■西武:栗山巧(在籍21年)
 成績:2155試合 2078安打 120本塁打 880打点 84盗塁

 21世紀に入っても名門らしく数々のスター選手を生み出してきたが、その中でも決して派手さはないがチーム一筋で今季21年目の栗山を“ミスターレオ”として選出したい。21世紀以降は、松井稼頭央、和田一浩、中島裕之、浅村栄斗ら主力がメジャー挑戦やFA移籍で次々とチームを去る中、同期入団の主砲・中村剛也とともにチームをけん引し続けた。2012年からは5年にわたってキャプテンを務め、昨シーズンには史上54人目、生え抜き選手としては初めてとなる通算2000本安打を達成。2014年から3年連続でBクラスとなるなど苦しい時期もあったが、2016年にFA権を取得した際にはチームへの愛を貫き残留。39歳となった今でもチームに欠かせない精神的支柱だ。


■楽天:銀次(在籍17年)
成績:1231試合 1238安打 28本塁打 470打点 30盗塁

 21世紀が幕を開けた時点ではNPBに存在しなかった楽天。決して球団の歴史は長くはないが、その中で常に安定した成績を残してきたのが銀次だ。2012年に二塁手として定位置を確保すると、翌年には自身初の打率3割(.317)をマークし、球団創設初めてとなるリーグ優勝に貢献。そして巨人との日本シリーズでもチームトップタイの5打点をマークし、日本一の原動力となった。巧みなバットコントロールは球界随一でこれまで打率3割以上を4度記録。守備も入団当初は決して上手いとはいえない部類だったが、徐々に向上させ、2017年には一塁手としてゴールデングラブ賞も獲得している。地元東北の岩手出身ということもあり、2011年に東日本大震災で被災した東北地方を元気にすることをモチベーションにプレーする姿はファンに勇気を与え続けている。


■ロッテ:福浦和也(在籍26年)
 成績:2235試合 2000安打 118本塁打 935打点 10盗塁

“幕張の安打製造機”としてチーム一筋26年間ロッテでプレー。地元千葉の習志野高校からプロ入りし、2001年には打率.346で首位打者に輝き、2004年にはNPB史上初となる3年連続40二塁打を記録した。入団当初チームは低迷期だったが2005年にはロッテの31年ぶりとなるリーグ優勝にも貢献している。2001年以降は西岡剛、里崎智也、今江敏晃など“チームの顔”と呼べるような多くのスター選手も生まれたが、その中でも福浦の“カリスマ性”は別格。2000本安打を達成した2018年のオフには千葉イメージアップ大賞に選ばれるなど、グラウンド外でも影響力も絶大だった。

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日本ハムの「ミスター」は?