楽天・オコエ瑠偉(写真提供・東北楽天ゴールデンイーグルス)
楽天・オコエ瑠偉(写真提供・東北楽天ゴールデンイーグルス)

 毎シーズン飛躍が期待されながら、ここまでプロでは目立った成績を残せていない楽天のオコエ瑠偉。プロ7年目を迎え、かつてのスター候補生は正念場を迎えている。

【写真】イチローが「本当の天才」と言った男はこちら

 今季もここまで一軍での出番はなし。所属する楽天も首位を走っており、なかなかチャンスが回ってくる気配はない。チームは5月に入り4連敗を喫するなどペースは落ちたが、それでも外野の布陣は新加入の西川遥輝、島内宏明、辰己涼介とスタメンが固定されており、つけ入る隙がないように見える。

 とはいえ、4月21日に二軍の試合で放ったホームランが話題となるなど、オコエは今でもファンたちから“ロマン”を抱かれる選手であることも間違いない。今シーズンは5月23日終了時点で二軍戦で打率5割(20打数10安打)と好調だが、一軍で必要とされる時はくるのだろうか……。

「(ホームランの)当たりだけ見ればさすがのパワー。しかし見るたびに打撃フォームが変化する。核となる打撃フォームをベースに多少のマイナーチェンジはあっても良いが、さすがに変わり過ぎ。定まった形がなく身体能力に頼ったスイングなので崩れた際に修正が難しい」(在京球団編成担当)

「高校時代やプロ1年目はゆったりと構えボールを呼び込んで打ち返していた。最近はグリップの位置などをコロコロ変える。打席内での動きも多い。腰を落ち着け1つの形で打撃を作る気持ちがなさそうに感じる。性格的なムラが打撃にも見え隠れする」(楽天担当記者)

 現在は二軍で結果を残しているものの、課題が打撃なのは明白だ。プロ入り2年目には41試合の出場ながら打率.300、3本塁打、11打点、5盗塁と将来的な主軸になることを予感させたが、その後は成績が下降。パワーはあるものの、確実性については長年改善が必要とされてきた。

 その打撃ではいまだにフォームが定まらず、今後大きな成長は期待するのは難しい状況。しかし、遠投120mといわれる強肩、50m走5秒台の俊足には魅力が溢れている。これからもプロでやっていくには“強み”をいかに生かすのかが重要となってくるだろう。

次のページ
オコエが一軍で生きる道は?