広島・黒田の“動く球”が野球をおもしろくする? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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広島・黒田の“動く球”が野球をおもしろくする?

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
オープン選で好投した黒田 (c)朝日新聞社 

オープン選で好投した黒田 (c)朝日新聞社 

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、広島の黒田投手を攻略することが日本野球を変えるとこう語る。

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 広島の黒田博樹のオープン戦の登板内容が素晴らしい。初戦となった8日のヤクルト戦(マツダスタジアム)が4回1/3で39球。2度目の登板となった15日のオリックス戦(同)が6回で77球。1イニングで15球なら、9回完投で135球。それよりもはるかに少ない球数で乗り切った。

 ストライクゾーンの中で球を微妙に動かすことができる。ボール球がないから、打者は初球から振りにいくしかない。待っていたら、追い込まれて後手を踏むからだ。これなら球数はどんどん減っていくよ。甘くなれば打たれるが、制球良く決まるから、打者も対応できない。100球以下で完投することも出てくるだろうし、体の負担も少なくなる。40歳という年齢を考えても、合理的なピッチングといえるよな。

 右打者の懐には、ツーシームがある。これはシュートのように横滑りさせることもあれば、シンカーのように沈ませる球もある。逆に左打者の内側にはカットボールがある。内角にこれだけ投げ切れれば、打者の打撃は窮屈になる。

 オリックス戦では、黒田の術中にはまったといえるデータがある。18アウトのうち11個がゴロアウト。右打者は三ゴロや遊ゴロ、左打者は一ゴロや二ゴロといった引っ張った当たりばかりだった。この結果は何を示すか。打者は「いける」と思って、強振しにいったが、結果は凡打だったということだ。もし、球を引きつけて逆方向に打とうと思っていたら、これだけ引っ張ったゴロアウトは生まれない。自分の打撃をしたはずが、凡打になる。打者も首をひねるはずだ。


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