「ベストセラー解読」に関する記事一覧

パーソナルデータの衝撃
パーソナルデータの衝撃
買い物でポイントを貯めて「得した」と思っていたけど、ほんとうは得なんかしてない。データを集めている会社は、ぼくらに還元するポイントの何倍ものお金を、そのデータで稼いでいる。いつどこでなにを買ったかというデータは、いまやカネを生む資源なのだ。 『パーソナルデータの衝撃』は、こうした購買履歴などのデータがどのように使われているかを書いた本だ。著者は野村総研の研究員で、出版元もビジネス・経済書で定評のある会社。だから、「パーソナルデータを集めてビジネスに活かそう」という企業寄りのスタンスで書かれているのかと思いきや、そうでもない。消費者が意識しないところでデータがどのように集められ、どのように使われているのかが、詳しくかつ分かりやすく書かれている。そして、データを提供したくないときはどうすればいいのかや、消費者が自分のデータをコントロールする方法などについても書かれている。  いちばんの問題は、どのようなデータが収集・蓄積され、どのようなかたちで誰に提供されているのかが、消費者自身によく分からないことだ。たとえばDVDを借りるとする。データはレンタル店だけが使うのか、レンタル店を運営する会社全体が使うのか、あるいは提携する異業種の会社全部が使うのか。DVD一本のデータが、コンビニやファミレスや駐車場や電話会社にまで流れているのだとしたら? 収集されるデータはモノやサービスの購買履歴だけじゃない。ウェブサイトの閲覧履歴だってそうだ。  ポイントを貯めるたびに、ネットにアクセスするたびに、ぼくらは自分のプライバシーを売り渡している。まずはそう自覚するところからはじめよう。そのうえで、レジでポイントカードを差し出すかどうか決めよう。閲覧ソフトのプライバシー設定をどうするか自分で判断しよう。何を買ったか、何を見たかという情報は、ぼくら消費者自身のものだ。
ベストセラー解読
週刊朝日 3/26
鳩の撃退法
鳩の撃退法
佐藤正午の長篇小説『鳩の撃退法』の主人公は、直木賞を二度受賞したと噂されるかつての人気小説家、津田伸一である。津田は女性がらみのトラブルを起こして出版界をほされ、流れついたある地方都市で風俗店の送迎ドライバーをやりながらどうにか暮らしている。  そんな津田が偽札事件に巻きこまれる。そこに同じ街で起きた一家3人失踪事件もからみ、闇社会の影がはっきりと津田に近づいてくる。なんら意図せずに追われる身となってしまった津田は、自分にふりかかった〈過去に実際あった事実〉をできるだけ詳しく探りはじめ、どうしてこうなったのか事実のつながりを見極めていく。この展開を追って津田とともに「鳩」の謎を解いていくだけでも十分に愉しめる。登場する人物は老若男女にわたるが、的確で執拗な描写の力によってそれぞれの人となりもはっきりと伝わってくる。  しかし、この作品の真の魅力は別にある。  それは、この小説を書いているのが実力ある小説家、津田伸一であるという点に起因する。津田は〈過去に実際あった事実〉を入手しつつ、小説家らしく〈過去にあり得た事実〉を模索し、その内容を久しぶりに小説として書きつづけたのだ。書かなければ見えてこない、気づかない事実もあるから、津田は修正も厭わない。だから、物語はいきなり時空間を飛びこえ、過去にもどったり、現在に帰ってきたりする。しかも、物語の中心にいる人物と作者が同じなのだから、ひとつ間違えれば、読者は混乱して戸惑い、そこで本を置くかもしれない危険がある。  だが、どうだ。佐藤はそんな難事を自在にやってみせ、「小説家が小説を書きながら謎を解く」作品をこうして世に飛ばしてみせた。小説を書いたことがある、いや、一度でも小説を書こうとした経験がある人、そして今も書いている人がこれを読めば、読了後しばらくは、佐藤の圧倒的な妙技に呆然とするだろう。
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週刊朝日 3/19
インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ
インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ
テーマをぴしっと決めて司会が進行する会議よりも、だらだら続く雑談のほうが実りあることが多い。話はあっちへ飛び、こっちにさまよう。でも、いろんなアイデアが生まれる。『インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ』はそんな本だ。  著者のひとり、小林弘人は雑誌「ワイアード」日本版を創刊するなどしたカリスマ的編集者。ベストセラーになった『フリー』や『MAKERS』の監修もしている。崇拝者は彼を「こばへん」と呼ぶ。もうひとりの柳瀬博一も編集者。雑誌や書籍の編集だけでなく、「日経ビジネスオンライン」のプロデューサーをしていた。ネットやITビジネスに詳しい編集者の対談、いやおしゃべりである。  長いタイトルの意味は、人びとがネットによって「巨大組織の中で生きる現代人」から「小さな村で活動する原始人」に先祖返りさせられた、というもの。ただし退化ではなく「原始人2.0」として。  人びとの関係は広くフラットになるかと思いきや、濃厚で狭いつながりが生じるようになった。まるでマスメディア登場以前の村社会のように。ただし、「原始人1.0」と違うのは、ひとりの人が同時にいくつもの村に所属していることだ。仕事だったり趣味だったり地域社会だったり。  刺激的な話、キャッチーな名言がたくさん出てくる。曰く、「最強のロールモデルは池上彰さん」。曰く、「商店街で生き残るのはスナック、洋品店、理容店・美容室」。曰く、「会社はすべからく属人化すべし」。  なかでも、「デザインを制する者が市場を制す」というのは深い言葉だ。なぜならデザインは人がモノやコトに接するときのインターフェイスだから。そこに力を注がない企業や組織は人を引きつけられない。たとえば、売れない雑誌、話題にならない雑誌は、デザインがだめ……なんていうふうに、読者が自分の関心によせて読めるのがこの本のいいところだ。
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週刊朝日 3/13
世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
ウルグアイ東方共和国、通称ウルグアイはブラジルとアルゼンチンに囲まれた小さな国だ。日本の半分ほどの国土に約340万人が暮らしている。農牧業が盛んで、一人あたりのGDPは南米大陸で最高レベル。サッカーのワールドカップで最初に優勝した国でもある。  このウルグアイのムヒカ大統領が2012年、ブラジルで開かれた環境問題に関する国際会議で語った話をもとに制作された絵本が、『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』だ。国民から親しみをこめて「ペペ」と呼ばれる大統領は、各国の代表者たちに向かって〈目の前にある危機は地球環境の危機ではなく、わたしたちの生き方の危機です〉と訴えた。その上で、自身の欲深さに従って経済効率や利便性ばかりを求めつづける生き方を見直そうと提案。先人が遺した教訓も添えて人間の幸せについて言及した。 〈貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、かぎりなく多くを必要とし、もっともっととほしがることである〉  ムヒカ大統領の話に説得力があるのは、タイトルどおり、彼が「世界でいちばん貧しい大統領」だからだろう。月収の9割をボランティア財団に寄付し、公邸ではなく妻が所有する農場に住み、友人からもらった中古のビートルに乗り、公職の空き時間には家畜の世話をする大統領。貧困家庭で育ち、かつては反政府活動に身を投じて四度逮捕され、軍事政権下に13年間近くも収監されて政治家になった彼は、よくよく「足る」を知っている人なのだ。  そんなムヒカ大統領の暮らしぶりがテレビで紹介された際にこの絵本も取りあげられ、俄然、話題となった。しかし残念なことに、彼はこの2月末日をもって任期満了を迎えてしまった。こうなったら、名監督エミール・クストリッツァが撮っている彼のドキュメンタリー映画を楽しみに待つとする。なお、映画のタイトルは、『最後のヒーロー』になるらしい。
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週刊朝日 3/5
アルピニズムと死
アルピニズムと死
「なぜ山に登るのか」という問いは古くからあるが、まだ納得できる回答に出会ったことがない。富や名声のためではなさそうだし、健康にいいとも思えない。遭難事故も少なくない。命をかけるほど気持ちがいいものなのか。こんどこそ答えが見つかるかも、と期待して『アルピニズムと死』を読んでみた。著者の山野井泰史は日本のトップクライマーである。  この本は登山の総合誌「山と渓谷」で知られる山と渓谷社のヤマケイ新書の第一弾だ。登山をする人しか読まないと考えてか、専門用語が説明抜きで頻出する。たとえば〈この年の春はフリークライミングでも調子が良く、秩父の河又で5・13aの「マンモスケープ」をレッドポイントし、伊豆の城山でも5・12cのオンサイトに成功しています〉といった具合。意味はわからなくても、雰囲気は伝わってくる。  人柄なのだろう、山野井の文章は明るく淡々としている。常に限界ギリギリを攻めているトップクライマーとは思えない。いや、熱くなったり興奮したりしないからこそ、トップクライマーなのかもしれない。山野井と親しかったクライマーたちはどんどん死んでいく。むしろ死ぬのが普通で、生き残った山野井が奇跡だ。  壮絶なのは2002年のギャチュン・カン北壁登頂の頁だ。チョモランマ(エベレスト)の隣にある世界第15位の高峰、標高7985メートル。ここを山野井は妻の妙子と二人で登る。登頂後、雪崩に巻き込まれ、ひどい凍傷を負う。失った手足の指は10本。  これまで死ななかった理由として著者は〈若いころから恐怖心が強く、常に注意深く、危険への感覚がマヒしてしまうことが一度もなかったこと〉を挙げている。無謀な人ではないのだ。  さて、なぜ山野井は登るのか。「どこまでやれるのか」という言葉がキーワードになりそうだが、でもそれだけで命をかけるのか。やっぱりわからない。
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週刊朝日 2/26
その女アレックス
その女アレックス
ピエール・ルメートルの『その女アレックス』は昨年9月に刊行され、「このミステリーがすごい!」などの年間ランキングで、翻訳ミステリー部門のトップに輝いた。専門家の高評価とともに部数も伸び、年明けに私が購入した文庫本の帯には〈30万部突破!〉とあった。私はちょっと眉に唾つけて読みはじめ、気づけば本を手放せなくなっていた。  アレックスはパリに暮らす、どんなファッションでも着こなす非常勤の看護師。30歳の美人とあって、あらゆる世代の男たちを惹きつける。しかし、本人は子どもの頃からコンプレックスのかたまりで、今でも焦ると言葉がつかえる。しかも、恋や愛には関心がないらしい。恋愛はすでに彼女の〈人生の“損なわれた領域”に属している〉からだ。  ある日、そんなアレックスが男に誘拐され、カミーユ・ヴェルーヴェン警部率いる警察官たちが捜査にのりだす。三部構成の第二部までは、章ごとにアレックスと警察側の視点に切りかわりながら進み、事件はあらぬ方向へと展開していく。 〈101ページ以降の展開は、誰にも話さないでください〉  帯の裏側にある忠告にしたがってこれ以上ストーリーにはふれないが、この作品が重厚で良質なサスペンス映画に引けをとらないことは断言できる。何より、都合のいいどんでん返しに頼らず、短文を重ねる細かい描写で、登場するあらゆる人物たちの特徴を浮上させる点が素晴らしい。  その確かな筆力と怖ろしいほどの構成力によってもっとも明らかになるのは無論、アレックスだ。彼女が抱えた秘密、あるいは人生そのものが読者を惹きつけ、迷わせ、驚嘆させる。カミーユたちもその衝撃に巻きこまれ、法律ぎりぎりの罪と罰の物語に加担する。  後味は、だから苦い。この傑作は、法的な意味でなく、人としての正邪を読者に問う。真の正義とははたして何なのか?
ベストセラー解読
週刊朝日 2/19
捏造の科学者
捏造の科学者
これがフィクションだったらよかったのに。『捏造の科学者 STAP細胞事件』を読みながら何度思ったことか。  まるで上質のミステリ小説のように、一気に読ませる。しかし無邪気にこれを楽しむ気持ちにはなれない。なぜなら、ぼくらは、事件の主要人物のひとりである笹井芳樹氏の自死という結末を知っているからだ。  本書はSTAP発見のセンセーショナルな記者会見から笹井氏の死までを、毎日新聞の科学記者である著者が個人的な視点で描いたノンフィクションである。14年11月脱稿なので、その後の、理研の検証実験打ち切りや外部委員会による調査結果の発表は盛り込まれていない。  笹井氏も含め、多数の関係者とのメールや電話、対面での取材の模様が生々しく描かれている。新聞の科学記者という仕事が、こんなにもハードなものだったとは。世紀の発見という興奮がやがて疑惑に転じ、失望にいたる著者の感情が強く伝わってくる。タフであると同時に繊細な人だ。  結局のところ、STAPはなかった。だが、いまだ謎は残る。なぜこのようなずさんな論文が一流誌に載ったのか。笹井氏はじめ世界でもトップレベルの研究者がだまされてしまったのか。そもそも小保方晴子氏に悪意はあったのか、それともたんなる勘違いと暴走だったのか。  ある専門家が著者にいう。 「くさった丸太を皆で渡って、たまたま折れずに渡り切れてしまったということでしょう」 「たまたま」で多くの人が振り回され、何人かが人生を棒に振り、ひとりが死んだ。  謎は残るが、はっきりわかったこともある。それは理研という組織のダメさ加減である。特にトップを含めた幹部たちの無能ぶりはひどすぎる。予算獲得最優先主義の弊害だろうか。あるいは小保方氏の博士論文問題に見られる早稲田大学という組織のダメさ加減にも呆れてしまう。
ベストセラー解読
週刊朝日 2/13
依存症ビジネス「廃人」製造社会の真実
依存症ビジネス「廃人」製造社会の真実
依存症と聞くと、アルコールやギャンブルやドラッグに淫してしまった人々をつい連想する。健康や家計を損なうと知りつつ何かに取り憑かれたように飲み、賭け、吸いつづける陰惨な日々。最近では危険ドラッグが注目されているが、私たちがつい「病みつき」になってしまう対象はもっと多様化している。  デイミアン・トンプソンの『依存症ビジネス』によれば、21世紀になってから〈気分を向上させたいときはいつでも、自分に報酬、すなわち「ごほうび」を与えるという習慣がますます強まった〉ため、私たちは〈すぐに気分をよくしてくれるもの=フィックス〉に手を出してしまうようになったらしい。このトレンドを企業が放っておくはずはなく、砂糖まみれのカップケーキ、iPhone、鎮痛剤、オンラインゲーム、危険ドラッグ、オンラインポルノ、SNSなどがフィックスとなって人々の前に現れ、結果、誰もが依存症に陥りかねない社会に生きている。そして私たちは、意識的か無意識的かはともかく、自分のフィックスを選択する。環境と選択。依存症は病ではなく習慣なのだと著者が説く理由も、そこにある。  視点をかえれば、多くの人を依存症にするビジネスが今世紀になって成長していることになる。フィックスを入手しやすくする工夫をはじめ、彼らは脳科学の知見まで投入して、人々の「欲しい」という衝動を喚起しつづける。〈新たな世代の製造企業は、フィックスを求める顧客の目的が何であるのかを推測する必要はない──それは、もう「わかっている」のだ〉  ならば消費者側はどうすればいいのか? 依存症が自発的に選択した習慣だとするなら、自分のフィックスを「欲しい」と感じた原因と対峙するしかないだろう。不安、ストレス、退屈……自分に取り憑いているものの正体を知れば、企業側の仕掛けに気づいてそのフィックスを遠ざけることができる、かも……依存症ビジネスの周到さを知ると、とても断言はできない。
ベストセラー解読
週刊朝日 2/5
ジーニアス英和辞典 第5版
ジーニアス英和辞典 第5版
ぼくが高校生のころ、つまり40年前、英和辞典といえばK社のC辞典だった。クラスの9割以上が使っていた。異変が起きたのはそれから10年あまりたった80年代後半だ。大修館書店から『ジーニアス英和辞典』が出て、学習英和の勢力図が変わった。 『ジーニアス』が画期的だったのは、語法、すなわち言葉の使われ方に力点を置いたこと。語法研究の第一人者、小西友七を編集主幹に迎えた。もともと大修館書店という出版社は諸橋轍次の『大漢和辞典』を刊行してきた会社で、言葉の用例をたくさん集めることに長けている。その伝統が同社初の英和辞典、『ジーニアス』にも活かされたのだろう。  同辞典の「史上最大の改訂」と銘打った第4版が出たのが2006年。それから8年たった昨年末、第5版が出た。  いちばんわかりやすい変化は、カラーイラストの「Picture Dictionary」が巻末についたこと。言葉だけではわかりにくいものを、イラストで説明する。教室や住宅、交通、地理、身体、髪型など。女性のベリーショートは「crop」というのですね。このイラスト辞典はおもしろいので、次の第6版ではもっと増やしてほしい、と今から思う。 「on」「over」「above」など前置詞の意味を図で示した「意味ネットワーク」もわかりやすい。  収録語数は5千語増えて、10万5千語になった。増えたなかにはネット関係の言葉も多い。「defriend」なんて言葉知ってました? SNSなどの友だちリストから外すことをいうそうだ。「textwalking」は歩きメール、歩きスマホ。  もちろんお得意の語法は全面的にバージョンアップしている。引くだけじゃなく読んでも楽しい。  高校時代の英和辞典を何十年も使い続けている人もいる。でも、言葉は変化しているし、辞書は進化し続けている。辞書と畳は新しいほうがいい。
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週刊朝日 1/29
ヌードと愛国
ヌードと愛国
池川玲子の『ヌードと愛国』は、1900年代から70年代までに登場した7点のヌード作品を取りあげ、それらが裸体の上にまとっている意味を分析していく。  巻頭では、高村光太郎の『智恵子抄』で有名な長沼(後の高村)智恵子がデッサンした男のヌードが紹介され、彼女にまつわる「おかしいほどリアル」に股間を描写するという伝説の謎を解く。智恵子が実際に描いたデッサンはそれほどではなかったのに、なぜそんな噂が語られたのか……。  その後も、大正期に絶大な人気を博した竹久夢二の「夢二式美人」がヌードになった理由や、旧満州で撮られた映画『開拓の花嫁』に出てくる乳房にこめられたイメージや、銀座の街並みを背景にした婦人警官のヌード写真の謎や、石岡瑛子がパルコの「手ブラ」ポスターによって発信したメッセージの背景などが解かれていく。  絵画、映画、写真、ポスターと表現の分野に違いはあっても、七点のヌード作品は「日本」をまとっていると池川はとらえる。明治以降の近代化、現代化の中でこの社会が抱えてきた西洋と日本、男と女をめぐる攻防や変容。七点それぞれを読解してこうして時系列に並べれば、日本の新たな近現代史が浮上してくる。ヌードがまとった真の「はだか」は折々の日本なのだ。  池川はそこに迫っていく過程をミステリー仕立てで書いた。このアプローチは謎解きの醍醐味を読者に与えるだけでなく、日本の社会史や表現史に関する知見を写真とともに提供してくれる。だから、この本を読んで手もとにある各分野のヌードを見直すと、それらが発するイメージの背後にこれまでは気づかなかった何物かが垣間見えてくる。  必然と思われるヌードにすら何らかの意図が隠れている……企んだのは誰か? ミステリーよろしく点をつないで線にしてみれば、日本という国家が、そして私たち日本人が、うっすらと姿を現す。
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週刊朝日 1/21
21世紀の資本
21世紀の資本
資本主義っていうのは、資本家がいちばん得する制度なんだよ。学生のころ、先輩にこういわれた。なんとも大雑把な話だが、トマ・ピケティの『21世紀の資本』もそういうことだ。マルクスの『資本論』もそうだった。ついでにいうと、ロバート・キヨサキの『金持ち父さん貧乏父さん』も。  マルクスは「起て、万国の労働者」と呼びかけ、キヨサキは「ビジネスを始めよう」といった。ピケティは、「資本にもっと課税を。それも累進課税を」という。 『21世紀の資本』は日本で刊行される前から話題になっていた。2013年秋に原著がフランスで刊行されると、半年で13万部も売れた。14年4月に英訳版が出ると3カ月で40万部も売れた。  ピケティがいっていることはシンプルだ。所得の成長率を資本の収益率が上回ると格差が拡大する。これを18世紀から現代までの主に西欧と北米についてさまざまなデータを分析することによって立証している。  やや乱暴に言い換えると、所得は賃金、資本は土地や株券など。いくらコツコツ働いても、親から莫大な資産を受け継いだ金持ちにはかなわないよ、ということ。人口が増えず経済成長率も低い先進国ほどその傾向がつよくなる。子どもが5人いれば親の資産は5分割されるが、一人っ子なら全額受け取ると考えるとわかりやすい。  それはマズイことだ、とピケティはいう。なぜなら、能力のある人が成功する、というのが民主主義の基盤になっているから。  じゃあ、どうするか。資本(資産)にしっかり課税する。それも評価額が大きいほど税率も高くなる累進課税にする。働かずに得られるお金を減らすのだ。固定資産税や相続税をもっと拡充したものといえばいいか。金持ちが外国に逃げ出さないよう、国際規模での課税が必要だ。  大事なのは民主主義を守り育てることで、資本主義はその道具だ、というピケティの信念を感じる。
ベストセラー解読
週刊朝日 1/15
NOヘイト! 出版の製造者責任を考える
NOヘイト! 出版の製造者責任を考える
一昨年あたりから書店へ行くたびに嫌な気分になった。店頭の新刊コーナーには韓国や中国を嫌う、いわゆる「ヘイト本」が並んでいた。同時期、新聞各紙を開いて下段を見ると、隣国を罵倒する本や週刊誌の広告が目だちはじめた。それらの本はよく売れ、柳の下のドジョウよろしく類似本が今も増えつづけている。  その一方で、安倍政権は集団的自衛権の解釈変更を閣議で決定。在特会(在日特権を許さない市民の会)によるヘイトスピーチは勢いを増していった。  書店の一角を占めるヘイト本を目にするたびに私が嫌な気分になるのは、そこに不穏な気配を感じるからだろう。かつて「八紘一宇」や「大東亜共栄圏」や「鬼畜米英」をスローガンに掲げてアジアを侵略したこの国の暗い歴史が、ふと頭をよぎる。戦後ずいぶん時間がたってから生まれた者でも、その史実は本で学んできた。  本は過去への扉であると同時に、未来に通じる入り口にもなりえる。少年期から読んできた多くの本は、私が自分で考える基盤となってきた。だから、ヘイト本にざっと目を通すと、もしもある若者がこの類の内容だけを読んで日韓や日中の関係をとらえたらどうなるのかと、憂えてしまう。そこから生まれるのは憎悪まじりの差別意識だけではないか……。  この『NOヘイト!』を編んだ「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」も、ヘイト本の氾濫を憂えた人々によって誕生している。自分たちが関わる業界が、時に裏づけすらとらずに他国へのヘイト本を生みだしているジレンマ。本がなかなか売れない中、この状況にどう対峙していくのか──あきらめず、とにかく自分たちがまず考える意志から生まれた本の副題は、「出版の製造者責任を考える」だ。  書店の責任を問う前にまずは出版社が考える。その一端がまとまったこの本が読者にどう読まれるのか、ぜひ注目したい。
ベストセラー解読
週刊朝日 1/7
この話題を考える
大谷翔平 その先へ

大谷翔平 その先へ

米プロスポーツ史上最高額での契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。米野球界初となるホームラン50本、50盗塁の「50-50」達成。そしてワールドシリーズ優勝。今季まさに頂点を極めた大谷翔平が次に見据えるものは――。AERAとAERAdot.はAERA増刊「大谷翔平2024完全版 ワールドシリーズ頂点への道」[特別報道記録集](11月7日発売)やAERA 2024年11月18日号(11月11日発売)で大谷翔平を特集しています。

大谷翔平2024
アメリカ大統領選挙2024

アメリカ大統領選挙2024

共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(60)が激突した米大統領選。現地時間11月5日に投開票が行われ、トランプ氏が勝利宣言した。2024年夏の「確トラ」ムードからハリス氏の登場など、これまでの大統領選の動きを振り返り、今後アメリカはどこへゆくのか、日本、世界はどうなっていくのかを特集します。

米大統領選2024
本にひたる

本にひたる

暑かった夏が過ぎ、ようやく涼しくなってきました。木々が色づき深まる秋。本を手にしたくなる季節の到来です。AERA11月11日号は、読書好きの著名人がおすすめする「この秋読みたい本」を一挙に紹介するほか、ノーベル文学賞を受賞した韓国のハン・ガンさんら「海を渡る女性作家たち」を追った記事、本のタイトルをめぐる物語まで“読書の秋#にぴったりな企画が盛りだくさんな1冊です。

自分を創る本
キャプテンサンダーボルト
キャプテンサンダーボルト
大好きな作家が共作するなんて、まるで夢のようだ。阿部和重と伊坂幸太郎による『キャプテンサンダーボルト』には、発売前の広告を見たときから興奮させられた。  発売と同時に購入して(旅先だったので電子書籍版をダウンロード)、一気に読む。期待を超えるおもしろさだ。阿部のB級アクション映画みたいなスピード感と、伊坂のユーモラスでしゃれた感じがミックスされている。そして根底には両者が共に持つ温かさと倫理観が。素晴らしい体験だ。  主な舞台は2013年夏の東北地方、山形市と仙台市、そして蔵王である。そう、阿部の出身地であり「神町サーガ」の舞台である山形県。伊坂が暮らし、ほとんどの作品の舞台となっている宮城県仙台市。そして山形県と宮城県の県境にある蔵王連峰。 「アタッシェケースを持った男が現れたらこれを渡してくれ」  チューインガムの包装紙に書いた部屋番号のメモ。それが同じようなメモと取り違えられたところから事件が始まる。  借金取りに追われ、破滅寸前の男が二人、事件に巻き込まれていく。二人は幼なじみで元野球少年、そして戦隊ヒーローもののドラマ『鳴神戦隊サンダーボルト』のファンだった。そこに色っぽい美女が加わる。  第二次世界大戦末期、蔵王に墜落したB29の謎。蔵王の御釜(五色沼)で発生するという致死率の高い病原菌の謎。日本語を解さない銀髪の怪人。そして、映画版『鳴神戦隊サンダーボルト』公開中止事件をめぐる謎。三人の前に次々と謎があらわれる。まるでジグソーパズルのピースが箱から投げ出されたように。翻弄され、追い詰められる三人。手に汗握る展開。そして最後の最後、すべてが収まる快感。  あるときは『ゴールデンスランバー』のように、またあるときは『ピストルズ』のように。二人の作家の持ち味が互いを引き立てる傑作だ。
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週刊朝日 12/18
リタとマッサン
リタとマッサン
NHKの連続テレビ小説「マッサン」は、竹鶴政孝とその妻リタをモデルにしている。おそらくはこのドラマの放映を見こして書き下ろされたのだろう、植松三十里の小説『リタとマッサン』は、視聴者の二人に対する関心にこたえてよく読まれている。  マッサンこと政孝は、本場スコットランドで学んだ技術を活かして国産ウイスキーの生産に取り組み、後に“日本ウイスキーの父”と称されるようになる人物だ。酒好きの私は、彼がサントリーの創業者である鳥井信治郎に請われて同社の山崎工場を造り、初の国産ウイスキーを生みだしたことぐらいは知っている。後に独立し、北海道の余市でニッカウヰスキーを立ち上げたことも。しかし、その政孝の妻がスコットランドで生まれ育った女性とまでは知らなかった。  二人は1919年に出会っている。グラスゴー大学に留学していた政孝は、各地の蒸留所にも足を運んで具体的なスコッチ製法を学んでいた。一方のリタは第一次世界大戦で婚約者を亡くし、その哀しみも癒えぬ間に父も喪って失意の渦中にあった。そんな二人がいかに出逢って結婚にまでいたるのか、植松はリタの視点に立って詳細に描く。少々じれったいほど不器用な恋の展開ながら、それだけに、当時としては稀な国際結婚の決断に惹きつけられる。それは、日本でウイスキーを造りたいという政孝の夢に懸けるリタの覚悟の顕れだった。  翌年、二人はそろって日本の地を踏み、結婚生活をはじめる。ここから夢の実現までの長い時間は、いかにして偉業はなされたかをドキュメントで教えてくれる。読者は、この夫婦であればこそそれが可能だったことを思い知る。  19世紀の末に遠い異国で生まれた男と女が出会い、その夫婦愛をもって異文化やあらゆる苦難を乗り越えてみせた物語。カバーを飾る二人の写真の間に、〈国産ウイスキーを育んだ夫婦愛〉とあるのは、まさに的を射ている。
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週刊朝日 12/11
売国
売国
この号が出るころ、はやぶさ2は宇宙を飛んでいるだろうか。  真山仁の『売国』は、宇宙開発と政治家の汚職をめぐる長篇小説である。  主人公が二人いる。検察官の冨永真一と、宇宙開発の研究者(の卵)、八反田遙。それぞれの物語が交互に語られる。  キャラクターが魅力的だ。冨永は徹底して証拠を重視し、法律の厳格な適用をする硬派な検事。コツコツと物証を積み上げ、上司の意向などより法律に忠実であろうとする。実家が京都の老舗和菓子屋で、商家のしきたりの話も興味深い。遙は元レスリング選手。宇宙開発の研究者だった父の遺志を継ぐべく大学院に進む。ガッツとファイトはあるけれど、ときにそれが空回りするドジっ娘でもある。  冨永は特捜部に配属され、有力政治家の疑獄事件を担当する。ところが学生時代からの親友で、文部科学省に勤める近藤左門が、謎の伝言を残して失踪する。  一方の遙は、研究所の指導教官のもとで、日本の宇宙開発の現状について学び、日米関係の複雑さなどを目の当たりにする。  小説の途中までは接点のないまま二つの話が進んでいく。ところが後半、二本の線が交わっていく。キーワードは「売国」。 「売国」というと、最近は韓国や中国との友好を求める人に、ネトウヨ方面から投げつけられることが多い。しかし、本書が暗示する「売国」は、そんなチンケなものではない。日本という国家のあり方の、戦後約七十年にわたる恥部が「売国」だ。  最後、数十ページの展開が圧巻だ。冨永と老政治家の対話で明らかにされる戦後史の闇。孫崎享や白井聡らの著作を想起する読者もいるだろう。最後の最後は、まるでジョン・ル・カレかグレアム・グリーンか。  本書を閉じたあとで考えた。この小説のほんとうの悪党は誰なのだろう。国家とはなにか、主権とはなにか。空を見上げて、柄にもなく思う。
ベストセラー解読
週刊朝日 12/4
NHKニッポン戦後サブカルチャー史
NHKニッポン戦後サブカルチャー史
この夏から秋にかけ、10回に分けて放映された番組のタイトルがそのまま書名になっている『NHKニッポン戦後サブカルチャー史』。  番組の方は劇作家の宮沢章夫が講師となり、若い俳優やタレントを相手に対話しながら各時代の実相や変化を探っていたが、こちらは、まず宮沢へのインタビューをもとに序章から第6章までを構成。その一方で、「サブカルチャーの履歴書1945-2014」と題した年表を巻末から掲載。編集者時代によく似たテーマを扱った経験がある私から見ても、実によくまとまった一冊となっている。  しかし、それ以上に好感がもてるのは、ここで取りあげている数多の人物や作品群に対する宮沢の愛情が、行間からはっきりと伝わってくるからだ。アメリカでサブカルチャーが誕生した1956年に生まれた宮沢にすれば、その歴史について語ることは同時に、自分に影響を与えてきた表現物の検証であり、自分が今ある根拠を追認する行為だった。そして、宮沢より4歳年下の私もまた、宮沢の知見にふれつつ気づけば、自分のその後に影響を及ぼした別のメディアや人物をつい思いだした。  たとえば雑誌の場合、70年代の半ばに登場した「宝島」と「ポパイ」はどちらも当時の若者に大きなインパクトを与えたが、宮沢は「宝島」について詳しく言及していた。しかし、私が語れば、どうしても「ポパイ」の方が長くなる。4歳の違いがそうさせるのかはわからないが、人それぞれに大切なサブカルチャーとの出会いがあり、それらを選択してきた過去が今の自分の一角を担っているのは間違いないだろう。  宮沢は、サブカルチャーとは既成の文化からの「逸脱」であると説いていた。そのとおりだと私も思う。これからを生きる者たちが、権威を疑い、中心から離れ、模索し、自分たちならではの表現を求めて生じる逸脱。サブカルチャーの歴史は若い世代の必死の表現史でもある。
ベストセラー解読
週刊朝日 11/26
ゴースト・スナイパー
ゴースト・スナイパー
脊髄(せきずい)損傷で首から下が麻痺した科学捜査官、リンカーン・ライム。ジェフリー・ディーヴァー『ゴースト・スナイパー』は、人気シリーズの第10作だ。この本で安楽椅子探偵ならぬ車椅子探偵の彼が戦うのは、なんとアメリカ政府の諜報機関。  若い地方検事補がライムのもとに持ち込んだのは、諜報機関の狙撃手が無実のアメリカ市民を殺したという案件だ。反米主義を唱える男を、テロリストだとでっち上げて暗殺したらしい。  敵が政府というのも難物だが、それ以上に難しいのは現場がアメリカ国外であること。男が殺されたのはバハマの高級リゾートホテルで、狙撃者は2000メートルも離れたところから撃ったらしい。  現場に残されたごくわずかな物証を科学的に分析して、真犯人をつきとめ、事件の意外な真相に迫るのがこのシリーズの醍醐味だ。ライムのスタッフが証拠を集め、ライムは見て考えて謎を解く。しかし遠く離れたバハマでは証拠集めもままならず……と思ったら、なんとライム、飛行機に乗ってバハマまで行く。もちろん電動車椅子ごと。そのため絶体絶命の危機に陥る。物語はハラハラどきどきの連続で、500ページ近くを一気に読ませる。結末近くには何度もどんでんがえしがある。娯楽作品としてもよくできているが、たとえば若い検事補と諜報機関幹部の対決シーンにグッとくる。 「この国の価値観やあり方に疑問を抱く自由」が「この国を支えている」のだ、と若い検事補は堂々と言い、「アメリカ合衆国は法で成り立っているの。人間ではなく」と言う。それに対して諜報機関幹部は「それを言うなら“法による統治”だろう」と言い返し、「現実はそう単純にはいかない」とオヤジくさい言い逃れ。若い検事補は少しも怯むことなくイングランドの法学者ブラックストンの言葉を引用する。「10人の罪人を逃がすほうが、一人の冤罪を出すよりまし」と。日本の検察の入り口にも、この言葉を貼っておけ。
ベストセラー解読
週刊朝日 11/19
世界で一番美しい猫の図鑑
世界で一番美しい猫の図鑑
いきなりで恐縮だが、私は猫が好きだ。高齢のアメリカンショートヘアを2匹飼っていて、猫に関する書籍やグッズはつい反射的に買ってしまう。書店でこの『世界で一番美しい猫の図鑑』を見かけたときも、豪華な写真集をながめるつもりですぐに手にとった。  しかし、中身はあくまでも図鑑だった。古代から現在までが五つの時代に区分され、まずは、各時代に誕生した猫種の全体的な特徴が記述されている。  たとえば、「古代から中世の血統」を取りあげた第一章を読むと、近年の遺伝子分析によってイエネコの起源が1万年前の中東とわかったことや、古代エジプトにおける猫の神格化などについて詳しく紹介。その上で、各時代に誕生した個別の猫種が、写真を添えて案内される構成になっている。  最初に登場するエジプシャンマウから最後のセレンゲティまで、その数55種。それらの猫種について簡単に理解でき、かつ他の種と比較しやすいように、「外見」「大きさ」「被毛」「性格」の4項目が、詳細な解説文の冒頭に共通して載っている。ここを読んでそれぞれの写真を見ていくだけでも十分楽しめる。  しかし、この図鑑が図鑑として優れているのは、著者のタムシン・ピッケラルによる解説文だろう。動物の進化や動物と人間の関わりの歴史を研究してきた人物とはいえ、学術面だけでなく、よくぞこれだけの猫種のこんな伝説まで調べたものだと感心する。ちなみに、ジャパニーズボブテイルの尾が短くなった理由にまつわる伝説を、私はこの本で初めて読んだ。  そして、これらの解説文を包むように掲載されているのが、アストリッド・ハリソンによる各猫種の写真だ。それぞれの特長はもとより、猫たちが放つ気品をどれもよくとらえている。  通読すれば、『THE BEAUTY OF THE CAT』なる原題を『世界で一番美しい猫の図鑑』と訳したくなる気持ちがよくわかる。
ベストセラー解読
週刊朝日 11/12
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