「ビッグボスは、ソフトバンクとの開幕投手にドラ8(ドラフト8位指名)の北山亘基投手を使った。北山投手は話題性だけではなく、いい球を放っていましたが予想外でしたね。プロ野球というのは初対面の選手のデータがあんまりないものなんですよ。話題性というだけではなく、ビッグボスにはそういう読みもあったと思います。北山投手にとっては自信にもなったでしょう」

 日本ハムにとって、今は過渡期だという。

「誰を使うかは監督次第。ビッグボスは今はまだ、実戦で使ってみてどういう動きをするのか見ているんじゃないですかね。そんな中でじっくり使ってみたい、育ててみたいという選手がいることは感じます。1年間使って成長する選手もいる」

 新庄監督がじっくり育ててみたいと思っているだろう選手として、羽生田氏は清宮幸太郎と万波中正を上げる。

「清宮は体がスリムになって、キレが出てきた。もともと高校時代はあれだけホームランを打っているんだから、バットに当たれば飛ぶ。万波は素質を感じるし、肩がいいね。この他では、台湾の王柏融は試合にあんまり出ていないけれど、期待できるバッター。今は若手中心に使っているけど、そういう人たちや外国人選手が活躍してくればまた野球も変わってくると思います」

 投手のほうはどうだろう。

「投手自体は昨年と変わっていないが、ファームにいた選手を使っている。2軍の投手でも速い球を投げる選手はいっぱいいますけど、1軍の投手とはキレとかコントロール、打者とのタイミングの外し方などが違うもの。そういうのを覚えたら、今年の日ハムの投手は凄くよくなってくると思います」

 日本ハムは4月1日から昨年優勝したオリックスとの3連戦を敵地の大阪・京セラドームで戦っている。オリックスの戦力をどう見るか。

「オリックスはまだ波に乗っていない。ただし、2戦目の予告先発はエースの山本由伸投手。やっぱり山本が有利で、オリックスが勝つ確率が高いでしょう」

 山本は昨シーズン、パリーグの投手部門4冠と沢村賞を獲得している。だが、羽生田氏は「オリックス自体はへたしたらBクラスになってしまう可能性もある」と予測する。

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