山上容疑者が銃撃に使用したとみられる「手製の銃」
山上容疑者が銃撃に使用したとみられる「手製の銃」

 映像では、発砲音の後に白い煙が出ているが、猟で使われる散弾銃や拳銃では煙は出ないのだという。

「煙の様子を見ると、昔の火縄銃のように、今はほとんど使われない黒色火薬を使用しているのではないか。とはいえ、黒色火薬は一般人は簡単には入手できません。想像ですが、黒色火薬を使っている花火などから集めた可能性もあると思います」

 犯行動機などは現在のところ不明だが、佐々木氏は「入念に準備したのではないか」と推測する。

「黒色火薬なので威力は強くない。至近距離から撃ったのも、そうした知識があったからだと思います。暴発の危険もあり、試射も繰り返したはずです。映像を見る限り銃とは見えないような外装にもしており、かなり仕込んだうえでの犯行なのは間違いないと思います」

真相究明が待たれる。(AERA dot.編集部・國府田英之)

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國府田英之

國府田英之

1976年生まれ。全国紙の記者を経て2010年からフリーランスに。週刊誌記者やポータルサイトのニュースデスクなどを転々とする。家族の介護で離職し、しばらく無職で過ごしたのち20年秋からAERAdot.記者に。テーマは「社会」。どんなできごとも社会です。

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