「このターンオーバー(代謝回転)の際の材料となる“タンパク質”をしっかり体に摂り入れて、質のよい細胞につくり替えていくことが大事。若さを保つにも、元気になるにも、病気を治すにも、タンパク質を十分に摂ることが必要です」(溝口先生)

 細胞の入れ替え周期はそれぞれ異なりますが、主な細胞は120日ほどで入れ替えが完了します。まずは、主な細胞が入れ替わり、体調の変化を感じられる4カ月を目安に食習慣を変えてみてはいかがでしょうか。

■脂質と糖質もしっかり摂るのがポイント

 摂取カロリーが不足すると、せっかく食べたタンパク質がエネルギー源として消費されてしまい、新しくつくられる細胞の質が低下してしまいます。つまり「太るから」とカロリー制限をすると、かえって不調や老化を招くことに。エネルギー源となる三大栄養素のうち、脂質と糖質で必要なエネルギーをまかなうことが大事です。ただし摂り過ぎには注意しましょう。

 ちなみに、お肉を食べるとお腹が張る……という人もいるでしょう。肉を食べる量を増やすと、消化しきれないタンパク質が腸内で発酵して、ガスがたまることがあります。お腹が張って苦しい場合は、消化酵素を含む大根おろしと一緒に食べると効果的。消化酵素配合の胃腸薬を利用してもよいでしょう。

<監修者>
監修/溝口 徹先生
みぞぐちクリニック院長。1990年福島県立医科大学卒業。横浜市立大学医学部附属病院、国立循環器病センター勤務を経て、95年辻堂クリニック開設。2003年、日本初の栄養療法専門クリニックとなる新宿溝口クリニック開設。『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』(光文社新書)など著書多数。