W杯後も所属先のブライトンで活躍する日本代表の三笘薫
W杯後も所属先のブライトンで活躍する日本代表の三笘薫

 日本代表の躍進もあり、大いに盛り上がったサッカーワールドカップが終わってから早くも約1カ月が経った。グループリーグでドイツ、スペインを撃破して世界を驚かせた日本代表の選手たちも所属チームに戻り、さらなる高みを目指してプレーを続けているが、ビッグクラブへのステップアップなど去就が注目される選手も多い。そこで今回は、ワールドカップで活躍した日本代表の海外組で今後の動向が気になる4選手の現状をまとめてみた。

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■堂安律(独ブンデスリーガ/フライブルク)

 ドイツ、スペインと優勝経験を持つ2カ国を撃破し、決勝トーナメントまで進んだ日本代表。カタール大会における最大のサプライズの1つとして世界中から絶賛を浴びた彼らだが、その両試合で途中出場からゴールを決めてみせたのが、堂安律だ。U-20 ワールドカップや東京オリンピックなど、これまでのキャリアで何度も“勝負強さ”を見せてきた24歳のアタッカーは、世界最高の舞台でもその強靭なメンタリティを発揮。大会屈指のゲームチェンジャーであったことは間違いない。

 そして4年に一度の大舞台は、「世界最高の見本市」でもある。当然のように堂安にはビッグクラブからの関心も伝えられ、その市場価値は1500万ユーロ(約20億円)まで上昇(以下、市場価値は『transfermarkt』調べ)。中でも話題になったのが、名将ジョゼ・モウリーニョ率いるローマだ。しかし、現地イタリアの有力メディアは一切触れていないことから、この噂はフェイクである可能性が高い。少なくとも夏まではフライブルクに残留することになりそうだ。

 とはいえ、前半戦を終えてブンデスリーガ2位とフライブルクは絶好調。ヨーロッパリーグでも決勝トーナメントへ駒を進めている。このまま行けばチャンピオンズリーグ出場権獲得も夢ではない。絶対的な中心として信頼を得ているチームで、本人の夢でもあるチャンピオンズリーグを目指すのは「悪くない」どころか「これ以上ない」チャンスであろう。まだ24歳であり、ピークはこれから。この活躍が続けばビッグクラブへのステップアップは時間の問題だが、急ぐ必要はなさそうだ。これまでも冷静に自身のキャリアを見つめてきた堂安の今後に注目だ。

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鎌田大地は今夏にビッグクラブに移籍?