オリックス・山下舜平大(写真提供・オリックス・バファローズ)
オリックス・山下舜平大(写真提供・オリックス・バファローズ)

 日本列島を熱狂の渦に包み込んだ第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の戦いが幕を閉じた。コロナ禍の影響で今大会は6年ぶりの開催となったが、次回の第6回大会は2026年3月に開催する予定となっている。3年後に連覇、そして4度目の優勝を狙う侍ジャパンは、果たしてどのようなメンバーになるだろうか……。

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 チームの「顔」は、今回と同じく大谷翔平(エンゼルス)で変わりない。現在28歳で選手として充実期にあるが、3年後の31歳は円熟期。より多くの経験と実績を積み、より高い名声を得た中で「MLB最高のスター」の称号を得ている可能性は大いにある。懸念すべきは、故障と所属球団との契約。2023年オフにフリーエージェント(FA)となる予定で、MLB史上初の「総額5億ドル(約673億円)」プレーヤーになることも予想されており、その“巨大契約”がWBC出場への足かせになるかもしれない。それでも今回の大会でMVPとなった大谷の存在感、そしてWBCへの意欲を見る限り、3年後も“二刀流”でのメンバー入りを当然、期待する。

 その大谷も含め、投手陣の今大会のメンバー16人(追加招集1人を含む)は、平均年齢24.9歳と非常に若かった。3年後に27歳となる山本由伸(オリックス)、24歳となる佐々木朗希(ロッテ)の2人は今回同様に外せない。さらに先発陣では、右の戸郷翔征(巨人)、高橋宏斗中日)、左の宮城大弥(オリックス)、高橋奎二(ヤクルト)らも成長しているはずで、今永昇太(DeNA)もまだまだ健在。今回のメンバーがそのまま次回大会に出場しても、力は落ちるどころか、むしろ上がっているだろう。唯一、ダルビッシュ有(パドレス)が3年後は39歳で全盛期を過ぎているはずだが、今大会同様にチームのまとめ役、精神的支柱として招集したい。

 ただ、他にも候補者は多くおり、東京五輪代表だった森下暢仁(広島)、青柳晃洋(阪神)、平良海馬(西武)以外にも、先発では高橋光成(西武)、大関友久(ソフトバンク)、中継ぎでは今季から先発に転向するが藤井皓哉(ソフトバンク)、水上由伸(西武)らメンバー入りさせたい投手が目白押し。若手に絞ると、山下舜平大(オリックス)、井上温大(巨人)、達孝太(日本ハム)らが大きく成長する可能性があり、さらに今秋のドラフト1位候補の前田悠伍(大阪桐蔭)もいる。今オフにメジャー移籍を果たした千賀滉大(メッツ)、さらに藤浪晋太郎(アスレチックス)の3年後にも注目したいところだ。

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野手の“新メンバー”として期待したいのは?