お笑いコンビ「ジョイマン」の高木晋哉さん(撮影/中西正男)
お笑いコンビ「ジョイマン」の高木晋哉さん(撮影/中西正男)

 高校時代に聴いていた「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)が僕がこの世界に入ろうと思ったきっかけだったんですけど、そこでは岡村隆史さんが背が低いことなどのコンプレックスも全部笑いに変えてらっしゃったんです。

 全てを前向きな力にする。そこが本当にカッコいいなと思って、そこにあこがれてもいたので、ツイッターに寄せられた否定的な言葉に対してもなんとかそれに向き合いたい。前向きなものに変えたい。それがあったんだと思います。それが「ここにいるよ」だったんですよね。

 ……ただね、ここに来て、ちょっとトーンが変わってきたのかもと思うんです。最近は露出も増えてきて、ツイッターに寄せられる声も「よく出てますね」とか「この前も見ました」ということが増えてきたんです。

 いや、もちろん、ありがたいんですよ。でも、そもそも「どこ行った?」へのアンサーとして始まった流れがツイッターの軸だったので「よく見ます」「頑張ってますね」と言われると、もう「ここにいるよ」的な返しはできなくなるんですよね(笑)。そこはシンプルに「ありがとうございます」で返すしかないというか。

 でも、これはこれで純粋にエールとして力にして頑張りたいと思います。まだちょっと慣れませんけど(笑)。

(中西正男)

■高木晋哉(たかぎ・しんや)
1980年8月18日生まれ。神奈川県出身。中学の同級生だった池谷和志と2003年にコンビ結成。08年頃から日本テレビ「エンタの神様」やフジテレビ「爆笑レッドカーペット」などで注目されブレーク。その後、ネタ番組の減少とともに仕事量が減り“一発屋芸人”にカテゴライズされるようにもなるが、17年にテレビ朝日「しくじり先生 俺みたいになるな!!」に高木が出演した頃から自虐ネタも武器に露出を増やしていく。昨年になり「アリエール」「モスバーガー」のウェブCMに出演。10年に結婚し、11年に長女が誕生した。著書「ここにいるよ ジョイマン・高木のツイート日記」を先月出版した。

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中西正男

中西正男

芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「上沼・高田のクギズケ!」「す・またん!」(読売テレビ)、「キャッチ!」(中京テレビ)、「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ)、「松井愛のすこ~し愛して♡」(MBSラジオ)、「ウラのウラまで浦川です」(ABCラジオ)などに出演中。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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