昨年は女性問題も噴出。他球団でも同様の件が多発していた時期で、大きく騒がれてしまった。プロ入り後の期待値と実際の成績との乖離もあり、ファンからは反発も目立った。

 また、昨秋は日南キャンプメンバーに選ばれず、残留組として広島・大野練習場などで練習した。若手を鍛え上げるための秋季キャンプに呼ばれなかったことで、「現役ドラフト要員」になるのではないかとの声も聞かれた。

「(スキャンダルもあった中で)人気商売であるプロ球団がリスク承知で契約してくれたことをどう捉えるか。汚名を返上する機会を与えてくれた。とにかく必死にやって結果を残せと言いたい」(広島OB)

 今春キャンプは二軍スタートながら連日、大きな声を張り上げ存在感を発揮。打撃練習では飛距離、打球速度など、他選手とは比べ物にならないものを見せている。天才打者とまで言われた男のいる場所は、ここではないはずだ。

 精神論は前時代的だが、中村の場合は当てはまるかもしれない。今度こそ本気になり、覚悟を持って野球に取り組んでほしい。そうすれば、自ずと結果もついてくるはずだ。