第24回 『いとしのレイラ』デレク&ザ・ドミノス
エリック・クラプトンがボビー・ホイットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードンと組んだバンド、デレク&ザ・ドミノスのアルバム録音は1970年8月下旬にスタートしている。クラプトン/ホイットロックが共作した《アイ・ルックド・アウェイ》、《キープ・オン・グロウイング》、クラプトンが1人で書き上げた《ベル・ボトム・ブルース》のベーシック・トラックをこの4人だけで仕上げた段階で、すでに書いたとおり、ドゥエイン・オールマンが準メンバーとして参加。奇跡的なケミストリーが生まれ、マイアミでのセッションは一気に熱を帯びていくこととなる。時代の流れとして、大量のマリファナやコケイン、アルコールに支えられてという面も無視できないわけだが、ともかく彼らは、わずか10日余りで(オーヴァーダブを除く)、歴史に名を残す2枚組の大作を仕上げてしまったのだった。
10/29