北陸といえば、海の幸・山の幸と食の宝庫ですが、そんな北陸にあって、穴場のスポットをご紹介します。
それが、富山市の富山環水公園内にあるスターバックス。
いくつかあるコンセプトストアのなかで、「ストアデザイン賞最優秀賞」を2008年に受賞し、世界一美しいスターバックスと言われるようになった素敵なお店です。
そしてもうひとつは、ご当地珈琲である石川県白山市の「白山きりまんじゃろ」。
こちらは、飲むだけで白山とキリマンジャロ、二つの山の環境保全になるというユニークで美味しい珈琲なのです。

スタバの周りには、飲みものを片手に芝生でくつろぐ人も多い。春には桜も楽しめる
スタバの周りには、飲みものを片手に芝生でくつろぐ人も多い。春には桜も楽しめる

富山駅北口から徒歩16分。
水と緑が広がる富山富岩運河環水公園内に、その店舗はあります。
自然と調和し合う木目調のシンプルモダンな店内に入ると、大きなガラス窓が三面あり、パーッと開放感ある景色が広がります。
まず目に飛び込んでくるのが豊かな富岩運河です。
富山湾まで続く運河の散策路には緑地や桜があり、犬の散歩やジョギングを楽しむ人、芝生でくつろぐ人など実に様々。
そして景観に花を添えるのが、公園のシンボル「天門橋」です。
眺望塔からは、晴れた日は立山連峰をしっかり望むことができる素敵なスポット。
テラス席だけでなく、店内の席からも見ることができて、のんびりくつろぐことができるのですね。
また、夜になると天門橋を始め、公園内がイルミネーションでライトアップされ、ぐんとロマッティックに。この素晴らしい夜景も、人気のひとつ。
こうした風景も含めて、「スターバックス富山環水公園店」と言えるのでしょう。
憩いの場として愛されているのもナットクです。

開放感がある店内。休日は多くの人で賑わっている
開放感がある店内。休日は多くの人で賑わっている

一杯につき5円が山を守る活動に

もうひとつの北陸おすすめ珈琲は、「白山きりまんじゃろ」です。
こちらの珈琲が飲めるのは、石川県の南部に位置する白山市。
白山は石川県、富山県、福井県、岐阜県にまたがる標高2702mの山。
日本三霊山のひとつであり、信仰の対象でもありました。
白山から流れ出る雪解け水は、四方の川へ流れ、人間や動物の生きる力となっていたのですね。
この白山山系の水と使い、タンザニアにあるキリマンジャロの豆で煎れた珈琲が「白山きりまんじゃろ」です。

石川県内32店舗で飲むことができます
石川県内32店舗で飲むことができます

キリマンジャロは現地語で「白く輝く山」という意味。
白い山という縁で結ばれた珈琲は、一杯飲むと5円(ご縁)が環境保全に使われる仕組みです。
近年、外来植物の浸食により絶滅の危機にある白山固有のハクサンイチゲなど、高山植物を守るための活動とキリマンジャロ山麓一帯の植林活動に、募金は活用されているのですね。
事業開始から集まった金額は、1,204,002円(平成27年9月現在)。確実に環境を守る取り組みは進んでいます。
ユネスコエコパークにも認定されている白山の自然に触れて、一杯の珈琲をゆったり楽しむ……。
喉だけてなく、心も目も潤うはずです。
尚、豆を買えるお店や珈琲を飲めるお店は、「白山きりまんじゃろPROJECT―白山商工会」のHPをチェック!
── 今回紹介した2つは、旅のメインにはならないけれど、思い出が膨む素敵な寄り道になるはず。
北陸を訪れた際の新・観光スポットとして、ぜひチエックしてくださいね。

6〜8月に咲く「ハクサンイチゲ」
6〜8月に咲く「ハクサンイチゲ」