コロナ禍で創建以来の閉堂も 寺社を困らせない祈祷もある
世界的に蔓延してしまった新型コロナウイルス禍のせいで、ついには祇園祭の山鉾巡行までもが中止されるとの報を聞いて、この状態では仕方がないと思う半面、やはり落胆で胸が痛む。何しろ祇園祭というのは、全国に疫病が流行していたことから、貞観11(869)年に66本の鉾を立て悪疫退散を願い始められたものであるのだから。もちろん貞観時代は、富士山が爆発し、播磨地震や貞観地震(東日本大震災と近い三陸沖が震源地)も発生、国中が飢饉に見舞われていたので、悪疫だけでなく災いすべてに対する“祓い”を願ってのことであったのだろう。
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