噴火の前兆? 東日本の5火山地域で不穏な動き 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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噴火の前兆? 東日本の5火山地域で不穏な動き

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77年に噴火した吾妻山 (c)朝日新聞社 

77年に噴火した吾妻山 (c)朝日新聞社 

 東日本大震災をきっかけに、火山活動が活発になると予測されている。その筆頭が富士山だ。しかし、それ以外の火山も眠ってはいない。

 注目すべき研究がある。今年7月に結果が発表された、京都大学防災研究所によるものだ。この研究では、人工衛星「だいち」に搭載したレーダーが送ってきた画像と、衛星航法システム(GPS)のデータを使って、震災の前後で火山とその周辺がどのように変化したのかが調べられた。

 その結果、東北地方の「背骨」にあたる五つの火山地域で、5~15センチ程度、地表が局所的に沈んでいることがわかったというのだ。火山地域とは、秋田駒ヶ岳(秋田県・岩手県)、栗駒山(宮城県・秋田県・岩手県)、蔵王山(宮城県・山形県)、吾妻山(山形県・福島県)、那須岳(福島県・栃木県)である。

 なぜ沈んでしまったのか。これら5地域には、マグマだまりを中心とした、高温で強度が弱い地盤が地下に存在している。これが東日本大震災によって左右に引っ張られたことで、その上にある地表が沈んだと考えられている。地下のマグマにかかる力が変わった可能性があるのだ。研究を主導した高田陽一郎助教は、「これらの沈降が、火山の噴火につながるのか、現時点ではわからない」と前置きしながらも、こう語る。

「吾妻山では、最大で15センチも沈降したことが判明したのです」

 衛星から火山の様子を確認できるなら、異変があればわかるので一安心……とはいかないようだ。貴重なデータを送ってくれた「だいち」は、震災翌月に電源トラブルを起こして運用を停止してしまった。

「現在、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が後継機『だいち2号』を打ち上げる準備を着々と進めています。大地震と火山の関連性についてさらに研究を進めたいと思っています」(高田氏)

週刊朝日 2013年10月4日号


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