ボジョレー・ヌーヴォーを楽しむ二人。パリのレストランにて(2016、17年ごろ)
ボジョレー・ヌーヴォーを楽しむ二人。パリのレストランにて(2016、17年ごろ)

 夫・ひろゆきとのちょっとおかしな生活をつづり話題となったコミックエッセイ『だんな様はひろゆき』(原作・西村ゆか、作画・wako)。“宇宙人”さながらの夫とのユーモアのある日常や、暮らしでの折り合いのつけ方が大きな話題となり、3万部(電子版含む)を突破した。日々、共存方法を模索する妻ゆかさんに、価値観の違う夫婦が仲良く共存する方法について特別エッセイを寄稿してもらった。

【マンガ】洗い物を放ったらかしがちだったひろゆきさんも今では

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■凸凹夫婦

 自分でこんなことを書くのは少し恥ずかしいのですが、私たち夫婦を良く知る友人から「ホント、良い組み合わせだよね」と言われることがあります。

 最初、私はそれを単に仲良しで気が合うといった意味合いで言ってくれてるのかな?と思っていたのですが、どうやら違って「全く形の違う2つのピースなのに、良い感じにピタッとはまっている」ということらしいのです。

 そう、我が家は好みも考え方も全然違う凸凹夫婦なのです。

 人間は多様であり、個人の性格や育った環境、交友関係、健康状態などが様々であるように価値観もそれぞれです。

 東京都北区という共通する地元を持ちながらも、例えば彼は人間関係ではなるべく気を遣わない間柄が好きで、私はいくら親しくても最低限の礼儀が欲しいと思うタイプ。着るものには無頓着な彼に対して、コーディネートとか考えるのが大好きな私。1週間くらい外出しなくても全然余裕!な引きこもり体質の彼、1日1度は気分転換に外出したいし、新しいお店を開拓するのも好きな私。機能とコスパ命の彼、見た目も大事にしたい私。お得商品をまとめ買いしたい彼、必要な物を必要な量だけ買いたい私。1日1食食べれば大丈夫な彼、3食食べないとダメな私。他にも、料理で野菜を切るサイズから、きのこの山かたけのこの里か……まで、挙げ出すとキリがないくらいに全く気は合いません。

 最初からそのことに気がついていたわけではありません。

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付き合った当初の彼は…