「創刊の日には電話が鳴りっぱなしで、日本が震えた感がありました(笑)」

「FRUiTS」に掲載され、のちにモデルやタレントになったコも多い。最新号の2016年4月号の表紙を飾るのも、まさに、「美少年すぎるショップ店員」としてテレビ番組で話題になったばかりの17歳の少年だったりもする。

 青木さんに遭遇しようというコが、原宿の街を練り歩く現象も生まれた。

「撮られたいコっていうのは、それ用にがんばりすぎちゃうんで、あんまりカッコよくないんですよ(笑)。撮られるためじゃなくて、原宿に来るから普通にちょっとがんばってきた、みたいなコがいいですね」

 隣にある渋谷とは、全く異なる文化がある。

「渋谷は、みんなと同じ格好を目指す文化。原宿は他のコと違う格好をしたがる。原宿は、世界のどことも似ていないファッションが生まれる街。世界にひとつだけの街ですね」

(太田サトル)

週刊朝日  2016年3月18日号