中日・柳裕也とオリックス・吉田正尚(写真提供・中日ドラゴンズ/オリックス・バファローズ)
中日・柳裕也とオリックス・吉田正尚(写真提供・中日ドラゴンズ/オリックス・バファローズ)

 大学野球でいわゆる“中央球界”と呼ばれるのは東京六大学と東都大学の2連盟だ。いずれも神宮球場でリーグ戦を行い、東京六大学は伝統ある固定の6校、東都大学は一部から四部までの厳しい入れ替え制に特徴があり、どちらのリーグにも全国から有望な高校球児が毎年入部してきている。

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 全日本大学野球選手権、明治神宮大会の2つの全国大会でもこの2連盟の優勝校が上位に進出することが多いが、過去10年のこの2大会(コロナウイルスの影響で中止の大会は除く)での優勝実績を見ると東京六大学が7回、東都大学が4回となっている。特に全日本大学野球選手権では2011年の東洋大を最後に東都大学が優勝から遠ざかっており、東京六大学がリードしていると言えそうだ。

 では一方で、プロ野球で活躍する選手はどうだろうか。両連盟出身の主な現役選手でチームを構成してみると、以下のような顔ぶれとなった。

■東京六大学

・先発投手
和田毅(ソフトバンク・早稲田大)、小島和哉(ロッテ・早稲田大)、早川隆久(楽天・早稲田大)、柳裕也中日明治大)、森下暢仁(広島・明治大)、山崎福也(オリックス・明治大)、

・リリーフ投手
三嶋一輝(DeNA・法政大)、高梨雄平(巨人・早稲田大)、伊勢大夢(DeNA・明治大)、上原健太(日本ハム・明治大)

・捕手
木下拓哉(中日・法政大)、坂本誠志郎(阪神・明治大)

・内野手
中村奨吾(ロッテ・早稲田大)、石井一成(日本ハム・早稲田大)、茂木栄五郎(楽天・早稲田大)、阿部寿樹(中日・明治大)、糸原健斗(阪神・明治大)

・外野手
青木宣親(ヤクルト・早稲田大)、島内宏明(楽天・明治大)、佐野恵太(DeNA・明治大)、福田周平(オリックス・明治大)

■東都大学

・先発投手
石川雅規(ヤクルト・青山学院大)、九里亜蓮(広島・亜細亜大)、東浜巨(ソフトバンク・亜細亜大)、今永昇太(DeNA・駒沢大)、美馬学(ロッテ・中央大)、原樹理(ヤクルト・東洋大)

・リリーフ投手
沢村拓一(レッドソックス・中央大)、山崎康晃(DeNA・亜細亜大)、岩崎優(阪神・国士館大)、清水昇(ヤクルト・国学院大)

・捕手
佐藤都志也(ロッテ・東洋大)、戸柱恭孝(DeNA・駒沢大)

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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東都出身の野手は強力