羽生も及ばず? やはり金メダル最有力がP・チャンの理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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羽生も及ばず? やはり金メダル最有力がP・チャンの理由

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団体戦SPで順調なスタートを切った羽生 (c)朝日新聞社 

団体戦SPで順調なスタートを切った羽生 (c)朝日新聞社 

 本格的な4回転時代に突入した男子フィギュア。ソチ五輪では有力選手のほとんどが4回転ジャンプを跳び、この大技をショートプログラム(SP)とフリーで計3回以上成功させなければ、表彰台に立つことはできないハイレベルな戦いが予想される。

 その点で最も金メダルに近いのは、「絶対的王者」パトリック・チャン(23)=カナダ=だろう。正確無比で質の高いスケーティングと、スピードとキレのある4回転を武器に、異次元の完成度を誇るプログラムを持つ。

 とくにフリーの「四季」は「スピード」「キレ」「伸びやかさ」の三拍子がそろい、音楽とマッチした演技は圧巻だ。地元の2010年バンクーバー五輪でメダルを逃したチャンにとって、ソチは雪辱を果たすべき地。「自分との闘いに勝てれば、金メダルは取れる」と自信
を口にしている。

 そのチャンが警戒するのが、2月6日の団体戦SPでも完璧な演技を見せた羽生結弦(19)。昨年12月のGPファイナルでは、今季3度目の対決でついに王者チャンを抑えて初優勝を飾った。SPで再び世界歴代最高得点を出し、フリーで4回転サルコーを含めたジャンプでノーミスの演技ができれば、チャンの牙城を崩すチャンスは十分にある。勝負の鍵は、心をコントロールできるかどうかだ。

 この2人に勝てる底力があるのは高橋大輔。表現力ではチャンをもしのぎ、演技構成点で十分勝負できる。集大成となる3度目の五輪で、今季不調だった4回転を計3回成功させれば、金メダルも夢ではない。

 五輪初出場となる町田樹(23)の勢いも侮れない。「自分史上、最高傑作」と豪語するSP「エデンの東」が示すように、音楽と一体になった完成度の高いプログラムは芸術作品の域で、高評価を受けている。

 チャン以外の外国勢では、全米王者のジェレミー・アボット(28)が手ごわい。4回転を計2本成功させ、ほかのジャンプでも失敗がなければ、定評のある表現力との相乗効果で高得点を狙えるからだ。二つのプログラムで2種類の4回転を最大5度も跳べるハビエル・フェルナンデス(22)=スペイン=とケビン・レイノルズ(23)=カナダ=もメダル圏内だが、今季はその大きな武器が不調で、本番までに調子を取り戻せるかどうか。

 さて、「4回転の女神」は誰に微笑むのだろう。

週刊朝日  2014年2月21日号


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