「勝っていい思いをするだけじゃなくて、次に勝つためにこの悔しい思いをしたと僕は理解しているので。言葉はおかしいですけど“せっかく”負けたんで、次に勝つための“せっかく”の負けになってほしいなと思ってます」

 高津監督も、そう言って選手たちに期待を寄せる。悔しい負けを“せっかく”の負けにするためにも、1人ひとりがその思いを糧として、来シーズンは球団史上初のセ・ リーグ3連覇に挑む。その先に見据えるのは、もちろん日本一奪還だ。(文・菊田康彦)

●プロフィール
菊田康彦
1966年生まれ。静岡県出身。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身。2004~08年『スカパーMLBライブ』、16~17年『スポナビライブMLB』出演。プロ野球は10年からヤクルトの取材を続けている。