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【先ヨミ】A.B.C-Z『BEST OF A.B.C-Z』40,050枚を売り上げアルバム首位走行中
【先ヨミ】A.B.C-Z『BEST OF A.B.C-Z』40,050枚を売り上げアルバム首位走行中
【先ヨミ】A.B.C-Z『BEST OF A.B.C-Z』40,050枚を売り上げアルバム首位走行中  今週のCDアルバム売上レポートから2022年1月31日~2月2日の集計が明らかとなり、A.B.C-Zの『BEST OF A.B.C-Z』が40,050枚を売り上げて首位を走っている。  『BEST OF A.B.C-Z』は、2月1日にデビュー10周年を迎えたA.B.C-Zの初のベスト・アルバムで、歴代シングル表題曲を収録したディスク1・2と、ファンがセレクトした楽曲10曲を収録したディスク3の3枚組アルバムだ。  2位には、中島みゆきが2020年に開催した【中島みゆき 2020 ラスト・ツアー「結果オーライ」】のライブアルバムが登場。中島みゆきは、同ツアーをもって全国ツアーという形のコンサートを引退している。続いて、7ORDERの2ndアルバム『Re:ally?』が19,397枚を売り上げ3位に。同作には、ORANGE RANGEのNAOTO & HIROKIや、湘南乃風の若旦那、阿部真央、PESなどが制作陣として参加している。  2022年2月2日公開(集計期間:2022年1月24日~1月30日)のアルバム・セールス・チャートで1位を獲得したAdoの『狂言』は、リリース2週目前半も18,289枚を売り上げ、トップ5をキープ。累計売上枚数は15万枚を突破した。  また、miletの2ndアルバム『visions』は、現在5位を走行中。1stアルバム『eyes』から1年半ぶりのフル・アルバムとなる今作には、ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』の主題歌「Ordinary days」や、NHKウィンタースポーツテーマソング「Fly High」など、計15曲が収録されている。『visions』は今週前半の3日間で17,880枚を売り上げており、『eyes』の初動3日間の売上17,467枚より微増のスタートダッシュとなった。 ◎Billboard JAPAN アルバムセールス集計速報 (集計期間:2022年1月31日~2月2日) 1位『BEST OF A.B.C-Z』A.B.C-Z(40,050枚) 2位『中島みゆき 2020 ラスト・ツアー「結果オーライ」』中島みゆき(28,963枚) 3位『Re:ally?』7ORDER(19,397枚) 4位『狂言』Ado(18,289枚) 5位『visions』milet(17,880枚) ※Billboard JAPANのCDセールスデータは、SoundScan Japanのデータを使用しています。
billboardnews 2022/02/03 00:00
中島みゆき、ラスト・ツアー完全収録ライブアルバム『結果オーライ』発売 ファンクラブ限定企画情報、過去3大ライブ・トレーラー映像も公開
中島みゆき、ラスト・ツアー完全収録ライブアルバム『結果オーライ』発売 ファンクラブ限定企画情報、過去3大ライブ・トレーラー映像も公開
中島みゆき、ラスト・ツアー完全収録ライブアルバム『結果オーライ』発売 ファンクラブ限定企画情報、過去3大ライブ・トレーラー映像も公開  本日2022年2月2日、「いつも心に 中島みゆきの歌を。」と銘打った中島みゆきのライブアルバム『中島みゆき 2020 ラスト・ツアー「結果オーライ」』が発売された。  このアルバムは、2020年1月12日の東京・新宿文化センター大ホール公演からスタートし、途中で新型コロナウイルスの拡大によって中止を余儀なくされた中島みゆきの幻のラスト・ツアーの音源を完全収録した2枚組のライブCD作品だ。  先日オープンした特設ページでは、この作品の概要、視聴動画(アルバム試聴トレーラー、特典映像から「糸」「誕生」のダイジェスト映像)、発売記念の展示企画、購入特典情報など様々な情報とその詳細が掲載されている。  中島みゆきはこのラスト・ツアーで、結婚式の定番曲であり、映画『糸』のモチーフにもなり、もはや国民的に愛される歌となった「糸」や1980年代に週間チャート1位を獲得した「悪女」、紅白歌合戦の歌唱曲「麦の唄」、初のミリオンヒット・ナンバーとなったドラマ主題歌「浅い眠り」、1975年のデビュー曲「アザミ嬢のララバイ」、そして、ライブ本編のラストで歌唱し多くの人が感動の涙を流した「誕生」など、ラスト・ツアーにふさわしい時代を彩った名曲・代表曲の数々、全21曲を披露。本作にはアンコールを含む歌唱された全ての曲をCD2枚に収録している。コンサートホールの雰囲気や臨場感をより感じてもらうために、マスターテープの原音に近い音で再生できる高品質(Blu-spec cd2)の仕様で発売されている。  また、初回盤(Blu-ray、DVD)のドキュメンタリー映像には、ツアー初日の2020年1月12日の東京公演から、石川、福岡、東京、そして延期(中止)を発表した2月26日の大阪公演までの様子を52分の大ボリュームで観ることができる。多くの貴重な歌唱シーンのダイジェストやリハーサル映像、ツアー各地の舞台裏などが収録されていて、ライブを実際に鑑賞した人は勿論のこと、ラスト・ツアーに行くことが出来なかった多くの人々にも、ラスト・ツアーを十分に体感でき、楽しめる映像となっている。  さらに、今作の発売を記念した3つの展示企画(衣裳展、ギター展、パネル展)が開催中だ。衣裳展は本作品のCDジャケットや【ラスト・ツアー「結果オーライ」】のツアーポスターで中島みゆきが実際に着用した衣裳を、ギター展は【ラスト・ツアー「結果オーライ」】のコンサートで実際に中島みゆきが使用したアコースティック・ギターをそれぞれ展示。パネル展はラスト・ツアーの模様を撮影した写真のパネルを全国12会場のCDショップで展示する。会場となるCDショップには、中島みゆき本人の直筆サインと開催される店舗名が入ったポスターも展示されている。  なお、本日から中島みゆきファンクラブ「なみふく」「でじなみ」各有料会員限定で、初回盤の特典ディスクに収録されなかった“未収録映像”が期間限定で公開スタートしている。配信予定楽曲は「宙船(そらふね)」「麦の唄」「永遠の嘘をついてくれ」「はじめまして」の4曲。各曲が2週間限定で入れ替わりに配信される。  今回のラスト・ツアーのCD発売を機に、中島みゆきの過去の3大コンサート映像作品『歌旅-中島みゆきコンサートツアー2007』『中島みゆき「縁会」2012~3』『中島みゆき Concert「一会」(いちえ)2015~2016』 の魅力を改めて知ってもらうための紹介トレーラーがYouTubeと『結果オーライ』特設ページにて本日公開された。これらの動画は中島みゆきの音楽プロデューサー瀬尾一三が監修していて、あの時の「歌」の感動をもう一度振り返ることができる。 ◎リリース情報 ライブアルバム『中島みゆき 2020ラスト・ツアー「結果オーライ」』 2022/2/2 RELEASE <初回盤(2CD+Blu-ray)> YCCW-10396~7/B / 7,700円(tax in.) <初回盤(2CD+DVD)> YCCW-10398~9/B / 7,150円(tax in.) <通常盤 2CD> YCCW-10400~1 / 4,400円(tax in.)
billboardnews 2022/02/02 00:00
「売れない」と言われた桑田佳祐が自称・芸人からJポップのカリスマになるまで
宝泉薫 宝泉薫
「売れない」と言われた桑田佳祐が自称・芸人からJポップのカリスマになるまで
桑田佳祐  12月8日放送の「FNS歌謡祭・第2夜」(フジテレビ系)で桑田佳祐がトリを務めた。大みそかの「NHK紅白歌合戦」には今のところ出場はなさそうだが、サプライズ登場への期待も根強い。CMでも彼の曲が盛んに流れており、Jポップ界きってのカリスマぶりは健在だ。  しかし、今から43年前のデビュー時点において、彼がこうなることを予想できた人はいなかった。じつはこんなエピソードがある。1995年に雑誌「VIEWS」で明かされたものだ。 「その時スタッフがカセットに録音して持っていったのが、サザンオールスターズの『勝手にシンドバッド』だった。『いい曲だけど顔が悪いから売れないと思うよ』と、3人のうちの誰かが言った」  3人というのは、キャンディーズだ。サザンの育ての親でもあるアミューズの創業者・大里洋吉は渡辺プロダクション時代に彼女たちを担当。独立後も頼まれてその解散ツアーを手伝った。その縁で、彼女たちはサザンの品定めにつきあうことになったわけだ。  桑田はのちに長門裕之に似ているといわれるなど、それなりに味のある顔だが、アミューズが最初に手がけた原田真二(77年デビュー)のようなアイドル顔ではない。原田は「ザ・ベストテン」(TBS系)で黒柳徹子に「ビーバーちゃん」というあだ名をつけられ、世良公則&ツイストやCharとともにロック御三家と呼ばれた。  彼の場合、吉田拓郎のプロデュースや、松本隆の作詞、トリプルデビュー(3カ月連続のシングル発売)の衝撃といったものに加え、ルックスのよさもプラスに働いたのだ。  しかし、そんな原田はアイドル的な売られ方を嫌ってわずか半年で独立。その2週間後に所属したのがサザンだった。いわば、原田で稼いだカネと、原田が抜けたことで生まれた労力をそこに注ぎ込めたのである。  そんな幸運もあって、デビュー曲はヒットしたものの、短パンで歌うその姿は一発屋的にも映った。「ザ・ベストテン」では黒柳に「あなた方はミュージシャンなんですか」と問われ、 「いいえー、ただの目立ちたがり屋の芸人でぇーす」  と、答えている。3枚目シングルの「いとしのエリー」では正統派ぶりものぞかせたが、アリスやゴダイゴ、さだまさし、松山千春、中島みゆきらに比べると、二番手グループだった。ニューミュージック系の人気のバロメーターというべきオリコンのアルバムチャートでも、初の1位を獲得するのはデビュー翌々年、3作目でのことだ。  80年には5カ月連続でシングルを出すと宣言。原田のトリプルデビューに倣ったものかもしれないが、結果的に半年で5作というかたちとなり、セールス的にも成功しなかった。このうち「恋するマンスリー・デイ」は女性の生理をレゲエに乗せて描いた実験的試み。これも全面的に受け入れられたとはいいがたい。  ただ、桑田の強みは根っこに歌謡曲があることだった。アルバム曲の「私はピアノ」が高田みづえにカバーされてヒットしたり、グループサウンズなどの懐メロ要素を盛り込んだ「チャコの海岸物語」で巻き返したりしたのも、そのおかげである。また、夏向けの曲が出身地もあいまって「湘南サウンド」として支持されたことで、リゾートソングのブームにも乗ることができた。  さらに、82年には原由子と結婚。大学とバンドで愛を育んだカップルは、ファン以外からも好感を持って迎えられた。  こうしてデビューから5、6年後には揺るぎない地位を確立するわけだが――。86年に一種の危機が訪れる。  この年、サザンの活動を休止して、KUWATA BANDを結成。全曲英語詞のアルバムを発表するなど、初期サザンの持ち味でもあった学生バンド的なノリを払拭するかのように、本格派志向を打ち出した。  原の出産・育児にともなうものでもあったが、桑田自身、海外進出をにおわせたり「そろそろヘビー級で戦いたい」などと語っていたものだ。また、ロックには英語詞しか合わないとして、中華料理店で「中国語のロック」を聴いたら「笑っちゃった」という発言も。さらに、 「日本のミュージシャンて、かわいそうだよ。ロックやってきても結局、行き着くところは『おニャン子』のアレンジとかやっててさ」(「GORO」)  と、同業者をディスることまでしていた。  また、87年にはソロデビュー。翌年には、ソロアルバムを発表した。それを出したあと、サザンの活動も再開させたが、89年には映画監督業への進出となる「稲村ジェーン」(90年公開)の撮影がスタート。その翌月、レイ・チャールズが「いとしのエリー」をカバーしたりもした。  この映画進出と大物外タレによるカバーは、桑田のバブルと日本のバブルとがシンクロしていたあらわれだろう。当時の日本経済同様、彼をめぐる状況もイケイケだったのだ。  しかし、90年代に入ると、桑田は拡大路線を諦め、軌道修正していった。日本のバブルがはじけたのも大きいが、彼自身、自分と日本の音楽の身の丈に気づいたようだ。その後の言動からも、やみくもに海外を目指したりすることの愚を悟ったことがうかがえる。  そういえば、82年に来日した海外のアーティストに日本のヒット曲を聴かせるという企画が「オリコンウイークリー」に掲載されたことがある。記事が手元にないので、記憶で再現してみると、沢田研二の「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」について「これがいちばんいいね。でも何か違う。アレンジの問題かな」と評していた。一方、サザンの「匂艶THE NIGHT CLUB」には「何なのこれ?そのまま『コパカバーナ』(バニー・マニロウ)じゃない。ひどいな」とこきおろしていたものだ。薬師丸ひろ子の「すこしだけ やさしく」に対しては「ヨーロッパ風でABBAみたいな、きれいな曲だね」と言っていたので、サザンの場合は目に余るパクリだと感じられたのだろう。  もちろん、日本の音楽には日本の音楽のやり方と味があり「匂艶THE NIGHT CLUB」は優れた歌謡曲だ。が、それは世界標準(というか英米基準)のコードとは相いれないものがある。それゆえ、日本のアーティストが世界を制するのは難しいし、無理に本物の洋楽を作ろうとしても、歌謡曲としてはニセモノになってしまう。そういう現実に桑田も直面して、原点回帰したのではと思われる。  そんな葛藤もしくは開き直りを象徴するのが、映画のサントラでもあるアルバム「稲村ジェーン」だ。配給収入年間4位という興行面はともかく、北野武(ビートたけし)らから酷評されてしまったが、音楽の評判はよかった。それは桑田らしいごちゃまぜ感がうまく発揮されたからだろう。 「真夏の果実」や「希望の轍」のようなお家芸パターンの曲のほか、当時流行していたジプシー・キングスの影響が見られる曲や、ビーチボーイズ風の曲、ハワイアン風の曲、スペイン語詞の曲があったり。そんなごちゃまぜ感の最後を締めくくるのが「愛して愛して愛しちゃったのよ」だったりする。  これは1965年に和田弘とマヒナスターズ(と田代美代子)がヒットさせた曲のカバー。作詞作曲はハマクラこと浜口庫之助だ。桑田が敬愛するソングライターのひとりで、その役をテレビで演じたこともある。4年前の「NHK紅白歌合戦」で行われた「ひよっこ 紅白特別編」でのこと。彼は有村架純ら、この朝ドラのメインキャストとともに、ハマクラの代表作のひとつ「涙くんさよなら」を歌った。  このアルバムの最後に「愛して愛して愛しちゃったのよ」を持ってきた意図は不明だが「アルバムの最後の曲で次の予告をする」と言ったのはさだまさしだ。桑田がその後、日本人の感性にいっそう寄り添うような方向性に転じていくことを思うと、この選曲と配置は暗示的でもあった。  それから10年後「TSUNAMI」が大ヒット。日本レコード大賞を受賞する。その際、彼は「ひばりさんの背中が見えてきました」と語ったという。たしかに、美空ひばりが「歌謡界の女王」なら「Jポップのカリスマ」は桑田だと感じる人は多いはずだ。また、世代交代の話でいえば、もうひとつ興味深い事実がある。  サザンのデビューは78年6月。その翌月に、ひばりの「柔」や「悲しい酒」で知られる作曲家・古賀政男が世を去った。古賀メロディーから桑田サウンドへという日本人の感性に寄り添う音楽の入れ替わりも、どこか運命的だったのだ。  桑田がもし、90年代以降も海外進出を目指し、本物の洋楽に近づこうとしていたら、今の姿はないだろう。そこで日本人の感性に寄り添う方向を選べたことが、Jポップのカリスマになれた最大の決め手である。これからも多くの人が年末には彼の歌を聴きたくなる、そんな時代が続くのではないか。 ●宝泉薫(ほうせん・かおる)/1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など
サザンオールスターズ桑田佳祐
dot. 2021/12/18 11:30
【先ヨミ】ENHYPEN『DIMENSION : DILEMMA』118,827枚を売り上げアルバム首位走行中
【先ヨミ】ENHYPEN『DIMENSION : DILEMMA』118,827枚を売り上げアルバム首位走行中
【先ヨミ】ENHYPEN『DIMENSION : DILEMMA』118,827枚を売り上げアルバム首位走行中  今週のCDアルバム売上レポートから2021年10月11日~10月13日の集計が明らかとなり、ENHYPENの『DIMENSION : DILEMMA』が118,827枚を売り上げて首位を走っている。  本作は、ENHYPENにとってデビュー後初のフル・アルバムだ。1stミニ・アルバム『BORDER : DAY ONE』が2020年12月9日公開の週間セールス・チャート(集計期間:11月30日~12月6日)で初週66,218枚、2ndミニ・アルバム『BORDER : CARNIVAL』は2021年5月5日公開(集計期間:4月26日~5月2日)で初週75,729枚を売り上げており、本作は既にそれぞれを上回っている。  宮本浩次の『縦横無尽』は、23,586枚を売り上げて2位に続く。本作には、Huluオリジナル『死神さん』の主題歌「浮世小路のblues」、WOWOW欧州サッカーテーマソング「この道の先で」、宮本浩次 × 櫻井和寿 organized by ap bank「東京協奏曲」、中島みゆきが作詞・作曲した名曲「春なのに」のカバーなど、全13曲が収録されている。  デビュー1周年を迎えたOWVの1stアルバム『CHASER』は3位を走行中。「UBA UBA」から最新シングル「Get Away」までの表題曲など全10曲が収められている。  そして、5年ぶり3枚目となるワルキューレのニュー・アルバム『Walkure Reborn!』が4位、秋組『MANKAI STAGE『A3!』Autumn Troupe コスモス≒カオス』が5位を走っている。 ◎Billboard JAPAN アルバムセールス集計速報 (集計期間:2021年10月11日~10月13日) 1位『DIMENSION : DILEMMA』ENHYPEN(118,827枚) 2位『縦横無尽』宮本浩次(23,586枚) 3位『CHASER』OWV(22,344枚) 4位『Walkure Reborn!』ワルキューレ(22,049枚) 5位『MANKAI STAGE『A3!』Autumn Troupe コスモス≒カオス』秋組(21,034枚) ※Billboard JAPANのCDセールスデータは、SoundScan Japanのデータを使用しています。
billboardnews 2021/10/14 00:00
「うっせぇわ」はシニアにも響く? 「心に響いた歌」調査の“意外な結果”
「うっせぇわ」はシニアにも響く? 「心に響いた歌」調査の“意外な結果”
 ソニー生命保険が毎年実施している、全国のシニア(50~79歳)男女への生活意識調査で、「今年、心に響いた歌」の結果が、「意外」でおもしろい。※写真はイメージです (GettyImages)  インターネットを通じて1千人分の有効サンプルを集計したもの。  いくつかの質問があり、その中の「今年、心に響いた歌」の1位が、嵐の「カイト」だった。そして、2位はなんとAdoの「うっせぇわ」、3位に「君が代」と中島みゆき「糸」、そして5位が優里の「ドライフラワー」というバラエティーに富んだ結果となった。  男女別でも、男性5位にYOASOBI「夜に駆ける」、女性5位にKing Gnu「白日」がランクイン。昨年もあいみょんや米津玄師の曲などが上位に。  歌に年齢は関係ないとはいえ、若すぎないだろうか? 芸能評論家の三杉武さんはこう分析する。 「まず、ネットを通してのアンケートということで、ある程度能動的な方々であること。そういった人は、シニア世代ですが『こういう曲も知ってます』と答えたくなる面はありそうです」  その上でこう話す。 「“心に響いた”ということで、やっぱりオリンピックの影響は大きそうですね。NHKテーマ曲だった『カイト』、男性5位に、ゆずの『栄光の架橋』が入っています。3位の『君が代』も、金メダル獲得とMISIAさんが歌ったことによるものですよね」  最近のJ-POPのメロディーやアレンジの傾向についても、「あいみょんさんや米津玄師さんなどの曲は、かつてのポップスやフォークなどにインスパイアされた部分もあると言われています。シニア世代にも『わかる』曲なのかもしれません」。  音楽評論家の原田和典さんは、茶の間での「一家だんらん」が戻ってきているのでは、との見方を示す。 「子どもや孫と一緒に、『この曲流行ってんだよ』『いい曲だね』『かっこいいね』などと、世代を超えた共通の話題としてシニア世代にも浸透していったように感じます。さらに、多くの人はまず歌詞に共感する傾向がありますので、『うっせぇわ』あたりも、歌詞が“響いた”のではないでしょうか」  ♪うっせぇわ あなたが思うより健康です  ……若者よりシニアの方がより共感できるのかもしれない。(本誌・太田サトル)※週刊朝日  2021年10月1日号
シニア
週刊朝日 2021/09/27 11:30
Bank Band『SONGS』初出演、Salyu&宮本浩次とスタジオパフォーマンス
Bank Band『SONGS』初出演、Salyu&宮本浩次とスタジオパフォーマンス
Bank Band『SONGS』初出演、Salyu&宮本浩次とスタジオパフォーマンス  Bank Bandが、2021年9月30日放送の『SONGS』に出演する。  『SONGS』初出演となるBank Band。番組責任者・大泉洋と櫻井和寿(Mr.Children)の対談では、18年に渡る活動の歴史や彼らが主催してきた【ap bank fes】の名場面を振り返り、豪華アーティストとの共演の意外な舞台裏から、環境問題や震災復興と向き合い続けたバンドの「利他」の想いまで話が深まる。  スタジオパフォーマンスでは、活動初期から歌い続けてきた中島みゆきの「糸」、【ap bank fes】 の定番曲でバンドのテーマ曲「奏逢 ~Bank Bandのテーマ~」、そしてバンド初のオリジナル曲「to U」をSalyuとともに披露。さらに宮本浩次と櫻井和寿の共演が話題となっている「東京協奏曲(宮本浩次 × 櫻井和寿 organized by ap bank)」を初パフォーマンスする。 ◎映像 NHK総合『SONGS Bank Band』 2021年09月30日(木) 午後10:30~11:15 2021年10月05日(火) 午前0:48~1:33<月曜深夜> 出演:Bank Band 宮本浩次 Salyu 大泉洋 ◎リリース情報 ベストアルバム『沿志奏逢 4』 2021/9/29 RELEASE <CD2枚組> TFCC-86784~86785 3,600円(tax in.) ※初回仕様のみCD購入者限定特典:「Bank Band スペシャル映像」視聴シリアルナンバー封入
billboardnews 2021/09/17 00:00
NHK『The Covers』のベスト・セレクションが5週連続で放送決定
NHK『The Covers』のベスト・セレクションが5週連続で放送決定
NHK『The Covers』のベスト・セレクションが5週連続で放送決定  NHK『The Covers』のベストセレクションが、BSプレミアムで7月23日より5週連続でアンコール放送される。  7月23日と30日は『シティ・ポップナイト!』を2週連続でオンエア。第1夜では、ワールドワイドにカバーされる竹内まりやの名曲「プラスティック・ラブ」を田島貴男が、シュガー・ベイブの名曲「DOWN TOWN」をReiがカバーする。さらに、『竹内まりや・山下達郎カバーセレクション』では、 亀梨和也の「カムフラージュ」や、原田知世「September」(いずれも竹内まりや)や、May J.「RIDE ON TIME」(山下達郎)などが披露される。  そして7月30日のシティ・ポップ第2夜では、『ユーミン・細野晴臣』を大特集。ゴスペラーズが「やさしさに包まれた なら」(荒井由実) をアカペラ歌唱、そして GLIM SPANKY による小坂忠の「ほうろう」(詞曲:細野晴臣)も披露される。そして8月6日のアンコールは『工藤静香ナイト!~中島みゆき名曲を歌う~』。デビュー以来、中島みゆきから 最も多くの楽曲提供を受ける工藤が、リスペクトを込めてカバー。名曲「誕生」を聞いたMCリリー・フランキー&水原希子が、その楽曲のすばらしさに工藤と共に涙ぐみ、リリー曰く「新宿二丁目の夜明けの光景」と表現した激レアなシーンも放送される。  8月13日&20日は2週連続で『斉藤和義ナイト!』井上陽水・坂本九からジョン・レノンの名曲カバーまで、貴重なパフォーマンスが盛りだくさんとなる。プライベートでも仲の良いリリー&和義のトークに、水原希子が「これまでの収録で一番リラックスしているかも」と語り、受けてリリーは「毎回、違う種類の“音楽の怪獣”ばかりが登場する番組ですからね」とのやりとりも見ることができる。 ◎番組情報 NHK BSプレミアム『The Covers』 2021年7月23日~8月20日 MC:リリー・フランキー、水原希子 19:00~19:29
billboardnews 2021/07/20 00:00
有吉結婚で希望者急増の「年の差婚」 性生活、介護、相続…実態は?
有吉結婚で希望者急増の「年の差婚」 性生活、介護、相続…実態は?
取材させていただいた年の差婚カップルたちは皆、「好きになった相手が年の離れた人だった」パターン。ものまね芸人カップル、Mr.シャチホコ&みはる夫妻もそうだった (提供)  芸能人たちの年の差婚が報じられるたびに、SNSでは「私にも経済的に安定した頼りがいのある年上の男性が現れないかな」「俺も若い女の子とラブラブな結婚して若返りたい」などの年の差婚に憧れるつぶやきが多数投稿される。それほど人気の年の差婚、その実態はいかがなものか? *  *  * 「最近、全然私のこと構ってくれない!」  フリーの映像ディレクターの山下さん(仮名・55歳)は、テレビ局に15年勤務後に独立したがうまくいかずに悩んでいた40代後半のころ、取材で出会ったスタイリストと意気投合、同棲を経て1年後に結婚した。18歳差の年の差婚だった。若い妻との新生活で仕事に張り合いも生まれ、自然と仕事も好転し結婚5年後には忙しい日々を過ごすようになった。ただ、帰宅も遅くなり、夫婦の“心身の”コミュニケーションも減った。 「出会ったときは仕事も少なく夫婦で過ごす時間も多かった。それは楽しい時間でしたが、2人でおいしいものを食べたい、旅行にも行きたいとなると、働くしかない。必死に働いて成果が出たときは喜んでくれたのですが……」(山下さん)  結婚3年目に妻はスタイリストの仕事をやめ、専業主婦に。山下さんは、家で待つ妻のために飲み会も極力断って帰宅するようにした。だが、どうしても徹夜仕事になる日も出てくる。結婚6年目になると妻は不満を漏らすようになり、ついにブチ切れた。それが冒頭のひと言だった。  徹夜で納品したその日は早く仕事を終えて帰宅。手料理で出迎えられ久しぶりに夫婦の会話を楽しんだ後、「疲れたから早いけど寝るわ」と伝えた瞬間だった。 「あのね、私まだ30代なの。女の盛りなの。もう3カ月以上放っておかれるってどうなのって思わないの?」  その日は話し合いで収まったが、2人の関係は少しずつ変化し始めた。妻はやめていた仕事を再開し、すれ違う日々が続いた。妻がブチ切れた日から約1年後、帰宅した山下さんは妻から「別れましょう」と切り出されたという。話し合いの結果、円満離婚したのは山下さんが54歳、妻が36歳の去年のことだった。年の差婚の甘い生活は長くは続かなかった。  それでも年の差婚への憧れは現実にある。ニッセイ基礎研究所のシニアリサーチャーで『データで読み解く「生涯独身」社会』などの著書もある天野馨南子さんは「フィルターバブルが起きている」と指摘する。天野さんによると、芸人の有吉弘行(46)とアナウンサーの夏目三久(36)の結婚発表の後、民間や自治体の運営する全国の結婚相談所には年の離れた女性とのマッチングを希望する40~50代の男性からの問い合わせが急増したという。だがそれは決して珍しいことではなく、カウンセラーたちは「また来たか」と話し合ったそうだ。というのは、TOKIOのリーダー城島茂(50)が25歳年下のタレントと結婚した後も、ナインティナインの岡村隆史(50)が30代の一般女性と結婚を発表した後も、同様の現象があったからだという。 「一度検索してその年の差婚のニュースをネットの総合情報サイトなどで見ると、ネットのおススメ機能がその手の類似ニュースを次々と挙げてくるようになるんです。あたかも年の差婚がこの世に溢れているかのように感じられてしまう。これをフィルターバブルというのですが、でもそれに気付かない人が多いんです」(天野さん)  すべての婚姻届を集計している人口動態調査(2018年版)などのデータをみると、18年に届け出、結婚生活を始めた初婚の件数は約34万組。そのうち、ナイナイの岡村のような50代男性の婚姻数は2千数百件で全体の0.7%。そのうち、30代女性と結婚したのは649件。なんと全体の0.2%しかいないのだ。  年の差カップルが結ばれるのは、このように狭き門ではあるが、結婚観の多様化や人生100年時代のこれからは、年の差婚が増えてくる可能性はある。  ただし、年の差カップルが結婚するまでには、越えるべき難問が多数ある。25年前、26歳のときに45歳の男性と社内恋愛の末結婚した久美子さん(仮名・51歳)は、こんな体験を話してくれた。 「いわゆるできちゃった婚で、子供できたよと伝えたら、一緒になろうかという感じで、張り合いなく結婚生活が始まりました(笑)。孫の顔が見られるというので両親は喜んでくれたのですが、祖母には『早く未亡人になってしまうが、どうするつもりだ』と言われました。反論はしません。寂しいけど、そのときは自分で生きていくしかないと思っていたので」  前出の山下さんも、お互いの両親や友人に伝えるのが難しかったと言う。 「僕は若くてかわいい奥さんができて、友人たちに新妻を見せびらかして悦に入ってました。でも妻はなかなか自分の友達を紹介してくれませんでした。家族への報告もそう。僕の親は喜んでくれたのですが、妻の親は結局認めてくれませんでしたので、反対されたまま結婚してしまいました。妻はしばらく肩身の狭い思いをしたようです」  事情は女性が年上の年の差婚でも変わらない。和田アキ子のものまねでブレークしたMr.シャチホコさん(28)と中島みゆきなど多数のものまねのレパートリーを持つみはるさん(51)は18年に結婚。23歳差の年の差婚だった。Mr.シャチホコさんは言う。 「付き合い始めて同棲して、初めてお互いの年齢を知りました。そうだったの?って(笑)。でも無理だとは少しも思わなかった。ただ、僕の親がどう思うかが気になりました。その心配どおり、報告したら変な勘繰りをされてしまったんです」  当時、Mr.シャチホコさんはまだ仕事がたくさんあるわけではなかったこともあり、お金も持っていなかった。住まいもみはるさん宅に居候している状態。言葉は悪いが「ヒモ」状態だったのだ。 「両親には『お前、一生そうやって暮らすつもりか?』と問われました。借金をしていた仕事の先輩にも『そのままじゃお前、サイテーだぞ』と言われ、初めて世間はそういう見方をするんだとわかったんです」  Mr.シャチホコさんはそこで一大決心をした。 「両親や先輩に安心してもらうため、1年間という期限を区切り、芸人として自分で稼いで食わせていけることを知ってもらえるよう頑張った。ダメだったら芸人を諦めて普通の勤め人になる覚悟でした。僕が売れないと年上のみはるが矢面に立たされてしまうから」  Mr.シャチホコさんが和田アキ子のものまねでブレークした陰には、そういう裏話があったのだ。  年の差カップルが結婚前に解決すべき問題はまだある。子供の問題だ。Mr.シャチホコさんと結婚した当時48歳だったみはるさんは、結婚前に話し合いをしたという。 「親に伝えるとなれば、自然と孫の顔が見たいみたいな話になる。その前に彼に私から子供ができる可能性は低い、私は自分の子供よりシャチを支えたいと伝えたんです」  その話を引き継いでMr.シャチホコさんは言う。 「僕は自分大好き人間で子供の世話をする時間も自分に使いたいと思うタイプ。子供は欲しくないと思っていたので、妻にそう言われてむしろ安心したくらいでした」  4年前に21歳年下の職場の同僚と結婚した桃香さん(仮名・50歳)は結婚前に2人で子供の話をしたという。 「彼には、私ではなくほかの女性とだったら子供を持つことができるけど、私といたらそれが難しくなると話しました。彼は、自分はこれから起業に専念したいので子供のことは考えられない、だから気にしなくていいと言ってくれました。でも、私としてはそれでいいのかどうか悩みました。今はどちらかが先に亡くなれば一人になるのは仕方ないと思っています」  夜の生活の問題も2人に忍び寄る。放っておかないでと妻に言われた前出の山下さんは、自分の体の問題もあったと言う。 「結婚当初は僕も元気で毎晩のように(笑)。ところがだんだん弱くなってしまって、うまく機能してくれなくなってきた。そこで無理すると中途半端のまま終わらなきゃならなくなったりすることが増えてきた。だんだん夜の生活も疎遠になってしまいましたね」  前出の久美子さんも「男として最後のあがきをしている19歳上の夫を見ていられなくなった」と言う。 「あるとき読んだ外国の小説で、年老いた夫婦が抱き合うだけで気持ちいいという話があり、私たちもそのくらいでいいと伝えたんです。もうトライしてくれなくて大丈夫よと。今では夫が隣で寝ているだけでもいいと思うし、将来はきっと朝起きて隣で息をしていればいいって思うんじゃないでしょうかね(笑)」  将来についても年の差婚には問題がついて回る。年上の配偶者が先に定年を迎えたり介護が必要になったり、死後に起こる経済問題もある。相続実務士で夢相続代表の曽根恵子さんは「問題が起こる前に話し合っておくことが大切」と話す。特に問題が生じやすいのが、年の差婚が再婚で、前妻(前夫)との間に子供がいる場合だ。 「離婚後は別々に暮らしていたとしても前妻の子供には父親の財産を相続する権利があります。たとえ後妻との間に子供がいたとしてもです。特に前妻の子供たちが後妻のことを父親を奪った相手と思っている場合などは、残された後妻と前妻の子供の間に交流があることはめったになく、揉め事になりやすいのです」  たとえば、遺産が1200万円あったとする。法定相続なら、妻が2分の1の600万円。残りを後妻の子と前妻の子で等分に分ける。後妻との子が1人、前妻との子が2人であれば、1人200万円ずつ相続する権利を主張できる。 「しかし、遺言書に前妻の子に分けるものはないと書かれていれば、不毛な話し合いは不要になります。亡くなった夫が前妻の子にも財産を残したければ、生前贈与をしておくことで遺留分請求が避けられるので、さらに安心です。遺言書には『生前贈与が遺留分だった』とはっきり書いておくべきでしょう。存命中に夫婦で話し合い、一緒に遺言書を書くのもいいですね。気を付けたいのは遺言の内容は隠さず、夫婦で共有することです」  年の差夫婦がもう一つ知っておきたいのが年金の問題だ。夫に先立たれたとき専業主婦の妻は、夫が厚生年金に加入していれば遺族年金の支給を受けられるが、夫の死亡時の妻の年齢によって差が出てくる。夫の老齢年金が年100万円だとしたら、40歳未満で夫を亡くした妻は遺族厚生年金を約75万円受け取れる一方、40歳以上であればさらに中高齢寡婦加算約60万円が上乗せされる。また、夫の死亡時に子供がなく妻が30歳未満の場合は、遺族厚生年金は5年間しか受け取れないことも留意すべきだろう。  ものまね芸人カップルの2人も、こうした老後の問題は最初に話し合ったという。 Mr.シャチホコ「年齢差があることで互いが遠慮してうまくいかなくなるのが嫌だった。思っていることを隠さずに話し合いたいと思い、老後の話もした。みはるは『将来は自分が先に死ぬ』と言うので、僕が60歳のときみはるは83歳。もしかしたら僕が先ということだってあると伝えた」 みはる「考えすぎると前に進めなくなる。お互い老後の覚悟をして、年齢を積み重ねる中で考えていこうということにした」 Mr.シャチホコ「一生幸せにする覚悟で結婚した。60歳になったときのことなんてわからないからおもしろいわけでしょ」 みはる「そうだよね。それって年の差がないカップルでも同じことだしね」  確かにそのとおり。年の差にかかわらず、どのカップルにも同じリスクがあるのは当たり前。年の差カップルが仲睦まじそうに見えるのは、夫婦のリスクが見えやすい分だけ話し合いを積み重ねているからなのかもしれない。(本誌・鈴木裕也) ※週刊朝日  2021年5月28日号
夫婦結婚
週刊朝日 2021/05/25 11:30
ニッポン放送・檜原社長 ミッツ・マングローブを見出し、厳しく育てた?
ニッポン放送・檜原社長 ミッツ・マングローブを見出し、厳しく育てた?
檜原麻希さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・高野楓菜) 檜原麻希 (撮影/写真部・高野楓菜)  近年注目が集まっているラジオ。コロナ禍でリスナーが増える今、愛される番組づくり、時代に刺さるコンテンツとは。ニッポン放送社長・檜原麻希さんと作家・林真理子さんの対談では、最前線の素顔に迫ります。 >>【前編/ニッポン放送・檜原社長「コンプライアンス的なことを突き詰めすぎると…」】より続く *  *  * 林:(番組表を見て)いま「オールナイトニッポン」は菅田将暉さんとか星野源さんもやってるんですね。 檜原:「オールナイトニッポン」って、リスナーと一緒になってつくり上げていく形の企画が多いので、今の時代で言えばオンラインサロンみたいな感じなんでしょうね。キャプテンがいて、みんなでその船に乗って楽しむみたいな。昔、ユーミン(松任谷由実)が「ラジオは無数の糸電話でつながってるんだ」と言ってましたけど。 林:うまいこと言いますね。中島みゆきさんもラジオでびっくりするようなキャラを見せてくれるし。 檜原:そうそう。ミュージシャンだったり俳優さんだったり、ふだんの仕事では出ない側面が、ラジオでは出る。福山雅治さんもそうだし、菅田君とか星野さんも、ミュージシャンとしては女子のファンが多いけど、ラジオだと男の子のリスナーが多かったり。 林:占師のゲッターズ飯田さんもなさってるんですね。 檜原:ゲッターズさんは生で人生相談をやってくれてるんです。毎回、リスナーからの人生相談が1万通とか来るんですよ。それだけ支持されてるんでしょうね。ありがたいことです。 林:檜原社長は、ミッツ・マングローブさんを見いだしたという逸話もお持ちなんですよね。 檜原:いや、見いだしたわけではないですけど、芸能の世界に出ていくきっかけにはなったかもしれないです。丸の内にある「来夢来人」というスナックに私もよく通ってたんですけど、そこのオーナーがミッツのパパと仲良しで、「息子の面倒見てよ」という流れから、ミッツが「来夢来人」の雇われママになったんです。 林:へぇ~。 檜原:それがまた愛想のないママだったんですよ(笑)。そんな中、店の常連だった私にオーナーが「こいつ、有名になりたいって言ってるんだけど、いろいろよろしく」なんて言われて。そんなことから、「しゃべりたいんだったら(局に)おいでよ」と言って、最初はケータイ用のコンテンツで話してもらうことからスタートして、「もっとはっきりしゃべりなさい!」なんてやってたら……。 林:すごい売れっ子になっちゃったんですね。 檜原:そう。マツコさん(マツコ・デラックス)とか「5時に夢中!」(TOKYO MX)のみんなも、当時丸の内にたむろしていて。 林:皆さん新宿2丁目にいたわけじゃないんですね。 檜原:丸の内にミッツが来たから、2丁目の人たちがみんなゾロゾロやってきたんです(笑)。ミッツはね、感性が鋭くて、おもしろいですよ。 林:非常に頭のいい方で、大学も檜原さんと同じ慶応の卒業生だし。檜原さんはユーミン夫妻とも仲がいいそうですね。 檜原:はい。ユーミンは宝ですね。日本の宝で、私にとっても宝です。 林:私もユーミンとは長いおつき合いなんですけど、このあいだ「林さんって挙動不審でよくわからない人だなとずっと思ってた」って言われちゃった(笑)。 檜原:アハハハ。たまに“ブラックユーミン”になりますよね。 林:でも、スターはちょっと意地悪じゃないと。 檜原:そのほうが安心します、逆にね。 林:昔、私が子どものころはラジオドラマがありましたけど、今もつくられてるんですか。 檜原:もちろん。最近では桑田佳祐さんが坂本冬美さんのために書いた曲……。 林:「ブッダのように私は死んだ」ですね。 檜原:この曲の桑田さんの世界観を元にラジオドラマでつくりましょうという話が持ち上がり、とんとん拍子で製作が進みました。ラジオドラマは手がかかるし、製作費もそれなりにかかるので、一回の放送だけじゃ割に合わないかもしれない。それで今、ポッドキャストとかいろんな音声のコンテンツが盛り上がってきてるんです。 林:ところで、情報収集というと、海外のネットとかをごらんになっていると聞いたんですけど。 檜原:海外のニュースは結構、ユーチューブで見ますね。アメリカのニュースなんて、ABC、CNN、FOXニュース、みんな主張が違いますからね。一つだけを見てると間違うこともあるので、今の時代、正しい情報を見きわめるのは、一般の人はすごく大変だと思いますね。 林:男性の経営者の方でも、世界のニュースを見ている方って、あんまりいないんじゃないですか。そういうことがサラッとできる女性社長があらわれたって、すごいことですよ。こういう人のこういう番組をつくりたいという企画書をつくれば、社長まで行って通る可能性もあるわけですか。 檜原:もちろん、もちろん。うちの会社はブロックされないと思いますよ。昔からの社風で。 林:ああ、いい社風ですね。私もあのときニッポン放送に受かってればなあ(笑)。 檜原:逆に、ニッポン放送に来なかったからこそ、今の林さんがあるのだと思います。 林:社長になられてからフリーアドレス(社員が自分のデスクを持たず、業務内容に合わせて場所を選んで仕事をするシステム)を導入したり、いろいろと改革をなさったんでしょう? 檜原:改革というか、時の要請でそうするタイミングってあるじゃないですか。「フリーアドレス用にオフィスを改装して、リモートワークができるようにしよう」と言ってたらコロナが来て、「やっといてよかった」という感じです。 林:ここ(ニッポン放送)に来たら、コロナで大変なときではあるんだけど、皆さんそこまでピリピリした感じでもなく……。 檜原:そうですか? ダメですね(笑)。ちょっと危機感が足りないかな。 林:いや、入るときに体温を測ったり、やるべきことは全部やられてますけど、入館の際に過剰なピリピリした感じはないですよ。 檜原:もともとうちの社風はピリピリしてないかもしれない。でも、生放送のスタジオとか、この部屋もそうですけど、紫外線照射殺菌装置などを設置して、しっかり対応しています。 林:お~、さすが。 檜原:先々に対策を打ってたのがよかったのかなという感じです。コロナ禍でラジオを聴く人がすごく増えたんですけど、いつもと同じ声が聞こえてくると安心するのがラジオのいいところで、震災のような災害が起きたときもそうでした。「ラジオは友達」みたいなところがあるので、コロナでもそういう力が見いだされたのかもしれないですね。 林:今年、東日本大震災から10年になりますけど、何か計画してらっしゃるんですか。 檜原:もちろん。震災から10年を迎え、被災者の皆さまがどう暮らされているか、復興はどうなっているか放送でしっかり取り上げていきたいと思います。 林:今年もいろいろと計画がおありなんでしょうね。 檜原:うちは去年4月、SDGメディア・コンパクトに署名しました。フジテレビ、BSフジと連携して、SDGs(持続可能な開発目標)に関する3波連合プロジェクトをやりますし、ニッポン放送では今年3月8日の国際女性デーに大きな特番をやろうと思ってるんです。社内に女子のプロジェクトチームをつくって、どういう番組をやろうか考えてもらっています。 林:それは素晴らしい! どんなことをやろうとお考えなんですか。 檜原:ファーストサマーウイカさんをパーソナリティに立てて、ジェンダーフリーもそうなんですけど、いろんな企業のSDGs的な活動を紹介できたらなと思っています。 林:楽しみです。こんなときだからこそ、これからも楽しい番組を届けてくださいね。 (構成/本誌・松岡かすみ 編集協力/一木俊雄) 檜原麻希(ひわら・まき)/1985年、慶応義塾大学文学部卒業、ニッポン放送入社。2009年、デジタルメディア局長。11年編成局長。15年取締役。18年、常務取締役。19年、代表取締役社長に就任。帰国子女で幼少期に英国・フランスに滞在。英語・フランス語が堪能。99年には休職し、フランスの企業で半年間インターンシップを経験。 ※週刊朝日  2021年2月12日号より抜粋
週刊朝日 2021/02/04 11:32
a flood of circle、未配信楽曲15曲を一挙配信リリース
a flood of circle、未配信楽曲15曲を一挙配信リリース
a flood of circle、未配信楽曲15曲を一挙配信リリース  a flood of circleが、過去リリース作品の中で未配信だった楽曲を一挙に配信リリースした。  配信されるのは、2016年にリリースしたベスト盤『THE BLUE』の初回盤Disc2とDisc3に収録されていた15曲で、収録曲の中にはファンからの人気も高い「青く塗れ」やライブでの定番曲「プシケ」、さらにはVo.佐々木亮介の弾き語りによる中島みゆきのカバー「ファイト!」などが含まれている。  また、1月9日の12:30から無料生配信ライブ【FIFTHTEEN】を開催することが決定。このライブは2020年にファンからリクエスト募集し、その結果をメインに構成されたセットリストになるとのこと。 ◎配信楽曲 <『THE BLUE』初回盤Disc2収録曲> 01.青く塗れ 02.Miss X Day 03.プシケ 04.God Chinese Father <『THE BLUE』初回盤Disc3収録曲> 01.象のブルース 02.SWIMINNG SONG 03.ノック 04.月に吠える 05.コインランドリーブルース 06.Yu-rei SONG 07.The Cat Is Hard-Boiled 08.オーロラソング 09.ホットチョコレート 10.花 11.ファイト! ◎番組情報 『a flood of circle 15th Anniversary「FIFTHTEEN」』 放送局:YouTube Live 放送日時:2021年1月9日(土) 12:30~
billboardnews 2021/01/08 00:00
【ビルボード】配信スタートした嵐『This is 嵐』がDLアルバム首位
【ビルボード】配信スタートした嵐『This is 嵐』がDLアルバム首位
【ビルボード】配信スタートした嵐『This is 嵐』がDLアルバム首位  2020年12月21日付(集計期間:2020年12月7日~12月13日)のBillboard JAPANダウンロード・アルバム・チャート“Download Albums”で、嵐の『This is 嵐』が首位を獲得した。  およそ3年振りとなる嵐の17枚目のオリジナル・アルバムには、初のデジタル・シングルとして配信された「Turning Up」や、7月にリリースされた「カイト」、そして新曲など計11曲が収録されている。11月3日にCD発売された本作は初週に713,381枚を売り上げて総合アルバム・チャートで首位を獲得。そして12月11日よりダウンロードが解禁され、初週で6,948DLを売り上げて、ダウンロード・アルバム・チャートでも初登場首位を獲得した。  続く2位はIZ*ONEの『One-reeler/Act IV: 4th Mini Album』が初登場。本作はIZ*ONEの4thアルバムで、2,577DLを売り上げた。そして3位は音楽デビュー30周年を記念してリリースされた福山雅治の『AKIRA』。約6年8か月ぶりのオリジナル・アルバムで、福山が17歳の時に亡くなった父親の名前がアルバムのタイトルにつけられている。表題曲「AKIRA」のほか、未発表音源を含む全17曲が収録されており、初週2,392DLを売り上げた。 ◎【Download Albums】トップ10 1位『This is 嵐』嵐(6,948DL) 2位『One-reeler/Act IV: 4th Mini Album』IZ*ONE(2,577DL) 3位『AKIRA』福山雅治(2,392DL) 4位『ROMANCE』宮本浩次(1,573DL) 5位『BE』BTS(1,428DL) 6位『STRAY SHEEP』米津玄師(1,151DL) 7位『エヴァーモア』テイラー・スウィフト(1,064DL) 8位『Who I Am』milet(1,037DL) 9位『Fate/Grand Order Waltz in the MOONLIGHT/LOSTROOM song material』(800DL) 10位『ここにいるよ』中島みゆき(641DL)
billboardnews 2020/12/16 00:00
【先ヨミ】Mr.Children『SOUNDTRACKS』が17.4万枚を売り上げアルバム首位独走中 松任谷由実、中島みゆきらベテランが続く
【先ヨミ】Mr.Children『SOUNDTRACKS』が17.4万枚を売り上げアルバム首位独走中 松任谷由実、中島みゆきらベテランが続く
【先ヨミ】Mr.Children『SOUNDTRACKS』が17.4万枚を売り上げアルバム首位独走中 松任谷由実、中島みゆきらベテランが続く  今週のCDアルバム売上レポートから2020年11月30日~12月2日の集計が明らかとなり、Mr.Childrenの『SOUNDTRACKS』が174,976枚を売り上げて首位を走っている。  『SOUNDTRACKS』は、Mr.Childrenにとって2年2か月ぶり、20枚目となるオリジナル・アルバムで、『映画ドラえもん のび太の新恐竜』のダブル主題歌「Birthday」、「君と重ねたモノローグ」や、日本テレビ『ZIP!』のテーマソング「The song of praise」、キリンビール『麒麟特製ストロング』のCMソング「others」など全10曲が収録されている。レコーディングは、全曲ロンドンとロサンゼルスのスタジオで行われた。『SOUNDTRACKS』は初動3日間で174,976枚を売り上げており、これは2018年にリリースされた前アルバム『重力と呼吸』の初動3日間売上173,531枚とほぼ横ばいの数字となる。  2位は、34,821枚を売り上げている松任谷由実の『深海の街』。通算39枚目のオリジナル・アルバムとなる本作には、テレビ東京『WBS(ワールドビジネスサテライト)』のエンディング曲「深海の街」や、ドラマ『恋する母たち』の主題歌「知らないどうし」など、計12曲が収録されている。  続いて、中島みゆきのセレクト・アルバム『ここにいるよ』が3位を走行中。本作は<エール盤>と<寄り添い盤>の2枚組で、<エール盤>には「糸」や「時代」、「ファイト!」、「地上の星」など、<寄り添い盤>には「アザミ嬢のララバイ」、「悪女」、「あした」など、併せて26曲が収録されている。  4位には、ザ・クロマニヨンズの14thアルバム『MUD SHAKES』が10,115枚を売り上げ速報トップ5入り。クロマニヨンズは12月11日に本作の全曲披露配信ライブを開催する。また5位には宮本浩次の『ROMANCE』がリリース3週目となる当週前半もトップ5をキープ。累計売上枚数は7.6万枚を突破した。 ◎Billboard JAPAN アルバムセールス集計速報 (集計期間:2020年11月30日~12月2日) 1位『SOUNDTRACKS』Mr.Children(174,976枚) 2位『深海の街』松任谷由実(34,821枚) 3位『ここにいるよ』中島みゆき(27,180枚) 4位『MUD SHAKES』ザ・クロマニヨンズ(10,115枚) 5位『ROMANCE』宮本浩次(6,780枚) ※Billboard JAPANのCDセールスデータは、SoundScan Japanのデータを使用しています。
billboardnews 2020/12/03 00:00
中島みゆき、“エール”コンセプトのセレクト・アルバム『ここにいるよ』トレーラー公開
中島みゆき、“エール”コンセプトのセレクト・アルバム『ここにいるよ』トレーラー公開
中島みゆき、“エール”コンセプトのセレクト・アルバム『ここにいるよ』トレーラー公開  中島みゆきが、2020年12月2日にリリースするセレクト・アルバム『ここにいるよ』の試聴トレーラーを公開した。  2枚組となる本作は、“エール”をコンセプトに全26曲を収録。アルバム・タイトルの「ここにいるよ」は、本作にも収録されているミリオンセラーを達成した1994年の代表曲「空と君のあいだに」の歌詞の一節から引用されている。  トレーラーは、この作品のコンセプトとして各収録DISCに名付けられた「エール盤」と「寄り添い盤」をそれぞれ動画にしたもので、「糸」「ファイト!」「時代」「悪女」などの代表曲はもちろん、「ホームにて」「タクシードライバー」「帰省」「たかが愛」などの名曲も試聴できる。  なお、11月7日には人気音楽番組フジテレビ系『ミュージックフェア』で「中島みゆき特集」が放送される。 ◎映像 ・『ここにいるよ』~エール盤~トレーラー https://youtu.be/UuErsr8QMDQ ・『ここにいるよ』~寄り添い盤~トレーラー https://youtu.be/KwNWbH877Pg ◎リリース情報 アルバム『ここにいるよ』 2020/12/02 RELEASE <初回盤(2CD+DVD)> YCCW-10378~9/B / 4,500円(tax out) <通常盤(2CD)> YCCW-10380~1 / 4,000円(tax out) 【DISC-1 エール盤】 01. 空と君のあいだに 02. 旅人のうた  03. 宙 船(そらふね) 04. 糸  05. ファイト! 06. ひまわり“SUNWARD” 07. 瞬きもせず 08. 泣いてもいいんだよ 09. 負けんもんね 10. 時 代 11. ホームにて 12. 空がある限り 13. 地上の星 【DISC-2 寄り添い盤】 01. アザミ嬢のララバイ 02. 泣きたい夜に  03. 愛だけを残せ(remix) 04. 悪 女 05. あした 06. タクシードライバー 07. with 08. 最後の女神 09. 慕 情 10. 帰 省 11. たかが愛 12. 風の笛 13. 誕 生 【初回盤特典DVD】 01. Nobody Is Right ~ 中島みゆき TOUR 2010 より
billboardnews 2020/11/06 00:00
<ライブレポート>クリス・ハートの美声と優しさ、エールに包まれた至福の2時間
<ライブレポート>クリス・ハートの美声と優しさ、エールに包まれた至福の2時間
<ライブレポート>クリス・ハートの美声と優しさ、エールに包まれた至福の2時間  2020年10月14日にクリス・ハートが【全国ツアー2020~Love is Love~(愛を歌う)】のツアーファイナルをLINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)で迎えた。  会場キャパシティを50%以下にし、観客はマスク着用に着席と声援自粛の協力、そして検温・アルコール消毒の徹底というスタイルが定着し、ここ1~2か月で無観客配信ライブから有観客(&配信)ライブへと移り変わっている。アーティストは、新型コロナウイルスによって今春以降、ツアーやイベントがキャンセルになり、涙を呑んだ月日を経て、やっとファンの目の前で(そして画面越しで)歌を届けられるのだから、さぞかし気合が入り、万感の思いを込めてライブに挑むことだろう。クリス・ハートこそ、まさに最たる例だ。というのも、2018年4月より約2年間、表舞台を去っていた彼は、今年1月に音楽復帰を表明し、ずっと待ってくれていたファンへ感謝の気持ちを伝えるべく用意した絶好の機会が未曾有の事態により一度奪われてしまったのだ。そんな彼が“愛を歌う”と題したカムバック・ツアーは、彼の自慢の美声が会場に響き渡る、ファン感涙のステージとなった。  ライブを幕開けたのは、クリスの代表曲のひとつ「まもりたい~magic of a touch~」。天から光が差すかのようにステージ中央に立つクリスに照明が当たると、観客は拍手でお出迎えし、それにクリスも微笑み返す。<そっと ぎゅっと 抱きしめたい>の第一声から観る者の心を掴んだが、その伸びやかなハイトーンは健在で、活動休止をしていたとは思えず、ラスト公演のために万全の状態で準備してきたことも伝わってきた。全編英語詞の「Monochromatic」や小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」では、キーボードやギター、バックシンガーたちなど、ステージに立つ全員の魅力が見事に絡まり、サポートメンバーとの相性も抜群だ。  この日は「Monochromatic」のほかに、「青春プリズム」、ファルセットが響く「All I Want Is You」、「If I Fall In Love」、「大人になっていく」の新曲5曲が披露された。「All I Want Is You」、「If I Fall In Love」、2014年発表の「I LOVE YOU 2020 ver.」はまさにツアータイトルを楽曲化したようなストレートなラブソングでもある。  このツアータイトルには、誰かを想う・愛する気持ちはもちろん、取り戻した歌への愛、そして大切なファンへの愛が込められているはずだ。MCで「活動休止中に、自然にまた歌いたいという気持ちになりました。これからもオリジナル曲とともにカバー曲も大切に歌っていきたいです。皆さんに感謝の気持ちを込めて歌います」と語ったクリスは、中島みゆきの「糸」やサム・スミスの「Stay With Me」といったカバーを披露。「接吻」は、ORIGINAL LOVEの原曲よりもポップに、そしてグルーヴィーに展開し、オーディエンスも自然と体を揺らした。2013年にア・グレイト・ビッグ・ワールドがクリスティーナ・アギレラを迎え、大ヒットを記録したデュエット「Say Something」のカバーでは、ペンタトニックスver. のアレンジを参考に、クリスがピアノを弾き、「失敗しても笑わないでね」と一言前置きしながらも、失敗知らずの伴奏と歌声で、切ない歌の世界観を表現した。  この日は過去にステージ共演をしてきたクリスの弟分とも呼べるシンガー、村上佳佑がゲスト参加し、共作曲「ファンファーレ」を披露。<未来へ幸あれ いざ進め>と締めくくるこの応援歌を、まるで夕日を背に、決意を胸に歌う両者に、会場からは喝采の代わりに大きな拍手が贈られた。  そしてライブも終盤にさしかかり、ここからはじっくり聞かせるナンバーが続く。「memento」ではクリスが親への感謝と愛を、一語一句噛みしめながら熱唱し、その姿を観客は一瞬も逃さぬよう、真剣に聞き入っていた。「大変な状況になって、【~Love is Love~】のメッセージを考えたときに、若い子たちが希望を持っているのか、夢を信じられているのか、心配になりました。大人でも大変なこの状況で、希望を持って頑張っていけるようにという気持ちを込めて作った曲です」と、このコロナ禍で大変な時期を過ごす若者に手を差し伸べるエールソング「大人になっていく」、“夢を追うことは決して簡単なことではない”と包み隠さず表現しながらも、“その先に待っている明るい未来を諦めないで”とも強く訴える「Dreams」の2曲は、夢を追ってここまでやってきたクリスだからこそ歌える楽曲だ。最後にはマイクなしの完全アカペラで「幸せをみつけられるように」を歌いあげ、約2時間のステージは終了。行き先の見えないこの状況でも、希望だけは忘れてはならないと再確認したかのように、会場を後にする観客達の面持ちはとても晴れやかであった。 Text by Mariko Ikitake Photos by 上飯坂一 ◎【全国ツアー2020~Love is Love~(愛を歌う)】セットリスト ※10月14日(水)東京・LINE CUBE SHIBUYA公演 1. まもりたい~magic of a touch~ 2. Monochromatic 3. ラブ・ストーリーは突然に 4. 青春プリズム 5. All I Want Is You 6. I LOVE YOU 7. Still Loving You 8. 糸 9. あなたへ 10. Say Something 11. 夢がさめて 12. ファンファーレ 13. 旅立つ日 14. Stay With Me 15. 接吻 16. If I Fall In Love 17. memento 18. 大人になっていく 19. Dreams 20. 幸せをみつけられるように
billboardnews 2020/10/20 00:00
宮本浩次、カバーAL『ROMANCE』限定盤に付属する“弾き語りデモ at 作業場”の内容を解禁
宮本浩次、カバーAL『ROMANCE』限定盤に付属する“弾き語りデモ at 作業場”の内容を解禁
宮本浩次、カバーAL『ROMANCE』限定盤に付属する“弾き語りデモ at 作業場”の内容を解禁  宮本浩次が11月18日にリリースするカバーアルバム『ROMANCE』の、初回限定盤に付属するボーナスディスクの内容が明らかになった。  ボーナスディスクのタイトルは「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」で、緊急事態宣言の期間中に録りためていた20曲以上の弾き語りデモ音源からセレクトした6曲が収録される。  エレファントカシマシでデビューするよりももっと以前、少年・宮本浩次が親しんでいた楽曲に独り作業場で向き合い、1日1曲を録音していた宮本。そのデモ音源を携えて小林武史のもとを訪れたことから、今回のカバーアルバムが始まったという。  収録曲は下記の通りで、本編と同様に全てオリジナルは女性が歌った楽曲だ。6曲のうち5曲は本編にも収録されていない楽曲となる。 「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」 1.September(作詞:松本隆 作曲:林哲司) 2.思秋期(作詞: 阿久悠 作曲: 三木たかし) 3.私は泣いています(作詞:りりィ 作曲:りりィ) 4.あばよ(作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき) 5.二人でお酒を(作詞:山上路夫 作曲:平尾昌晃) 6.翼をください(作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦) ◎リリース情報 アルバム『ROMANCE』 2020/11/18 RELEASE <初回限定盤(CD+CD)> UMCK-7089/90 3,500円(tax out) <通常盤(CD)> UMCK-1676 3,000円(tax out)
billboardnews 2020/10/19 00:00
宮本浩次、NHK『The Covers』披露で好評を博した「ロマンス」緊急先行配信へ
宮本浩次、NHK『The Covers』披露で好評を博した「ロマンス」緊急先行配信へ
宮本浩次、NHK『The Covers』披露で好評を博した「ロマンス」緊急先行配信へ  宮本浩次の初となるカバーアルバム『ROMANCE』より「ロマンス」が10月12日に先行配信されることが急遽決定した。  2020年10月4日に放送されたNHK BSプレミアム『The Covers』に出演した宮本。番組では、宮本浩次ナイト!第1夜「昭和の歌姫、名曲を唄う」と題し、太田裕美「木綿のハンカチーフ」と岩崎宏美「ロマンス」を、11月18日に発売となるカバーアルバム『ROMANCE』のプロデューサー小林武史を含むバンドメンバーとパフォーマンス。さらに、梓みちよ「二人でお酒を」は弾き語りで披露した。  放送直後から絶賛の声が寄せられ、なかでもロックサウンドでよみがえった「ロマンス」は、その意外性もさることながら宮本浩次でしか表現できない「ロマンス」として話題に。好評を受けて、10月12日に緊急先行配信されることとなった。  また、10月11日には『The Covers』宮本浩次ナイト!第2夜「中島みゆき、?橋真梨子を唄う」がオンエアされる。 ◎リリース情報 「ロマンス」 2020/10/12 DIGITAL RELEASE
billboardnews 2020/10/05 00:00
【先ヨミ・デジタル】米津玄師「感電」2週連続首位なるか ReoNa『SAO』主題歌が登場
【先ヨミ・デジタル】米津玄師「感電」2週連続首位なるか ReoNa『SAO』主題歌が登場
【先ヨミ・デジタル】米津玄師「感電」2週連続首位なるか ReoNa『SAO』主題歌が登場  GfK Japanによるダウンロード・ソング売上レポートから、2020年7月13日~7月15日の集計が明らかとなり、米津玄師の「感電」が33,357ダウンロード(DL)を売り上げて現在首位を走っている。  「感電」は先日発表された最新ダウンロード・ソング・チャートで初登場1位を獲得(集計期間:7月6日~7月12日)。現在2位との差は9,000DL以上離れており、どこまでDL数を伸ばすかに注目だ。また本作のミュージックビデオは7月14日に自身最速となる1,000万再生回数を記録。17日現在で早くも1,410万回を超えている。  2位にはReoNaの「ANIMA」が24,090DLで初登場。本作はTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』の主題歌で、7月22日に発売されるシングルから7月13日に先行配信された。すでに自己最多の週間DL数を記録しており、このまま順位をキープすればReoNa初のトップ10入りとなる。  そして3位にBTSの「Your eyes tell」がついている。10月23日公開の日本映画『きみの瞳が問いかけている』の主題歌に決まっている本曲は、13日に放送された『CDTV ライブ!ライブ!』で世界初披露。7月15日の配信と同時に発売されたアルバム『MAP OF THE SOUL : 7 ~ THE JOURNEY ~』はフィジカル売上枚数、ダウンロードともに現在1位に立っている。  その他、7月17日より亀田誠治プロデュースで菅田将暉と石崎ひゅーいが中島みゆきの「糸」をカバーした音源が配信開始。菅田将暉はCreepy Nutsとの「サントラ」を7月1日に配信したばかりで、同曲はダウンロード・ソング・チャートで初登場8位となったことから、本作もまた目が離せない。 ◎Billboard JAPANダウンロード・ソング集計速報 (2020年7月13日~7月15日の集計) 1位「感電」米津玄師 2位「ANIMA」ReoNa 3位「Your eyes tell」BTS 4位「裸の心」あいみょん 5位「Glow Map」765 MILLION ALLSTARS 6位「Laughter」Official髭男dism 7位「夜に駆ける」YOASOBI 8位「紅蓮華」LiSA 9位「運命光年」Jupiter 10位「SPARK-AGAIN」Aimer ※Billboard JAPANの週間ダウンロード・チャートはGfK Japanと米国ニールセンのデータをもとに生成していますが、先ヨミ時点の集計はGfK Japanのデータによる推定値となります。
billboardnews 2020/07/17 00:00
菅田将暉×石崎ひゅーい、中島みゆき「糸」カバーを初フル解禁
菅田将暉×石崎ひゅーい、中島みゆき「糸」カバーを初フル解禁
菅田将暉×石崎ひゅーい、中島みゆき「糸」カバーを初フル解禁  菅田将暉と石崎ひゅーいによる、中島みゆき「糸」のカバーが、2020年7月13日25時から放送のニッポン放送『菅田将暉のオールナイトニッポン』にて初フル解禁される。  亀田誠治プロデュースによる同曲は、8月21日公開の映画『糸』エンディングソング、そしてトヨタホーム新CMソングとしても起用されており、7月17日に配信リリース。8月10日には、TBS系『CDTV ライブ!ライブ!』にて、菅田と石崎で「糸」を歌唱予定となっている。 ◎灰維新情報 ニッポン放送『菅田将暉のオールナイトニッポン』 2020年7月13日(月)25:00~27:00 ◎リリース情報 菅田将暉×石崎ひゅーい 配信シングル「糸」 2020/07/17 RELEASE
billboardnews 2020/07/13 00:00
需要がなくなった…ヒットメーカー渡辺真知子、30代でアリゾナへ飛ぶ直前に何が?
需要がなくなった…ヒットメーカー渡辺真知子、30代でアリゾナへ飛ぶ直前に何が?
渡辺真知子(わたなべ・まちこ)/1956年、神奈川県生まれ。77年「迷い道」でデビュー。「かもめが翔んだ日」「ブルー」「唇よ、熱く君を語れ」など、日本のポップスシーンに残る数々のヒット曲を送り出し、印象的な歌詞と心に残るメロディー、抜群の歌唱力で一躍人気アーティストの仲間入りを果たす。「かもめが翔んだ日」で、日本レコード大賞最優秀新人賞、ほか音楽祭13賞受賞。ジャズ、ラテン、ロック、クラシックなど、スタンダードナンバーを斬新なアレンジで展開している。新アルバム「明日へ」(ソニーミュージック)が7月8日に発売。(撮影/写真部・小黒冴夏 衣装協力:HIROKO KOSHINO) 渡辺真知子さん(右)と林真理子さん(撮影/写真部・小黒冴夏 衣装協力:HIROKO KOSHINO) 「かもめが翔んだ日」「唇よ、熱く君を語れ」など、数々のヒット曲で知られるシンガー・ソングライター、渡辺真知子さん。太陽のような笑顔とポジティブなエネルギーに、その場がぱあっと華やぎます。作家の林真理子さんが、渡辺さんの歌に突き進む人生についてうかがいました。 *    *  * 林:コロナ、大変でしたでしょう?コンサートも中止になったりしたんですか。 渡辺:全部ダメですね。今月から再開する予定です。新しくリリースするアルバム(「明日へ」)も、4月発売の予定が7月になってしまって。 林:聴かせていただきました。「唇よ、熱く君を語れ」って、カネボウ化粧品のCMソングだったんですよね。アレンジが凝りに凝ってて、いかにも2020年バージョンという感じで、違う曲みたいでした。 渡辺:ああ、うれしいですね。今年のはじめ、若手が歌ったカネボウのコマーシャルが流れて、それがとても素敵だったので、何か新しい試みをしなきゃということで、自分でアカペラの多重録音でやりました。 林:作詞した東海林良さんを存じ上げています。あのときも「唇よ、熱く君を語れ」って女性のためのキャッチコピーみたいでいいなと思ってましたけど、それが今となるともっと深い意味を持ってるんだなとつくづく思いました。 渡辺:うれしいです。あれは40年前につくった曲なんです。 林:あのCMのキャンペーンガールは誰でしたっけ。 渡辺:松原千明さんですね。 林:そうだ、石田純一さんの奥さんだった人。昔の化粧品のキャンペーンって、資生堂にしろカネボウにしろ、今とスケールが違うというか、時代そのものを切り取って、「今年の女性はこうだぞ」という感じのキャンペーンで、単なるCMじゃなかったですよね。 渡辺:そうです。合戦でしたよね。 林:私がちょうどコピーライターを始めたころかな。一度でいいからこういう仕事にかかわってみたいと思ってましたよ。あのころ、女の人の唇は薄くて小さいのがいいと言われて、私なんかメイクさんにおちょぼ口を描かれましたけど、今はみんな唇が厚くなっちゃって。 渡辺:林さんは今はやりの唇ですよね(笑)。 林:そう。ちょっと生まれてくるのが早すぎた(笑)。今度のアルバム、ジャズも入ってるし、「WINNERS GOAL」というのはオリンピックを意識した曲ですか。 渡辺:それもあるし、みんな元気になってほしいなというのがあって、ファンファーレもつけたんです。 林:広いところで聴くと気持ちいいだろうなと思いますよ。みんな立ち上がって歌って、スポーツ界に広めたいなという曲でした。 渡辺:ああ、うれしいです。これで今年オリンピックがあれば最高だったんですけどね。 ■ 「かもめが翔んだ日」はその場でメロディーをつくった 林:渡辺さんは「迷い道」でデビューなさったんですよね。すごく新しい歌だったと思いますよ。メロディーも歌詞も。 渡辺:うれしいです。 林:そのデビュー曲の「迷い道」が大ヒットして、2作目が「かもめが翔んだ日」でしたよね? 渡辺:そうです。伊藤アキラさんに詞を書いていただいて、「2作目でもうプロの方に詞を書いていただけるんですか?」みたいな感じですごくうれしくて、詞をいただいたその場でメロディーをつけちゃったんですよ。興奮して。 林:えっ、メロディーをその場でつくっちゃったんですか? 渡辺:はい、15分から20分ぐらいで。 林:「♪ハーバーライトが朝日に変わる そのとき一羽の かもめ~が~翔~ん~だァ……」という歌い出しが、すごく新しかったですよ。最初にサビをバーンとぶつけて、風景がパーッと広がってきて。 渡辺:その最初の2行は、はじめはなかったんですけど、ディレクターさんが「頭にいいシチュエーションがほしいな。それがあると、失恋ドラマの幕開きになるような」と言って、伊藤さんにもうひと踏ん張りして新しい詞を2行書いていただき、それにすぐ曲をつけてメロディーを聴いていただいたんです。「これで歌ってみて」と言われて、「♪ハーバーライトが……」「もっと翔んで!ほれ翔べ!」「♪かもめ~が~翔~ん~だァ~」「はいオーケー。譜面にして」。あっという間でした。 林:すごいなあ。あのころ、若い女性が自分で曲をつくって歌うなんて、渡辺さんと中島みゆきさんと……。 渡辺:ユーミンさんも。 林:あ、ユーミンがいた! ユーミンとどっちが早いんですか。 渡辺:ユーミンさんのほうが早いです。私がヤマハポピュラーソングコンテストに出たとき、もう審査員されてましたから。三つしか違わないのに。 林:若い女性が自分でつくって歌うという路線をユーミンがつくって、渡辺さんとか中島さんがそれを継承したわけですね。あとあの人も、「みずいろの雨」を歌った……。 渡辺:八神純子さん。 林:そう。女性は皆さんピアノで作曲なさってたでしょ。おうちにピアノがあって、ピアノを自由自在に弾きこなせる子って、当時はわりと限られてたから、人数が少なかったような気がする。 渡辺:私、最初はシンガー・ソングライターでやっていこうとは思っていなくて、たとえば弘田三枝子さんの「人形の家」を歌ってみると、自分の声が子どもなので、今の自分の声用の歌をプロの方に書いていただくのは無理だなと思ってたんです。そのうちヤマハポピュラーソングコンテストを見て、そうか、自分でつくるという手もあったんだと思って。 林:トシちゃん、聖子ちゃんとかのアイドルグループの前ですか。 渡辺:私のちょっとあとです。原田真二さん、ツイスト、さとう宗幸さんが同期。サザンもそうですね。アイドルでは石野真子さんが同期。 林:すごい時代ですね。でも、そのあとバンドブームが来て……。 渡辺:ニーズがなくなりましたね。世の中はバンドブーム、フュージョンの流れで。 林:渡辺さん、30代になってからアメリカのアリゾナへ語学留学も兼ねた充電の旅に行ってたじゃないですか。あのとき、おみくじで導かれたって本当? 渡辺:本当です。雑誌の取材で四国に行って、マネジャーもついていって、お遍路さんが行くところをたどっていきながら、お寺に寄ってはおみくじを引いてたんですけど、二人とも凶、もう一ぺん引き直しても凶。次のところに行っても凶、凶。 林:まあ! 渡辺:それでシーンとなっちゃって、翌年の年明け、私が鶴岡八幡宮で引いたらまた凶。マネジャーも東郷神社で引いたら凶。計、8枚連続で凶。こりゃダメだ、神様が発想の転換をするように教えてくれてる、じゃあ離れようと思って、私は半年アメリカに行ったんです。ちょうどバンドブームが来てたこともあって、かなりスケジュールが空いてたし。 林:そういうことだったんですか。 渡辺:そのバンドブームのときに、林真理子さんがラジオで「渡辺真知子、もっと出てこ~い! 出なきゃいけない!」って叫んでたと、お友達から聞いたことがあります(笑)。 林:ほんとですか。お恥ずかしい。 渡辺:いや、すごくうれしかったです。 ■ 玄人ウケが多かった 南こうせつさんは節目節目で助言 林:このあいだ作曲家の服部克久さんがお亡くなりになりましたけど、服部さんは渡辺さんを可愛がってらしたんでしょう? 渡辺:はい。2年前には前田憲男先生が亡くなって、その10年ぐらい前には羽田健太郎さんも亡くなって。 林:ハネケンさんですね。 渡辺:「迷い道」も「かもめが翔んだ日」も、レコーディングはハネケンさんがピアノを弾いてくれてたんです。だけど、すぐヒットしてしまったので、バンドをつくってるヒマがなく、スタジオミュージシャンのまま、彼がバンドマスターでコンサートを回ってくれたんです。すごいギャラだったと思いますけど、「歌がしっかりしてるから、バンドはうまくないとダメだ」ということで。 林:へぇ~、そうなんですか。 渡辺:ハネケンさん亡きあと、前田憲男先生もよくしてくださって、舞台では思い切りいい形で私を振り回すんですよ。私があたふたしてるのを見てみんな笑うんですけど、そんなことができるのは前田先生ならではでした。 林:皆さん、今までの日本の女性歌手にはないものを渡辺さんに発見されたんじゃないですか。 渡辺:スタジオミュージシャンの方々とか、いわゆる玄人ウケすることが多かった。南こうせつさんからは、20代、30代、40代の節々にいろいろアドバイスをいただいて、「お客さんのために歌うのはあたりまえだけど、真知子の場合は次の世代の歌い手たちを引率してほしい」みたいな。 林:でも、渡辺さんとかユーミンとか中島みゆきさんとか、この第1世代を越す人はなかなか……。 渡辺:ボーダーレスという意味では、演歌の人たちですね。みゆきさんは演歌の方にも詞を提供されてますけど、「ニッポンの歌」という部分では接点があるんじゃないかな。 林:演歌の方、みんな歌うまいですよね。 渡辺:歌唱力がありますからね。 林:このあいだこちらのコーナーで島津亜矢さんにお目にかかりましたけど、「歌怪獣」というあだ名があって、何だって歌っちゃうでしょ。すごいなと思いますよ。 渡辺:あの声がね。鉄板のようですよね(笑)。 【後編:「アイドルグループ大物プロデューサーの申し出も断った?渡辺真知子が自分で歩く理由」に続く】 (構成/本誌・松岡かすみ、編集協力/一木俊雄) ※週刊朝日  2020年7月17日号より抜粋
林真理子
週刊朝日 2020/07/12 11:30
「アイドルグループ大物プロデューサーの申し出も断った?渡辺真知子が自分で歩く理由」
「アイドルグループ大物プロデューサーの申し出も断った?渡辺真知子が自分で歩く理由」
渡辺真知子さん(右)と林真理子さん(撮影/写真部・小黒冴夏 衣装協力:HIROKO KOSHINO) 渡辺真知子(わたなべ・まちこ)/1956年、神奈川県生まれ。77年「迷い道」でデビュー。「かもめが翔んだ日」「ブルー」「唇よ、熱く君を語れ」など、日本のポップスシーンに残る数々のヒット曲を送り出し、印象的な歌詞と心に残るメロディー、抜群の歌唱力で一躍人気アーティストの仲間入りを果たす。「かもめが翔んだ日」で、日本レコード大賞最優秀新人賞、ほか音楽祭13賞受賞。ジャズ、ラテン、ロック、クラシックなど、スタンダードナンバーを斬新なアレンジで展開している。新アルバム「明日へ」(ソニーミュージック)が7月8日に発売。(撮影/写真部・小黒冴夏 衣装協力:HIROKO KOSHINO)  シンガー・ソングライター、渡辺真知子さんの太陽のような笑顔とポジティブなエネルギーに、作家・林真理子さんとの対談の場がぱあっと華やぎました。歌に突き進む人生についてうかがううちに、本邦初登場の秘話も飛び出し──。 【前編「需要がなくなった…ヒットメーカー渡辺真知子、30代でアリゾナへ飛ぶ直前に何が?」に続く】 *  *  * 林:去年でしたっけ、渡辺さんは中島みゆきさんの「夜会」に招かれて客演なさったんでしょう? 渡辺:はい。私はどっちかっていうと「真っ昼間」「炎天下」のイメージなので、「どうして私を『夜会』に?」と言ったら、「8時開演だったのを、私が7時からにしたんだ、ぐらい言いなさい」って(笑)。私がやりたい放題やれるようにお尻をどんどんたたいて、アイデアを出すと聞いてくれましたね。最初はどうなるか不安がなきにしもあらずだったんですけど、みゆきさんのドメスティックなワールドと、私のインターナショナルな感覚をうまく生かしたステージでした。 林:お芝居もあるんですよね。 渡辺:みゆきさんが年上なんですけど、ご本人が直接台本を渡してくださるときに「ごめんね」って言うから、おかしいなと思ったら、私は「姉」になってるんですよ。 林:ひどいじゃないですか(笑)。 渡辺:うふふ。お相撲をとるような感じで二人で見合うんです。みゆきさんの一言目、「姉ちゃん、整形した?」(笑)。私が「どこ?」って言うと「根こそぎ」(笑)。みんな大爆笑ですよ。 林:楽しそう。見てみたかったなあ。 渡辺:7月23日から全国ロードショーが始まります。 林:ああ、映像に撮ったんですね。ぜひ見たいです。今もボイストレーニングは毎日欠かさないんですか。 渡辺:いや、ぜんぜん。もっぱら2匹のワンコを「コラーッ」って叱って発声練習してます(笑)。 林:アハハ。ピアノは毎日弾いてらっしゃるんですか。 渡辺:ほとんど弾かないですかね。うちのバンマスの石塚まみさんは、国立音大のピアノ科を出て、クラシックからジャズ、ラテンまでジャンルを問わず弾けて、声も聡明で、歌もバッチリ。だから私は彼女を一生離さないんですけど、出会ってからは、彼女のピアノとコーラスでOK。デトロイトから呼ばれたときも、二人で行ってやってきました。 林:ロシアにも行って歌われたんですって? 渡辺:はい。プログレッシブロックのエマーソン・レイク・アンド・パーマーが、ムソルグスキーの「展覧会の絵」をカバーしてるのを高校生のときに聴いてぞっこんになって、ピアノで弾いてみようかなと思ったんだけど、楽譜を見たら上級よりもっと難しい曲なので、ピアノはあきらめて、歌で参加する手もあるなと思って、それがずっと頭の中にあったんです。 林:ええ。 渡辺:そして30代半ば過ぎぐらいに、「展覧会の絵」から5場面を抜粋して、それを女性のピアノトリオと私とで8分ぐらいにまとめたんです。40代は「題名のない音楽会」で東フィルと共演して、50代に日ロ友好で、ムソルグスキーゆかりの地であるサンクトペテルブルクで、あちらのオーケストラと一緒にできたんです。まさかこんなところまで来るとは思わなかったので、夢のようでした。 林:素晴らしいです。 ■ 「迷い道」がノーベル賞発明のヒントに?! 渡辺:音を楽しむエキスパートになりたいというのが目標なので、それに向かって着々と。 林:今度のアルバムのためのコンサートもなさるんでしょう? 渡辺:これからですね。ライブは九州のほうからウォーミングアップを始めます。 林:いよいよ活動再開なんですね。 渡辺:今年3月、日本テレビの「成功の遺伝史」で、ノーベル賞受賞者の吉野彰さんが、あの発明(リチウムイオン電池)は私の「迷い道」の最初「現在・過去・未来」の詞がヒントになったとおっしゃったんです。未来の目新しい研究内容を仲間に否定されて悩んでいたとき、「迷い道」が流れた。なんで“過去・現在・未来”じゃなくて、“現在・過去・未来”なんだろうと。そのときひらめいたそうです。今まであった電池が、もっと優れものになったらと。 林:はい、私も何かで聞きました。 渡辺:そういうこともあって盛り上がるだけ盛り上がってたのに、コロナがあってストンとなってしまって、私もどうすればいいんだという気持ちになりましたけど、結局、最初に戻るのがいちばんいいんだと思って、また石塚まみさんと二人で始めます。 林:渡辺さん、一度も結婚してらっしゃらないんですよね。 渡辺:新人賞からスタートして、回転が速すぎたというか、ゴーッと音がするような状態で25歳ぐらいまできてしまって、結婚ということを考えたりしたときもあったんですが、そのとき私はもう自分でマンションを買って持っていたし、男性とは話題も価値観も違っちゃって、結婚もかなわず、そのうちにバンドブームになっちゃったんですよね。 林:いろんなことがあったけど、公私ともに一人でやっていこうと思われたわけですね。 渡辺:私はどっちかに徹しないとダメなんだろうなと思う。中途半端にはできない。無理ですね。 林:ファンの中にお金持ちのお医者さんとか実業家の人がいて、「二人で海外に行って楽しく過ごして、君はのびのび歌をつくっていいよ」とか言う人、あらわれなかったですか。 渡辺:恋愛感情じゃないけれども、私の歌が好きで協力してくれようとする人はいましたね。某有名レストランのシェフが私のマネジャーと一緒に育った方で、近いポジションにいたときがあって、「僕の事務所に来ないか」なんて。 林:そんなこともあったんですか。 渡辺:私はシンガー・ソングライターなんですけど、歌い手というイメージがものすごく強くて、オリジナルのほかに高橋達也さんの勧めで、トリオとかビッグバンドでジャズを歌ったり、ラテンの世界からも、「この声と性格だったらラテンやったらいい」なんて言われて深みにはまり、ほかにも映画音楽とか、「THE夜もヒッパレ」なんていう番組もありましたでしょ。 林:はい、ありました。 渡辺:いつも譜面をたくさん持ってあっちこっちという感じで、結婚を考えるヒマもなかったです。いつも曲を覚えてるか、つくってるか、歌ってるかでしたね。 林:私、「ブルー」も大好き。「♪あなたは優しい目 だけどとてもブルー……」。すいません、ご本人の前で歌うなんて大胆なことを(笑)。 渡辺:アハハハ。 ■ 美空ひばりにつづく人をつくりたいと言われ… 林:そうそう、急に思い出しましたけど、「ブルー」が出たころに、私と仲良しの某大物プロデューサーに「渡辺真知子さんっていいよね」と言ったら、彼が「僕もファンだから、何かやりたいと思って彼女に申し出たんだけど、『あんなアイドルグループのプロデューサーなんか、フン!』って断られた」と言ってましたよ。 渡辺:違う、違う! 言ってな~い! そんなこと(笑)。確か私が30歳過ぎぐらいのとき、美空ひばりさんが亡くなったあとで、ひばりさんに続く人をつくりたいというお話を、その方からいただいたんだと思います。 林:えっ、す、すごい……。 渡辺:そりゃ驚いたし、すごくうれしかったですよ。ただ、私は自分でもつくるんで、そこでどうなっちゃうんだろうというのがあって……。彼は影響力が大きいから、彼の土俵で行くことになるだろうと思って。私は自分で歩きたかったんです。 林:そうだったんだ。プロデュースされちゃうもんね。 渡辺 私はそれはまったくダメですね。だったらずっと独身でなんかいません。それに関しては迷わなかったです。 林:潔いですね。カッコいいな。 渡辺:あとになって「お受けすればよかった」って絶対思いたくないので、それがすごい力になってます。 林:ほぉ~、いい話じゃないですか。 渡辺:もう一つ、人生があったら試してみたかった。その道を選んだらどうなっていただろう。これ、初公開です。すごい話をしてしまいました(笑) (構成/本誌・松岡かすみ、編集協力/一木俊雄) ※週刊朝日  2020年7月17日号より抜粋
林真理子
週刊朝日 2020/07/12 11:30
更年期をチャンスに

更年期をチャンスに

女性は、月経や妊娠出産の不調、婦人系がん、不妊治療、更年期など特有の健康課題を抱えています。仕事のパフォーマンスが落ちてしまい、休職や離職を選ぶ人も少なくありません。その経済損失は年間3.4兆円ともいわれます。10月7日号のAERAでは、女性ホルモンに左右されない人生を送るには、本人や周囲はどうしたらいいのかを考えました。男性もぜひ読んでいただきたい特集です!

更年期がつらい
学校現場の大問題

学校現場の大問題

クレーム対応や夜間見回りなど、雑務で疲弊する先生たち。休職や早期退職も増え、現場は常に綱渡り状態です。一方、PTAは過渡期にあり、従来型の活動を行う”保守派”と改革を推進する”改革派”がぶつかることもあるようです。現場での新たな取り組みを取材しました。AERAとAERA dot.の合同企画。AERAでは9月24日発売号(9月30日号)で特集します。

学校の大問題
働く価値観格差

働く価値観格差

職場にはびこる世代間ギャップ。上司世代からすると、なんでもハラスメントになる時代、若手は職場の飲み会なんていやだろうし……と、若者と距離を取りがちですが、実は若手たちは「もっと上司や先輩とコミュニケーションを取りたい」と思っている(!) AERA9月23日号では、コミュニケーション不足が招く誤解の実態と、世代間ギャップを解消するための職場の工夫を取材。「置かれた場所で咲きなさい」という言葉に対する世代間の感じ方の違いも取り上げています。

職場の価値観格差
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