今井瑠々氏
今井瑠々氏

 2021年10月の衆院選で岐阜5区から全国最年少候補として出馬した、立憲民主党の今井瑠々(るる)氏(26)が、今春予定されている統一地方選で自民党にくら替えし、岐阜県議選の多治見市選挙区から立候補することを、1月7日に自身のSNSで公表した。次の衆院選では立憲民主党のホープとして期待されていた今井氏に何があったのか。

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「本日、立憲民主党の泉健太代表に離党の意向をお伝えし、離党届を本部へお送りいたしました。岐阜県議会議員選の出馬の詳細につきましては、後日会見にてお話し致します」

 今井氏がSNSでアップしたコメントだ。

 この動きを受け、怒り心頭なのは立憲民主党岐阜県連の幹部。

「今年2月には、立憲民主党の衆院選候補者としての予定が入っていた。自民党に寝返るといううわさはあったが、なんにも言ってこなかった。完全にだまされた」

 7日、自民党岐阜県連、多治見支部役員会に姿をみせた今井氏。衆院岐阜5区選出の自民党の古屋圭司・元国家公安委員長が、

「今日は記念すべき日になる。(統一地方選の県議)候補者の今井瑠々さんです」

 などと紹介すると拍手がわき、歓迎ムードだったという。

自民党多治見市支部役員会で紹介される今井瑠々氏
自民党多治見市支部役員会で紹介される今井瑠々氏

 今井氏は、13日に岐阜1区選出の野田聖子元総務相とともに記者会見する予定だ。

 今井氏が初めて衆院選に出馬した時は25歳。小気味よく、はつらつとした演説で、選挙期間中に「追っかけ」のファンまでいた。閣僚経験者の古屋氏を相手に約1万4千票差まで迫り、次の衆院選に向けて支部長となり、大きな期待を集めていた。

2021年の衆院選で選挙カーから笑顔で手を振る今井瑠々氏
2021年の衆院選で選挙カーから笑顔で手を振る今井瑠々氏

「今井さんは若さを前面に出して目いっぱい戦う。そういう姿勢が年齢層を問わずに共感を得ていた。今、岐阜は衆参両院とも自民党に全敗して国会議員がいない。次の衆院選があれば、古屋氏に勝てると県連一丸で応援していたんです。まさに裏切りです。草の根のサポーターグループもあったけど、1月で解散するそうです」(今井氏の地元支援者)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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「あのじじいは、なんてことするんだ!」