ギャラクシー賞 テレビ部門【月間賞】発表 2016年6月度 〈GALAC〉|AERA dot. (アエラドット)

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ギャラクシー賞 テレビ部門【月間賞】発表 2016年6月度

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2016年6月度のギャラクシー賞 テレビ部門には下記の各番組が選ばれました。

* * *
●NHKスペシャル 
「私たちのこれから #不寛容社会」
6月11 21:00~21:50/日本放送協会

●プレミアドラマ
「奇跡の人」
4月24日~6月12日放送/毎週日曜22:00~22:50/日本放送協会 AXON

●土曜ドラマ
「トットてれび」
4月30日~6月18日放送/毎週土曜20:15~20:43/日本放送協会

●「ゆとりですがなにか」
5月19日/24:12~25:00/TBSテレビ

【6月の月評会報告】 “時代感覚”持った感度の良いドラマや報道番組に拍手

今期最後の月評会。鋭い時代感覚を持った感度の良い番組が話題の中心だった。

 日本テレビ「ゆとりですがなにか」は宮藤官九郎・脚本、水田伸生・演出。小ネタに頼らず堂々と今の若者やアラサー世代を描き、クドカンドラマ最高との声も上がった。特に最終回は不寛容な現代社会をテーマにした感度が素晴らしいと絶賛の声。NHK「トットてれび」は黒柳徹子という異色タレントの個人史がそのままテレビ史になった傑作。主演の満島ひかりは時に狂気も漂う芝居を見せ、他の俳優陣も好演。テレビ草創期を彩った坂本九、森繁久彌、向田邦子らを蘇らせた。死者と生者が入り交じって躍った井上剛の演出。今は失われたテレビの祝祭感がまるでフェリーニの映画との評も。NHK・BSプレミアム「奇跡の人」は岡田惠和の脚本に酔った。三重苦の少女役の住田萌乃と母親役の麻生久美子に加え、ダメ男役の峯田和伸が良かったと票を集めた。NHK「コントレール~罪と恋~」は狂おしい大人の恋が描かれたと評価の声が相次ぎ、TBSテレビ「重版出来!」もコミック出版の裏側がリアルかつコミカルに描かれて大注目だったが、終盤に向かって失速した感があって賞には届かず。

 放送ではないが、ネットフリックスが配信した又吉直樹原作の「火花」は泣いて笑って叫んでの青春ドラマ。60、70年代に一世を風靡したATG映画のようだと推す声があった。「放送外」の作品をどう扱うか。ギャラクシー賞も今、問われている。くわしくは滝野委員の私評をGALACで読んでほしい。

 バラエティ・その他では、報道キャスターを辞めたばかりの古舘伊知郎と安住紳一郎がアナ同士張り合った6月10日のTBSテレビ「ぴったんこカン・カン スペシャル」が高評価。アナの職人芸を極めようとする二人の闘争心が垣間見えて興味深かったと賛辞。
 
 ドキュメンタリーはETV特集で長期取材の「飯舘村5年~人間と放射能の記録~」や「ふるさと“水俣”を生きる~次世代からのメッセージ~」、過酷な虐待を受けながら前向きに生きる女性を描く「つかさ18歳 人生を取り戻したい~被虐待児2年間の記録~」を推す声が複数。NNNドキュメントでは、南太平洋の核実験で死の灰を被り、若くして病死した船員の遺族が真相を追う「汚名~放射線を浴びたX年後~」や報道特集の「沖縄の基地からしみ出す暴力」などが話題に。だが人を容赦なく攻撃し、ネット炎上までさせる“不寛容社会”の進行に警鐘を鳴らしたNスペ「私たちのこれから #不寛容社会」が研究者の知見も交えて今の時代と格闘する感度と覚悟が抜群で月間賞に。(水島宏明)


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