巨人・廣岡大志
巨人・廣岡大志

 ヤクルトに在籍する田口麗斗とのトレードで巨人入りした廣岡大志。田口が移籍後に飛躍したのとは対照的に廣岡は新天地で苦しんでいる。巨人での3年目を迎える今季は「巨人が損をしたトレード」と言われないためにも田口に負けないパフォーマンスを見せたいところだ。

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「廣岡は高校時代から名前を知られていた大型内野手。ヤクルトでは遊撃手として山田哲人と二遊間を組むことが期待され、英才教育されていた。巨人時代の田口は先発、リリーフの両方ができる左腕として高評価を得ていた。最近では珍しいインパクトのあるトレードだった」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 廣岡は2015年のドラフト2位で奈良・智弁学園からヤクルトに入団。1年目にプロ初打席初本塁打を記録する鮮烈デビューを飾ると、3年目の2018年から2年続けて開幕スタメンを勝ち取り、2019年には自己最多の91試合に出場して10本塁打とブレイクの兆しを見せた。だが、チームの中心選手としての活躍が期待されていた中、2021年シーズン開幕前に巨人へトレード移籍することとなった。

「巨人には全盛期に比べ衰えが出始めていた遊撃手・坂本勇人の後継者問題があった。また同時に長年にわたり二塁手を固定できない時期でもあった。廣岡は当時24歳で将来性があり、チームには吉川尚輝とともに二遊間を任せたいという意向があった」(巨人担当記者)

 しかし、巨人に移籍後は2年間でレギュラー奪取には至らず。加入1年目のシーズンは78試合の出場を果たしたが、昨季は28試合の出場にとどまった。昨シーズンは二軍でも打率.227と精彩を欠き、巨人では思ったような働きを見せられていない。

「(加入後すぐの)レギュラー定着は難しいと思われたが、もう少し可能性を感じさせてくれると思った。持ち味の思い切りの良さも影を潜め、中山礼都など後輩選手も現れたことで将来のレギュラー候補ではなくなってしまった」(在京球団編成担当者)

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ポテンシャルはプロでも屈指の廣岡