ソフトバンク・松中信彦
ソフトバンク・松中信彦

 21世紀(2001年~)に入ってあっという間に20年以上の時が経った。プロ野球でトッププレイヤーとなった選手たちは世界最高峰のメジャーリーグへ行く流れも生まれ、生え抜きとして生涯一つのチームでプレーする選手も減少している。しかし、そんな中でも各チームに“ミスター”と呼べるような球団の「顔」も誕生している。そこで今回は21世紀以降から現在までの選手で各チームの「ミスター」と呼べる選手を独自に選出した。今回はパ・リーグ編。※成績は選出された球団在籍時の通算。現役選手は9月14日終了時点。

【写真】ロッテの「ミスター」といえば?

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■ソフトバンク:松中信彦(在籍19年)
 成績:1780試合 1767安打 352本塁打 1168打点 28盗塁

 ダイエー時代からともに主力打者として活躍した小久保裕紀とも迷ったが、生涯ホークスでプレーした松中を選んだ。2004年には打率.358、44本塁打、120打点という成績をマークし、平成では唯一となる三冠王に。三冠王となったシーズン以外にも打点王に2度、本塁打王に1度、首位打者に1度輝くなど、強打者がひしめくパ・リーグの中でもひと際目立つ強打者だった。2015年にホークスを退団するまで19年間プレーし、21世紀以降に“恩師”である王貞治監督を3度のリーグ優勝、2度の日本一に導いた。2005年には、当時西武でプレーしていた松坂大輔からサヨナラ弾を含む3本塁打を放った試合は今もファンの間では語り草となっている。


■オリックス:T-岡田(在籍17年)
成績:1331試合 1184安打 204本塁打 711打点 32盗塁

 昨年25年ぶりにリーグ制覇を果たしたことからも分かるように、21世紀に入ってからは暗黒の時代が長く続いたオリックス。そんな中で2010年に33本塁打を放ちタイトルを獲得し、明るいニュースの少ないチームで長きにわたって中軸として活躍したT-岡田を選出した。チームと同様に本塁打王となった2010年シーズン以外は目立った成績を残したシーズンはないが、それでも自慢の長打力を生かし、これまで204本塁打を記録。昨シーズンは終盤戦で勝負強さを発揮し、久々のリーグ優勝にも貢献している。

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西武、楽天、ロッテの「ミスター」は?