英エコノミスト誌記者「イラク戦争の不参加をむしろ、誇るべき」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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英エコノミスト誌記者「イラク戦争の不参加をむしろ、誇るべき」

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2003年、イギリスでも今の安倍政権と同じようなことが…

2003年、イギリスでも今の安倍政権と同じようなことが…

 中国の脅威があるので、日本はアメリカに追随せず、独自に軍事補強すべきだという国内外の右派メディアの見方もあります。そして安倍政権は軍事的拡大を急いでいます。

 なぜか。

 日本のGDPは1990年に15%であったのに、2030年には6%に縮小すると言われています。一方で、中国は90年に2%だったのが、30年には25%になると言われ、中国の軍事予算は過去30年で40倍になっています。この格差を日本の保守派が恐れているのです。メディアも政治も、中国の脅威という対立構造をあおるばかりでは、議論や対話のチャンスを断つことにしかなりません。日中が軍備拡大競争をすれば、いずれ戦争につながる可能性もあるのです。解決には政治的な外交手腕こそが必要になります。

 正直、安倍政権がここまでもつとは思っていませんでした。首相は第1次政権で政治だけでなく経済に力を入れるという教訓を学んで生き延びてきました。集団的自衛権だけにこだわったとしたら、すでに終わっていたでしょう。11年以降の日本では、政治運動が復活し、幅広い年齢層の市民がデモなど抗議行動で声をあげています。すでに国民は政治が民意を代弁していないこと、透明性や政治責任に欠けると思っています。安倍首相が憲法を無視していることにも怒り、政治への不信感は広がっています。

 日本のリベラル派はこれまで弱体化していましたが、共産党が躍進するなど今後は復活も期待できるんじゃないでしょうか。

(本誌・平井啓子、永野原梨香、西岡千史/松元千枝)

週刊朝日  2015年9月25日号


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