つかったのか。

「スーパーセンテナリアン17人の遺伝子をゲノム解析したところ、1人だけですが、心筋症の遺伝素因を持つ人がいました。病気の遺伝素因があっても、それに負けない防御因子を持っている可能性があります」(同)

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